レビューした作品一覧全4件
狐についての話をしよう
投稿日:2016年9月11日
僕は狐については無知なんだ。 だからといって、そこに興味がなかった訳じゃない。 でも、ここに書かれているのは本当に狐の話なのかい? 随分とこれはまた、ハードボイルドな生き方をするんだね。 まあ、そこがまた魅力的で、素敵なんだと感じられる。 ページをめくる手を止めさせないのは作者の技量だ。 この物語を紐解くかどうかは、君自身にお任せしよう。 でも、後悔はさせないよ。 ここには確かに、甘くとも、少し刺激的な世界が広がってるんだから。
死神ちゃんについて話をしよう
投稿日:2016年9月11日
幼女の死神ねぇ…… そんな風に考えていた節があったのは事実よ。 でも、それは喰わず嫌いよりも酷いものだったわ。 端的に言ってしまえば安っぽくなってしまうけれど、「面白い」じゃない。 困ったものね。読み始めたら、仕事が手につかなくなってしまいそう。 それにしても、個性の強いキャラばかりですこと。 店の棚に置いておくには、少し酸味が効きすぎているかしら? でもまあ、珈琲片手に骨休めをするんなら、きっと、これぐらいが丁度良いのよ。 まあ、読んでみなさいな。 きっと、極上のひとときを味わえると思うわよ。
幸せな二人に魅せられて
投稿日:2016年3月19日
幸せの定義など人それぞれだ。 単純な事に幸せを感じる者もいれば、複雑怪奇な幸せを求める者もいる。 ならばどこで私はこの物語に幸せを感じたのだろうか。 ああ、その答えは簡単にでた。 それは彼等のあまりの幸せぶりに打ちのめされてしまったのだけの話。 甘美な生活に魅せられたわけでもなく、耽美な生活を妄想したわけでもない。 あるがままに想い合う二人の姿に打ちのめされてしまっただけだ。 なるほど、きっとこの様な物語を、絵に書いたような幸せと呼ぶのだろう。 だから今日もこの物語を紐解こう。 他人の不幸は蜜の味とも言うが、他人の幸せを甘美するには、それが十分すぎるご褒美だ。
ここで一つの問い掛けをさせて頂きたい。 あなたが思う英雄の条件とは何だろうか。 それは、あまねく災厄から世界を救った人間。 多くの人々を救い、未来に名を残すほどの偉業を成し遂げた人間。 なるほど。わかりやすい回答だ。 では、人知れず世界の危機を救い、歴史上に名を残さない人間がいたとしたならば、彼等の事を何と呼べば良いのだろうか。 それを紐解く鍵がこの物語には確かに存在する。 願わくば多くの人がその解を読み解き、歴史の影に存在した彼等に祝福の拍手を送って頂けますように。