物語の進行は淡々として割とサクサク展開していくのですが、人物の心の向きやその時々の思いを大事に綴られていると感じました。
場面転換やストーリー進行に無駄がなく飽きがきません。アクションシーンは快活でありながら丁寧な描写で描かれているので想像しやすくて臨場感溢れます。人物たちの心理描写もひたむきに一人一人のキャラクターを作者さまが愛でているのが伝わる丁寧さです。
拝読しながら女性の美しさや脆さや儚さ、そして強さが伝わる作品です。是非とも主人公の幸せな結末をと願ってしまうのですが、作者さまが導く物語に暫し浸りたいと思わせる作品です。