妹は天使だ。 つややかなストロベリーブロンド、陶器のようなつるつるの白い肌、大きなサファイア色の瞳にちいさなさくらんぼ色の唇。神の使いというのもあながち間違いではなさそうなほどに、計算され尽くした最適な位置にそれぞれのパーツがある。 そんな妹は誰にでも愛された子で、私は妹より劣っている子供だった。妹と比べられ、蔑まれ、忘れられ……。 それでも私は妹が好きだ…

語られなかった御伽噺を話そうか。 出てくるのは『神秘』と呼ばれた不思議なイキモノ。悪魔、精霊、人魚、吸血鬼、妖精……。 彼らは人間のために、人間を愛するために世界に零れ落ちたのに。 けれど彼らは人間に見捨てられてしまった。 そうして消えゆく彼らは、それでも一生懸命に『生きて』いた。 今から語るのはそんな彼らの、御伽噺。 大丈夫、どれだけ辛くても、死…

シナリオ構成能力、設定の仕方、文章能力の向上目的で書いてる婚約破棄ものを纏めたシリーズです。 それぞれに関連性はありません。