レビューした作品一覧全1件
舞台は、運が悪ければ日常生活で、凶悪な怪異と遭遇しかねない日本。 とある理由により、怪異の関係性が疑われるバイトに応募した、二人の少女の視点をメインにして物語は進行していきます。 この作品で筆者が一番素晴らしいと思う点は、怪異への解釈です。 元々の存在を保ちながらも、付け足された要素によって、深みを増していく怪異たち。そのどれを取っても、新しくありながら、腑に落ちる。元の怪異の要素を損なわないバランスの取り方が上手いと感じます。 また、怪異の前では人間は無力、知識を持つことでなんとかやり過ごせるような存在として描くことで、それぞれの怪異の解説が、助長等ではなく、とても活きています。 しっかりと枠組みが整ったホラーを読みたい方に、ぜひオススメしたい物語です。