個人的にSukochi Fushigi系=日常SFっぽい冒頭が◎
身近にあるものを散りばめるだけで、そこにいつもと少しだけ違うドラマを見せる手法が素敵だと思った。500円玉というありふれたものにギュッと視点と興味を惹きつける掴みもとても良く出来ている。
タイトルにもある、一つの500円玉がその価値を変容させていくようすがさり気なくていい。硬貨ひとつがもう少し大きな金額になり、それはさらに掛け替えの無い物へと昇華する。縁をとりなす環は大きすぎず、裏切らない範囲の日常にしっかりと根を下ろして着地する。そんなエンディングも微笑ましくて好感的だ。