シリーズ一覧全3件
ワインと檸檬 [全3作品]
萌美が亡くなった。「芸術なんて不幸じゃないと描けないよ」と言って病に倒れた。残された彩夏は萌美が描いた美術館の壁画の前でアメリカから帰り眺めていた。物語は最終章に入り誠との確執が取れ萌美が作った毎朝のスープを誠と飲む。その味に誠は20年前の学生時代を思い出すのだった。 一方ライターの僕は四国の八十八カ所の八栗寺で萌美の言葉を回顧していた。一匹のモンシロチョウ…
誠を父とは呼ばないと彩夏は叫び20年前の萌美と誠の事実が赤裸々になって来る。翔太は彩夏との別れが辛く死を選択するが、そのことが物語を非常に難しい過去を掘り起こしていくことになる。ライターが萌美に「もう誠のことは忘れよ」と言うっと萌美は今まで見たことのないような覚めた笑顔を見せた。
Note.2 回顧 [全1作品]
「不幸でないと芸術なんて描けない」と言って「ワインと檸檬」の油彩を書いた20歳の絵が20年後も唯一見つめているが、萌美、彩夏、誠、誠の妻瑞菜、彼女の学生時代からの友人新聞記者の高橋、そして彩夏の恋人翔太。この6人の20年の過去の経緯時系列は「何故?」とライターが叫ぶように理解しがたいことだらけだった。物語は意外な展開に進展していく。