レビューした作品一覧全3件
珍兵器ノ王者、暁に飛翔ス
投稿日:2019年11月24日
西に英国のパンジャンドラムあれば、東に第三帝国のbv141あり。実用機の中で史上最も左右非対称な飛行機である珍兵器界の大横綱、bv141が大日本帝国に来ていたら?というまさに斜め上の仮想戦記。 最近の珍兵器ブームで知られるようになった設計者フォークト博士ですが、単なるマッドではなく、真っ当に優秀な科学者。 30代の頃に川崎で名作機を次々生み出し技術も指導(川崎の航空機はワシが育てたレベル)。 ドイツでは主に飛行艇の設計をしながら謎の物体を作りまくって戦後はアメリカにスカウトと、掛け値なしの大天才です。 その一見のインパクトは凄いけど中身は至極優秀なあたり、流石はbv141の設計者という感じで無闇に面白い。 本作のフォークト博士の、大仰ながらも真摯な学者といった雰囲気は、ありきたりな創作の天才とは一線を画したキャラクター。異形の航空機は日本をどこへ連れていくのか。楽しみに待っております。
 第二次大戦でオタクが活躍すると聞いて、なろう系に毒された我が脳はNAISEIだとか無双だとかの軽い読み物を予想していたが、良い意味で裏切られた。  セーラー服美少女の妄想に人生を捧げる主人公柿揚。日本の将来を憂うなどと我々がSNSで呟くこととさして変わらない議論を交わす級友たち。趣味を拗らせ過ぎた同人「萌星」の廃人仲間。一癖も二癖もあるが大体変態の軍人共。  こんな連中がいるなら萌え絵くらいあっていいと納得させるリアリティがある。  そしてリアルであるからこそ、戦争という運命は大きく黒ぐろと立ちはだかる。柿揚は否応も無く招集されあっさりと敗北するのだ。  そんな中でも彼は生きることと=妄想を諦めない。  正に日本男児の鑑にして真のオタクであるのだろう。そんな彼ならどんな時代でも己を貫き、萌えに生きていけると勇気を貰える。  軍神絵師柿揚徳治万歳。  二次元に熱あれ、オタクに光あれ。
 高鳴る胃腸を鎮める為、コンビニにヨーグルトを買いに出かけた主人公。  その前にレジの向こうで立ちはだかるのは、接客の下手なアルバイターにして……最強の男!!死闘を制した主人公は、最強の男達が集まるという一周回って哲学的な集団"最強会"に勧誘される。  強さにも理屈を付けなきゃ掲示板で叩かれるこのご時世に、清々しいまでに理由もなく最強の男達が所狭しと戦う。  何か秘密があったりするらしいが、そんな細かい事は気にしないのが最強の男。コーラを一気飲みすれば最強だし、ミートボールを一気飲みすればやっぱり最強。乳酸菌は喋る!  まだ4話しか上がっていないがインパクトは十分。是非とも最強に向かって突っ走る男の背中を見ていただきたい。