レビューした作品一覧全1件
昔、日本は戦争に敗戦し多くの命が失われた。 誰もが知っている事だと思います。 しかしながら残念な事に当時あった出来事を掘り下げて自ら知ろうとする人は少ないと思います。 戦争という暗いイメージを抱かされるフレーズは敬遠されがちです。私自身もそうでした。 シベリア抑留者。その単語も聞いたことはある。と、その程度の認識でした。 知らないことは恥ずかしいことではないです。知ったからといって過去を変えることはできません。しかし知るべきだと私は感じました。 作中、筆者が祖国の妻に宛てたハガキの裏に書かれた漫画が掲載されています。 その画力には驚かされるばかりでした。その内容は思わず笑みが零れるようなものが多いです。しかしそれらが描かれたのは戦場だったのです。自身の命がいつ尽きるとも知れないその場所から、祖国で待つ妻を安心させようと明るく描かれたその漫画を見ていると胸が一杯になる思いでした。