レビューした作品一覧全6件
今やなろうサイト内でも多数ある一大ジャンルと言っていいダンジョンマスターもの。読めば分かるがこの高クオリティで幅広く描いてるファンタジー系作品の一部でしかないんだぜ? 『33歳独身女騎士隊長。』『異種族レビュアーズ』これらは同作者が原作の漫画シリーズでありダンジョンマスター物ではないが同クオリティのファンタジーが摂取できる。 天才的発想力をもつキャラクターというのがこれらの作品には存在しているが頭いい設定を付けただけのなんちゃって天才ではなくちゃんと論理的に頭のいい考えを出してくれるのは作者が頭がいいから。 ピクシブで投稿される単話の漫画やイラストで「発想の常勝無敗」ともタグ付けされる天原作品の全てをここから読み始めるのだ。
人外好き必読の良著
投稿日:2020年9月13日
よく練られた濃密な背景設定と優れた文章力がある純度の高い読み物です。 VRMMOの面白さは勿論、主人公達の掛け合いや関係性人格も見ていて好感を覚えます。 人外好きとしての感想としては ゲーム世界のアバターが人間の姿を大きく離れた様々な人外になれる呪いが素晴らしい。 人間では無いものの感覚や動作、価値観などこれまでにない気付きを与えてくれます。全周囲が見える視覚、基本的に地面に触れることが出来ない空中浮遊の移動方法、よく考えられた人外の肉体の扱いに目から鱗が落ちるようです。 また人外を扱う創作物でよく見られるクトゥルフ神話ですがこの作品ではそれに代わりゾロアスター教が関わっている様であまり見ないテーマの作品を読む事で新たな知見を得られます。 最後にこの作品を楽しめる方は同様にfree life fantasy onlineも楽しめるので読了後は手を伸ばすことをおすすめします。
TRPGユーザー必読
投稿日:2020年8月21日
オススメしたいのはこの作品の舞台 ライン三重帝国、有能な初代帝王の価値観を受け継ぎ実力重視 それゆえ魔種(ゴブリンとかオーガ、吸血鬼)亜人種(獣人、アラクネなど)人種(ヒト、ドワーフ、エルフ(オリジナル))が差別なく協力し暮らしている大国。 亜人種が被差別的な役柄ではなくごく普通に登場してくれているのが人外好きとして我が子の事のように嬉しい。 エルフに独自のアレンジが加えられ寿命が完全になく殺されない限り死なないが魔法の高い適正と数百年の研鑽からどうやっても殺せそうにない。生まれながらの不死の感性と価値観が興味深い。 また現時点で124話ありますがその多くが魔法使いの丁稚編ということで魔法についてそれだけの話数を費やせる綿密な設定が心をくすぐります。魔法の希少性とそう簡単に無双できない奥深さが万能魔法チートに飽きた乾いた心に染み渡ります。 読み終わったら書籍版も買ってね。書き下ろしもあるよ
仕掛け人側の隠された努力で演出されるフィクションらしいカッコイイ演出の再現が素晴らしい。 詰め込みすぎ、チート過ぎ、キャラ属性詰めすぎで現実味が薄れ人物像を見失う可能性。色々な問題点を探せそうに見えて実は一切破綻なく寧ろ相乗効果を持たせている構成能力には舌を巻きます。 1話1話が長いのに密度も高く引きや盛り上げ、日常などがタイミング良く切り替わり飽きることなく読み進み気付けば読み終えてしまっていました。少ない話数ながらかなりの文量があるはずなのにあっという間に最新話まで到達してしまい残念な気持ちもあります。早く続きが読みたくて仕方ありません。 なろう小説でありがちな主人公が有名漫画などの台詞を引用するような、場合と頻度によってはシラケる危険すらあるパロディネタですがむしろ主人公のこれまでの人生と非日常への憧れを身近に感じられとても楽しむことが出来ました。 良さを語るには文字数が足りないです
ドン引きするほど鬼畜外道
投稿日:2017年9月13日
ダンジョンに入ってきた冒険者達をえげつない罠や意地の悪い魔物運用で嫌がらせをしまくる小説です。 もういいんじゃないか?そのへんで許しておかないか?と思うような可哀想な泣きっ面に蜂を送り出し、蜂に泣いたところで更に蜂を送り込む。 残虐な自分の性悪さを認めようとしない悪辣な男こそがダンジョンマスターです。 笑いを誘うような罠や展開ばかりでお気に入りは 「マグロ」「ダガー」「ボーンククリ」「リンスフェルト教」です。読めば誰もがお気に入りとするシーンでしょう。
主人公の戦略が優秀
投稿日:2017年7月13日
滅ぼされてしまった世界の為に、ダンジョンで滅ぼした異世界の人間達の魂ポイントを吸収する為情け容赦なく殺し尽くして世界を取り戻そうと奔走する話です。 評価されるべきと考えるのは主人公の説得力の高い演技力とそれを活かす作戦です。作中で最も多く殺した手段は演技と言えるでしょう。 また他作品のダンジョンものでは使い潰されることの多い雑魚魔物ですが、殺されてばかりの雑魚が多くいても無駄だと少数精鋭で、魔物がやられないように工夫し強化しています。 そもそも初めから強力な魔物はなく主人公を支えるのは様々な手段でひたすら強化された続けた自軍最強の無機物系無口雑魚魔物達です。 一切喋らない魔物達ですがとても愛くるしい動作に癒されます。 ダンジョン設定もよく考えられていて、それらの素晴らしい秀逸な発想には何度も驚かされました。 僕もいつかこんな小説を書きたいです