冒頭から惹きつけられ、2ページ目に入る頃にはもう夢中で物語りに入り込みました。
中盤で、初めて知った感情を彼女が切なく散らすくだりは同じように胸が痛んで熱くなり、追い詰められて出す結論への心理描写がとても自然で、彼女が、心が沈む先に見ている光が何なのか、哀しいくらい津々と伝わってきて、もういいよと、思わず"楽にしてあげたい"と同調して祈るところでした。
それでもやっぱり、最後は幸せになって欲しいと期待を込めてラストまで――――――!
もう、本当に素敵でした。
ゆっくりと、二人の未来が胸に収まりました。
視点を変えながら、読者の持っているであろうフラストレーションの手綱をとって緩和していく小鶴様の筆力に、ただただ感服しています。
胸を熱くする物語を、本当にありがとうございました。