「ずっと一緒に君とこの空を観ていられたらいいのに」
こんな言葉を相手からかけられたとき、どのような想いを巡らせますか?
家の前の朝顔の中に現れた夜空。彩都がその容姿や発言から彼女の先が短いのではないかと危惧してしまうのは自然なことかも知れません。
そして、会わないでくれと、夜空を傷つけたと後悔してしまう。それは自分が傷つきたくなかったからだと。
自分の気持ちを悟ったときに、彼女の素性を知った……。
幼い頃に育てた花の精霊が自分の最期を送ってくれる。
彩都も夜空も、本当はもっとお互いの距離を縮めたかったのではないでしょうか。かなわない願いを秘めつつ、それでも最後に想いを通わせることが出来た。
今は切なくとも、これから永遠に続くふたりの想いを願わずにはいられない素敵なお話です。