レビューした作品一覧全6件
「電離物性変化」 このフレーズだけでSF好きな私は、最後まで読もうと決心しました。まぁ作者様はファンタジージャンルと認識されてるようですが…… と 前置きは止めて。 鎖蝕と呼ばれる現象により、どんどんと生息圏を奪われていく国。 それでも対立する人と人。 重厚な設定に、シリアスなストーリー。 しっかりと書き込まれているので、荒廃していく風景や、それに翻弄される人類の心情が伝わってきます。 まだ連載初期ですが、一人でも多くの人に読んで貰いたいのでレビュー書かせていただきました。 タグに戦記とあるのでこれから戦闘も多そうですが、作者様の筆力なら臨場感溢れるはず。 ほんとうに先待ち遠しい。
読後の後に微熱ではすまない。
投稿日:2014年11月18日
「それはわたしとセックスしたいってこと?」 衝撃的な出会いでした。 この「なろう」で出会った作品の中でも、特に異彩を放つ恋愛物。そう思います。 ただ異彩なだけでは当然なく、作中に登場する小物もまた秀逸。 高校生ながら麻雀牌。 人骨で出来た(だろう)サイコロ。 一見すると、とても恋愛のアイテムには思えません。 が、しかし。 綿密に組まれた物語によって、これらは作品になくてはならない物に変化します。 序盤、中盤のしっかりとした下準備から終盤へ繋がる時間軸。 簡単に想う気持ちではなく、高校生ならではの真剣勝負。直向きに想いを向けた結果が、時間と共に薄まるあの感覚。 社会人になった二人の行く末はどうなったのか。 読み終えた時に残るのは、微熱以上の熱量になるのを体感して下さい。
泡沫が弾ける様に心を打つ
投稿日:2014年11月18日
僕とヒコの物語。 導入部の和歌にいきなり持ってかれます。 そんな一文から始まる美しい日本語で綴られる ちょっと切ない男の子の友情物語。 都会から来た僕はヒコと出会い、自然を謳歌する。 都会っ子ならではの描写もあり、実に細かく書かれてるなぁと感心しかないです。 流れる様な話の中、ヒコもまた変化します。 と、全部描きたいのですが、ネタバレが…… とにかく、最後まで読んで欲しい。 奇抜なアイデアや手法を用いなくても、これだけの物が書ける。 後半部は涙無しには読めませんでした。 蝉のなく季節が待ち遠しい。
後悔とはなんぞや
投稿日:2014年11月18日
フェンスに立つ一人の少女と、それを止めたい青年になりかけた男の話。 少女目線で物語が進むのですが、心情描写が分かりやすくスッと入ってきます。 そしてそれ以上に情景描写が素晴らしいと感じました。 導入部を読むだけで、目を瞑ればフェンスから見下ろす、無機質なコンクリートや建物が浮かんできます。実際に高い場所が好きな私にとって最高の描写です。 そんな高い筆力と構成力を両手に、この作者様はいきなり物語の核心を晒します。 そのタイミングが絶妙! ネタバレはダメでしょうから詳細は書けませんが、読んで頂ければ、べた褒めの理由がわかるはず。 リアルな問題を孕んだラブストーリー。 是非。
なろう取り扱い説明書、第三弾。 鬼とついておりますが、その実。 「なろう」の御意見番らしい実に優しさに溢れております。 このネット小説の世界で陥る様々な問題。 活動を続けると見えてくる問題。 そしてネットだからこそ、特に気をつけなければならないデリケートゾーン。 それらに対する作者であるエイノ様の、熱い想いが綴ってあります。 ただ優しいだけじゃない。厳しい事も書いてあります。 でも凄く当たり前で。だけど気付きにくい。 そんな「なろうユーザー様」「読者様」に贈る、説明書。 オニじゃなくてアニ。私はそう思う。
ロボットっていいですよねぇ
投稿日:2014年10月3日
Battle Humanoid Frame 『BHF』と呼ばれる戦闘用に開発された人型感覚同調ロボット全長十二メートルもの巨体。 この時点でSF好きでロボット好きの私は、ビビッと感じました。 ネタバレになるので、ストーリーには触れませんが、登場人物、ロボット、人間関係に伏線。 作者様は「駄菓子的」と仰られていますが、しっかりとした設定が組まれ世界観もよく出ており、読みごたえもあると思います。 宇宙に出ても尚、争った人類。その際の英雄の息子。各メーカーの関係者。 そして共鳴者(エクストラ・リンカー)。 まだまだ序盤ですが、見逃せない展開です。 本格的なバトルはまだですが、教官との模擬戦一読の価値ありです。 あと、金髪ツインテ美少女も出るよ!