騎士団のナンバー4、華のクロエ。彼女は望まれて勇者へと嫁ぐ。今日この日、幸せな花嫁として。しかし彼女の目の前に現れたのは、新郎となったはずの勇者が倒したはずの魔王だった。
勇者に裏切られ、魔王にその命を摘み取られそうになったのを最果ての地へ飛ばされることで救われたクロエ。そこで出会った盲目の少年とオートマタの振りをする少女。
その少女を探してやってきた骸骨のように痩せた男。
様々な人物が出会い、絡み合い謎が謎を呼ぶスペクタクルドラマ。女王とは。博士とは。そして王都に残された女王の娘とは。勇者の目的、どうして魔王と手を組んだのか。
読めば読むほどに引き込まれます。圧巻はクロエの剣技。生温かい血が飛び散り、サーベルの鞘走る音や火花が目の前に浮かぶほどに鮮やかな筆致です。
とても面白く目が離せません。
ファンタジーでありながら生々しくも生き生きとした描写が圧巻です。お奨めです。