主人公の「カイト・クラティア」は、傭兵です。
この物語は、彼が傭兵としてとある村の「依頼」を受けて、その村に向かう馬車の中で夢を見るところから始まります。
その村は、「ウルド」という豚系領主による重すぎる税に苦しんでいて、その上、謎の魔獣による被害を受けているという不運な村でした。
謎の魔獣の調査依頼を出したはいいものの、その報酬としての金銭は領主が税と言ってかっさらって行ってしまっている。その結果、「金欲と薄汚さ」の象徴である領主と同じような人間──つまり、傭兵をあまり歓迎できないという空気を出してしまう村。そして、その村に住まう「フェリス」という少女。彼女は、よそ者の、しかも傭兵なんぞに頼るのを良しとしたくない、と言います。
人一倍その気持ちが強いのには、ある秘密があって──。
ダークファンタジーであり、ギャグ要素もあり、気づけば読み進んでしまう作品でした。