ファンタジー小説のジャンルとして、西洋風や和風ファンタジーと並んで人気のあるものに、中華風ファンタジーがあります。文字通り、『西遊記』や『水滸伝』といった中国の幻想文学を元にした作品です。
その魅力の源泉は漢字表記の固有名詞にあり、我々にとり親しみやすさとエキゾティシズムが同居する形になります。本文にある通りです。
万仙陣。これ何か分かりますか? 一種の魔法陣です。
天羅地網宮。中国占星術における天球上の一定範囲をいいます。
そしてこの文章は、中国の神話などから「武器」に着目して、日本人の読者向けに紹介するものです。作者は台湾にお住まいらしく、レビュアも初めて目にするアイテムが盛りだくさんでした。言語はもちろん日本語。
物書きさん目線からすれば、中国神話はまだ誰の唾も付いていない、未知の道具や魔法や幻獣の宝庫です。そこから素材を自作品に迎えたいかたに、この文章を薦めます。