レビューした作品一覧全2件
 軽い気持ちで読み始めるのに最適なライトミリタリー小説です。  そして読み終わる頃には、近くて遠い私達の自衛隊をグッと身近に感じられる、そんな作品になっています。  特に普段知ることのできない管制官とのリアルなやり取りや、パイロットの視点から描かれる気象描写が圧巻です。  国防を担う主人公たちの使命感などを中心に描いているため、青春小説のような笑いと涙が生まれます。  テレビや新聞、ネットだけでしか自衛隊というものを知らない人たちも、この小説の主人公イナゾーを通して、自衛官に親近感を抱くことができるでしょう。  良作、オススメです。
最年少、最短で自衛官を目指す少年の物語。 いじめに遭っていた自分を変えるため、自衛隊生徒(当時)、現在では『陸上自衛隊高等工科学校生徒』という(中卒資格から入学し、四年後には3等陸曹になれる)制度に身を投じる主人公南 幸助くん。 この物語は、決して誇張ではない、リアルな自衛官育成過程を、南少年の成長と共に描いてく物語(になるはず)です。 近年、災害救助や国防の観点から、再び日本国民の関心が、憲法や自衛隊の在り方について注目されています。 これから自衛官を目指す方々はこの物語を参考にするもよし。 そして、もう既に別の職業に就き、ひとりの大人として、主権者のひとりとして、私達の自衛隊員が、どのように錬成されていくのか。 元自衛官だった未来 進さんの体験を通して、それを知っていくことは、大変価値のある物語と言えるでしょう。 お勧めの作品です。