レビューした作品一覧全2件
 とある近未来、日本は汎用人型兵器のスローターウェポン(SW)という、人が搭乗するロボット兵器を軍備した。それによって日本は軍事国家として地位を確立していたが、ある時『ナンバーズ』と名付けられた、日本のSWの性能を遥かに上回る兵器が日本に襲ってきた。  立ちはだかる強敵に向かっていく戦闘描写は迫力があり、また主人公達の挫折に葛藤、そして奮起といった心理描写はハラハラする。  ひやりとしたり、腹が立ったり。泣いて、ほっこりして。  そして最後の最後の瞬間に、私はぞくりとさせられた。  なろうに少ないマニアックな題材だと思うので、敷居が高く感じるかもしれない。だけど新規ジャンルの開拓だと思って、まずは読んでほしい。  ロボット物が読んでみたい、しっかりとした作風に触れたい、(物理的に)血反吐を吐きながら勝利の瞬間を見届けたい人に是非見てほしい。
 平和だったリーゼの村は、突如異変に襲われた。人々の生活に根付く『マイア』の施設が、何者かに襲われたのだ。  『マイア』は生活に密接だ。人々が暮らすのに必要なエネルギー源であり、それでいてとても強い力を秘めている。その力は、時には戦いの武器にも変わる程だ。  リーゼは傭兵団の一員として、兄貴分のザウバーと謎大き少年コウと行動を共にする。  強い決意と共に傭兵になったリーゼだった。しかし彼女の前には、彼女よりも遥かに手練れの仲間達でさえも一筋縄にはいかない敵が立ち塞がる。  リーゼは何度とぼろぼろになりながらも、それでもファルシオンを手に立ち上がり、立ち向かう。  この作品の魅力は、主人公リーゼの心身の成長だけではない。個性的なキャラクター達も勿論魅力的だが、私は作者様の躍動感溢れる戦闘描写も注目して頂きたい。  そして、彼女や仲間達が真実にたどり着ける時を、共に刮目しよう。