レビューした作品一覧全3件
 戦争論を主体にしてストーリーが構築されているという、非常に珍しい形態の小説です。実際にある本を参考に戦闘が進むので、強烈な説得力があります。  それでありながら、魔女や将軍、勇者などのユニットは、他の異世界ものと同じく個性的であり、中世的戦闘と現代的戦闘の二つが入り混じったような戦争が行われます。これがとても面白い。  戦術は非常に良く練られ、緊張感と爽快感を同時にもたらしてくれます。  また説明は長すぎず短すぎないので、ストレスなく読めます。  魔王軍、勇者側どちらのキャラも魅力的で、どちらにも死んでほしくないという感情を想起させてくれるほど。どうなってしまうのか気になりすぎて読む手が止まりませんでした。  最後は、戦争とは正義と正義のぶつかり合いであること、政治の一手段であることを強烈に印象付けてくれます。なぜ戦争が起きてしまうのか……平和への考察に一つの答えを見出せる小説です。
 まず非常にテンポがいいです。また文章がコメディチックなため大変読みやすく、飽きが来ない作りです。世界観や設定もしっかりと作り上げられ、その上で著者が無駄な表現を省いているため、内容の密度も高い。  俺つえーモノではありますが、主人公が切磋琢磨して強くなっていく成長を楽しむことができます。もちろん美少女もちゃんと付いてる。  お決まりのように魔法が出てきますが、これがスピリチュアル過ぎない。科学の知識が盛り込まれ、いい感じにリアリティがあります。  神の思想が交差する覇権争いに巻き込まれ主人公はどうなるのか……どこか今までのテンプレと違う、飽きないハイファンタジーをぜひ皆様には感じてほしいと思います。
夢、花、少女。これは儚い物語
投稿日:2019年1月14日 改稿日:2019年1月14日
皆さんは最近夢を見ましたか?見ていたなら、それを覚えていますか? 『イノセントフラワー』は3人の魔法少女達の物語です。それぞれの夢を叶えるため、強大な敵に立ち向かいます。 物語は、読んでいるこちらまで優しい気持ちになるほどに柔らかな文章に包まれながら紡がれ、美しい世界観の中を漂います。 それでいてテンポはよく、ページを捲る手が止まりません。 可愛らしいキャラが時に傷つきながらも協力して戦う姿は危なげなくも美しく、つい応援してしまいます。 彼女達は果たして夢を叶える事ができるのか……。一度読み始めれば、最後まで続きが気になって仕方がなくなること間違いなしです。 さあ、あなたもページを捲ってみませんか? そうそう、夢というのは儚いものです。しかし、案外覚えているものですよね。 ……でも、果たしてその記憶……確かだと言えますか?