普通とは。そんな哲学めいた題材を面白おかしく調理出来てしまうのは、作者様があの『神様の定食屋』の方だから。
こちらも一緒に読んでみて下さい。納得の面白さです。
さて、ストーリーについてですが、こちらはかなり構想が練られていて、読んでいく上での危うさを微塵も感じさせない出来だと思いました。お話の中での矛盾点も無く、綺麗な起承転結だと思います。
文章については、元々書籍化作品を複数持っている方ですので問題ありません。一つ一つが丁寧な描写をされる方で、登場人物たちも活き活きと描かれているので読んでいて楽しいです。表現も、こんな表現の仕方があったのか!と読者だけでなく作者目線でも勉強になる、とても良い作品です。
全体を通して、かなり素敵な物語だと思います。
こんなにも読者に愛されている作品を私は多くは知りません。
普通を探求する不思議な少女の物語。ぜひ読んでみて下さい。