レビューした作品一覧全17件
未知の物語ではない。 既視感のある、驚きの少ない恋物語だ。 でもちゃんとした感動をくれる。 それは、作者が「作ろう」と思って書いた分量より、「読んでくれる人のために」という気持ちの分量、そして物語に願いを込めている心の分量が勝っているからだと思う。 いつものごとく、レビューに150字もの最低制限文字数いらないと思いながら、お勧めいたします。
レビュー作品 桜、恋、青空
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これはなかなか(?)素晴らしかった。 人は誰でも、他人のよく見える一部分だけを切り取って、しつこくうらやむ。 「何であいつは…!」「あいつが…!!」 と生きていて思わない人間なんて一人もいないでしょう。 村上春樹さんは、まったく人に嫉妬したことないらしいから、彼は例外かな? しかし、ほんとに「人生良さそうに見える人」というのは、背負っているものがハンパではない。 それを羨むレベルの人間が同じものを背負うと、「幸せ」どころか「リア充成った! 即爆死(現実)!!」だと思える。 「幸せな人」というのは、やっぱり「今、自分がどれほど幸せか」を想像できている人のように思う。 斎藤一人さんが、缶コーヒーを「豆を作る人、加工する人、港まで運ぶ人、船で運ぶ人、積み下ろしする人、販売する人」などを含めて100円程度で買える現実への想像力を「豊かさ」だと言われたけど、確かにそうだと思う。
笑える毒。ハリーがポタる
投稿日:2022年3月22日 改稿日:2022年3月22日
ハリー・ポッター! おそらく聞いたことのない十歳(現時点で)以上の人間はいないと思われる作品。 私は一巻読んだだけで満足して、二巻の始まりで疲れてやめた。 たくさんものを読める人と、読めない人(ストレスで)の違いは何だと、いつも思う。 ネタバレは多いが、未読でも気にならない方にはオススメの面白エッセイ。 いつか、自分の文章のどこかに似たようなことを書いたが、このハリー・ポッターシリーズにおいて、最大の産物は「ハーマイオニー・グレンジャー」という、キャラクターの名前そのものではなかっただろうか…
本文にある引用 本は著者がとても苦労して身に付けたことを、たやすく手に入れさせてくれるのだ。 / ソクラテス(哲学者) これを僕がきちんと理解できたのは、最近です(43歳) ほんとに、これを理解していれば、数々の人生の遠回りや、恥をかく行動を取らなくてすんだ。 昔から、「読書のススメ」みたいな言葉が繰り返されてきたのも、まさに「本」(小説ではなく、主として教養書)をよく読める人たちの、人生の経験知から来たものだと思います。 自分が、まだ気づいてもいない己の人生の目的においてまで、(相当な)近道をさせてくれることもある。 そして近道しすぎると、傲慢になって足元をすくわれたり、他者を踏みつけ過ぎたりして、ひっくり返されて恥をかくことになる。 …でも、やっぱり僕が本をきちんと学びとして読めるようになるには、「今まで」の人生が必要でした。 自分の話ばかりで申し訳ないが、そういう解釈
簡易にして論理的
投稿日:2022年1月23日
すべてが正しいとは思わない。 ただ、文章を書きながらふつふつと葛藤している人間の考えを、大きくスッキリさせてくれる内容だと思います。 考えをスッキリさせてくれるということは、生きるのが楽になるということ。 人生に葛藤は多く訪れますが、人はただ、自分に微笑み、他者に微笑むことをゴールにしているのかもしれない。(申し訳ない。後半はどうでもいい文章です。ただレビュー文字数が足りなかった…。前にも書いたけど、運営さん…レビュー文字数、もうちょっと少なくして…)
それにしても、低い投票率だった… 55.93% パナソニックさんやキリンビールさん、トヨタさんの会長でも、まったく何もしていない無職の人でも同じ一票という、狂気の力を、みんなもっと使おうよ! このエッセイに書かれていることは、反論も多いだろうが無視できない。 米中の戦争サンドイッチのおいしい具に、日本がなってほしくはないが、何しろ地理的に避けがたく、政治家にはやはり、よりハイレベルな外交を求めていきたい… 少なくとも、いまはいくつかの宗教で予言(おそらく預言とは言い難い)状態が当てはまってきているので、そんなノストラダムス的な騒ぎは御免こうむりたいのである。 と、いうわけで。 かなり論点がずれてしまいましたが、レビューと、自民撃破(ひやっとさせられれば勝利と思っていた)ならずの、小さな嘆きでした…
「なろう」見直した……
投稿日:2021年6月2日
アニメ化、書籍化作品も含めて、称賛されるより、やいのやいの言われてる感の強い「小説家になろう」サイトですが…… 感動です。(すごい大きさではないけど) やっぱり、高名なものには、膨大な蓄積の足場があるんですねえ…… この作者、こたかんさんのデータ処理、反映仕事にも、うなります。 良いものを書いて、「なろう」を応援、盛り上げていきたい気持ちになりました。 いつか、このサイトに恩返しできたらいいなあ……
この作品、第23話にて
投稿日:2020年5月7日 改稿日:2020年5月7日
スマホゲーム『ガチャ』 よく聞く言葉なれど、これまで実行したことはありませんでした。 なぜなら、そこにはお金の世界が広がっているからです。 お金がない者には、その世界は自己破産の始まりです。 『無料ガチャ』 そこには、より多くの負債が課せられています。 現在からでは窺いようもない、遠い未来の……! おお……恐ろしや。 それは今、まるで効果音のような、違った呼び名でもてはやされています。 しかし、のちの世では、同族から同類として、こう呼ばれることになるようです。 『パチンコ』と。
女性が「良い女」になる段階
投稿日:2019年3月10日
まあ、完全に自分の勝手な考えなんですけど…… 何かぐっとくる女性って、自分を度外視した(たとえ否定される側だとしても)、他者の価値観をちゃんと認めている人、という気がします。 自分が最高に好きな人は、絶対にこっちを振り向いてくれない。 そういう悲しさを知っていて、それでも前向きに行こうという勇気を持ってる人は、「他人」にとってものすごく魅力的にうつることがあります。 良い男、良い女は少ないと言われることもありますが、僕は歳のせいか、勝手にけっこういると感じています。 だから、この詩の主人公(ヒロイン?)にも、淡い思い、若さからくるこだわり過ぎな願望を諦めたからこそ、本当に大切な出会いが生まれると、願いたいですね。 死ぬほどマンガ(少女漫画)を読んで来た自分の、独断ですw
レビュー作品 雨のち晴れ
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自分にとって物理的な利益は、「どれだけ人にとって、現実的なメリットになったか」で決まる気がします。 人間としての外見であれ、ささやかな気遣いであれ、大がかりなサービスであれ。『他者』という存在が求めているものをどれだけ満たしたか。 お金に、あるいは即物的な喜びに、それは変わる。 では、永続的な幸せはーー 答えはない、かもしれませんよね…… 誰もが、それを探して太古からさ迷ってきている。 この作品のロボットは、”AI”VS人間 の一部を現してくれているような気がします。 皆が求めているものが、個人を幸せにするわけではない。 そして、人間は”ささやかな共感性”があれば、どんな小さな喜びも、最高の幸福に変えることもできる。 優秀で孤独なロボットと、それを作った博士のわずかな優越感。 少し悲しくて、現実の良い話だと思います。
レビュー作品 マシンの幸せ
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偏(かたよ)りを打破する機構
投稿日:2019年1月18日
わずか一時間で、押し流されてしまうレビュー・・・ まさにこれがそうなるでしょう。 確かに、なろうはメジャー作品にとにかくベクトルが向いている。 同じレベルの良作があるとして、一方は称賛を浴び、もう一方は見向きもされない。 なぜか、そんな現象はあるように思います。 人の好みは、多くの場合はコンプレックスによるもので、メジャー作品はとにかくそれをカバーしている範囲が広いのかもしれません。 けど近いクオリティで人気がない作品は、とにかく「えぐり」が凄い。 個性と言い替えてもいいのかもしれません。 万人受けしない分、個人の心に届く深さが段違いで、なろうではそういった作品は割合スルーされてしまう(気がする)。 このエッセイで語られた手段は、メジャー作品によってなろうが総体的に「よどむ」ことに歯止めをかける一つの方法だと思います。 まあ、僕はただのやっかみですけどw
自分はけっこう偏屈、強がりで、いつからか「ふっ、ポイント? 何それ」みたいなスタンスになってたんですが、これは内容もそうですが、可愛さが素晴らしかったですね。 女の子が書いてたら、さらにptが1.5倍になってたかもしれませんw でも自分は、レビューを書くのはわりと好きなんですが、ポチポチっとはいつもやりづらいんですよね・・・。 「何でこの作品には5で、俺は3なんだよ!」みたいなクレーム(というか恨み、知人とのしこり)が結構怖くて・・・ 人に与えたポイントを隠せるなら、どんどん押していけるんですけどねえ・・・
詩短時間の笑いを
投稿日:2018年11月18日
このタイプのものは、初めて読みました。 どこかで同じ形が出ているかもしれませんが・・・クスッと笑いたい方、お薦めします。 短く、直截的で鋭い、二話のカップリング詩の妙を、どうぞ! あっ、また文字数が足りない・・・ レビュー文て、けっこう量いるんですよねえ。 あとちょっと・・・ 皆さん、僕の作品もついでに読んでね!(キモッ) 到達! 失礼しました!!
レビュー作品 青き魂 
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セカイ系です。 作者さんと同じく、僕もネトゲは素人なんですが(こちらは恥ずかしくも、環境がないために・・・)、やはり皆の人生が同時に終わる時間というのは、それだけで物語に静かな通奏低音が流れます。 主人公が最後にたどり着く場所までの、どこか空虚な風景も、おだやかな瑞々しさが感じられました。 バチバチやり合うようなゲームより、最近はこういうわびしさにどこか温もりを求めてしまいます。 めっちゃ強引に言えば、ダークソウル2のマデューラの海を、クリア後に眺めているような余韻がありました。 (あれよりも親密性が高くて良い。ソウルは難度が挑戦的過ぎるから) とにかく、いい感じです。 純ハッピーエンドではありませんが、ホッとしながら読めるささやかな話として、お勧めしたいと思います。
未知を、つき抜けて
投稿日:2017年12月28日
正直、驚きの一言です。 先にべつの作品をレビューされた方がいて、「”読む” のではなく”体感”する文学だ」と。 ちょっと一隅で話題になって、もうご存知の方も多いかも知れませんが、連続レビューいかせてもらいます。 この作品の意味は、さっぱり分かりません。 でも、絵だけを見ながらスーーっと全話通り抜けて見てください。 ちょっと他では味わえない、特殊すぎる清新さが感じられるように思います。 どうか、冗談として受け止められませんように! w
美少女にして、その心は「自宅警備仕様」
投稿日:2017年12月20日 改稿日:2017年12月20日
吸血鬼といえば、物語に出てくればまず大立回りをやらかします。 強さと弱さのインパクトが容易で、世間的好感度からキャラとして振り回しやすい。 しかし彼女は違った。 指から抵抗なくこぼれるような金髪、寝顔にのぞく愛らしい八重歯。 でも歩くことしかしないw たまにアイスを食べることはあってもww 現在の最新6話? で多少ダラダラ感があったかな、と思えましたが、その次話のキャラ紹介で、さっと通りすぎただけの気持ち悪い男にもストーリーがあったことに驚きました。 これから、主人公とクロスオーバーがあったら凄いです。 しかしそれを抜きにしても、文章がとにかくキメ細かい! ほのぼのとした空気もどこか陽光を感じさせるし、「今日はお休みね。でも外に出掛ける気分じゃないし・・・何か穏やかに過ごせる読み物はないかしら」という方がおられれば、(どんな限定だ・・・)お勧めいたします。
正直はいつか宝石に変わる
投稿日:2017年12月15日
これ・・・レビューしていいのかなあ、と思いました。 作者さんの思いが、原石のまま剥き出しになってますから・・・。 でも、すでに紹介された方がいて! だから僕も遠慮なく、推しでいきます!! ブクマ離れは辛いですよね。 「あっ。あの人は、私を下ろして身軽になったんだ」みたいな不用感がある。 でも、それで傷つく人はたぶん、より内部の輝きが見えてくる人だから! その次に書く話は、さらに鮮やかなものだと信じています!! (変に青春してますが・・・賢く傲慢な人間に、成長はなさそうですから) だから正直さっていうのは、武器だと思います。 「当たり前のことをくり返していると、当たり前じゃなくなる」 by プロフェッショナルの流儀w 傷つくことは、より良いものを書く(えぐり出す)ためのステップです!! だから、ブクマ離れ万歳! いや違う!! 本音を積み重ねることに乾杯!