名作。
この物語を表すうえで、これ以上適切な言葉があるだろうか。
「前向性健忘症」という難しいテーマを扱っているにも関わらず、そのことを微塵も感じさせない高いストーリー性。他にも、親しみやすい文章や、主人公のリアルな感情描写など、良い点を挙げればキリがない。
何度も繰り返すようだが、とんでもない名作である。
なにせ、異世界チーレム俺TUEEE!を求めてランキングを彷徨っていた自分が、発掘作業を中断して一気読みしてしまうくらいである。
俺TUEEE!成分は補給されなかったが、代わりに何だか暖かいもので心の中が満たされてしまった。
端的に言うとマジパない。
「面白い」では言葉が違うが、マジで良いお話である。
タイトルで若干ネタバレしてしまったが、詳しい内容はぜひご自身の目で確かめていただきたい。読み終える頃にはきっと、胸の内に暖かい何かが込み上げて来るはずだ。