「それはわたしとセックスしたいってこと?」
衝撃的な出会いでした。
この「なろう」で出会った作品の中でも、特に異彩を放つ恋愛物。そう思います。
ただ異彩なだけでは当然なく、作中に登場する小物もまた秀逸。
高校生ながら麻雀牌。
人骨で出来た(だろう)サイコロ。
一見すると、とても恋愛のアイテムには思えません。
が、しかし。
綿密に組まれた物語によって、これらは作品になくてはならない物に変化します。
序盤、中盤のしっかりとした下準備から終盤へ繋がる時間軸。
簡単に想う気持ちではなく、高校生ならではの真剣勝負。直向きに想いを向けた結果が、時間と共に薄まるあの感覚。
社会人になった二人の行く末はどうなったのか。
読み終えた時に残るのは、微熱以上の熱量になるのを体感して下さい。