クラスの中心的存在にして、総合レジャーグループ企業のご令嬢である湯舟敏羽は、亡くなった葛西稔梨の親友だったそうだ。 他人の関係性には深入りしないでおこうと思っていたのだが、湯舟の質問に、ボクはつい反…

モキュメンタリーをテーマにした第５部も、このエピローグが最後のエピソードだ。 最終章は、いつものように壮馬のモノローグで締めてもらうが、今回のあいつは、いつもと違って反省の弁が多いみたいだ。 そし…

今日から新作のミステリーである『夏と浴衣と彼女の死体』の連載を開始します。 刑事である叔父と二人暮らしをしているボクは、その叔父から、同級生の女子が自殺したことを知らされた。 いったい、どうしてー…

今回は、オレが店を立ち去ったあとの古美術堂の店内のエピソードだ。 やはり、オレの睨んだとおり、夫婦岩の牛女の出現には、人の手が加わっていたようだ。 あの大掛かりな仕掛けを同じ高校生が行っていたと言う…

古美術堂の店主の意地の悪い質問に対し、オレは自分たちの行動について、かつての新聞雑誌やテレビメディアの行き過ぎた偽情報や商業主義友同様の問題があることを述べた。 いまはただ、柔琳寺の関係者に迷惑が掛…

鳳花先輩に話を聞いてもらったオレは、いよいよ古美術堂で課題を出してきた店主に対峙する。 天竹たちの調べてくれたミステリーハウスの件に続き、オレは聞き取り調査を行い、自分なりに感じたことを店主に語らせ…

牛女の都市伝説が、なぜ自分たちの住む地域だけで語られ続けるのか……？ その謎について、様々な聞き取り調査を行ったオレは、ある結論にたどり着き、その内容を言外に鳳花先輩に伝える。 彼女は、その言葉の…

柔琳寺での聞き取り調査を終えたオレは、すぐに、鳳花先輩に連絡を取った。 受験勉強の大切な時期にもかかわらず、先輩はオレの調査報告を真剣に聞いてくれる。 そして、牛女の都市伝説が広まった背景について…

柔琳寺のご住職のお話しは、さらに続く。 「牛女は引っ越しされました」 という立て看板のおかげで、一度は迷惑な来訪者があらわれることは少なくなったらしいが……。 民放局のバラエティ番組に撮影許可を…

親友の壮馬が、会議中に倒れ込むというショッキングなアクシデントがあった翌日、オレは、一人で柔琳寺に向かう。 お寺のご住職は、オレたちの撮影依頼を断った人とは思えないほど、丁寧に話を聞かせてくれた。 …