レビューした作品一覧全5件
タイトル通りの作品です。 ごくありふれたどこにでもいるような少年が ゾンビアポカリプスの世界で長い長い旅をして 仲間と出会い、分かれ、そして再び出会い。 やがて終着へとたどり着く。 なろうにはたくさんのゾンビ物があります。 優れた作品はたくさんありますが、ゾンビ物の欠点として途中でエタってしまったりすることが多く あるいは最初は面白かったのに、微妙な終わり方になってしまうものもあります。 この作品は、自分が読んだ中では最高の終わり方をしたゾンビ物です。 本当に救いの無い物語です。 都合の良いファンタジーはありません。 どれほど後悔しても、死んだ人間は決して生き返りません。 人と争い、殺し殺されるたびに心は乾いて荒んでいきます。 でもその果てに、一人の人間が生きた証のようなものを感じました。 そういう物語が読みたい人に勧めます。
トラックに轢かれてMMORPGの世界に転生と言えば なろうではすっかりお馴染みのテンプレですが、その分安心して読み進めることができます。 コミュ障の主人公が交渉スキルに全振り……、なかなか面白いアイデアです。 試しに読んでみるかと、一読して絶句しました。 なんというか、凄いの一言に尽きる。 赤ん坊時代がめちゃくちゃ長い、幼少期も長い、作者はフェチズム炸裂させすぎぃぃ! 転生モノで授乳期から幼少期にかけては、展開がたるくなりがちな部分なのですが この作品はきっとそこが本編です。 「この手があったか!」と膝を打ちました。 ゲーム小説というと軽く見られがちですが 本作は細かい描写がたくみで、魅力的なキャラクターが描かれています。 ストーリーも王道に、ライトエロと奇抜なアイデアがあいまって面白い。 随所、尖ったところがありつつも全体のバランスが取れた、非の打ち所のない傑作です。
新感覚ライトヒストリーノベル
投稿日:2015年1月31日
歴史物というと、肩に力が入ってしまいがちですが これは軽く読める快作です。 ただ、そのライトさが軽佻ではなく軽妙洒脱な文体になっているところが人気の秘密だと思います。 1話1話はとても短いですが、読み終わったあとにしっかりとあとに残るものがある。 頭に風を感じる主人公が酷い目に合うドタバタコメディーとして笑って読むこともできるし 転生主人公が戦国の時代に兵站革命を巻き起こす内政ロマンとして読むこともできます。 万人にオススメできる面白いライトノベルです。
冴えない主人公が『進化の実』で最強になる。 ありがちな話かと思いきや、想定外なヒロインが出現します。これが、こうなるのかーってかんじです。 王道でありながらオリジナルティあふれる展開に、読んでいてかなり驚かされました。 特に序盤から最初の【果て無き悲愛の森】攻略までは話は素晴らしく、一読の価値があると思います。
 ヴィクトリアって歴史シュミレーションゲームがあるんですが、それの優れたリプレイを読んだ時と同質の興奮を覚えました。  ゲームよりも自由度も高く(小説なので当たり前ですが)歴史上のたくさん人物も絡んでくるのでワクワクします。  兵器の説明も詳細で、ドイツの技術開発促進に合わせて世界の技術競争も加速していくのがいいですね。  今はドイツが人材チート技術チートでフランスに勝ちまくってるところですが、それが今後世界の技術史をどう塗り替えていくのか先がすごく楽しみです。