『レンくんの姿が見えないの』 　訓練場での急な立食形式での会食。その準備に呼ばれ、ようやく一息つけそうかと言うところで、えみからそう聞かされた。 　急な討伐要請が掛かり、見習いだったにも関わらず、レ…

「なぁアル。いっその事、大臣達を一掃してしまおうか……」 　突然の暴言に、アルクは飲んでいたお茶を危うく吹き出すところだった。 　口寂しいと感じるのは、アルカン領では既に定着していた『おやつ』が無い…

こんにちは。九日三誌（くびみつき）です。 連載中の『異世界で料理を振る舞ったら、何故か巫女認定されましたけども——只今人生最大のモテ期到来中ですが！？——』の第二章が２５話で完結となります。 ht…

　ある日の朝、私を起こしに来てくれたメアリは、ベッドから起き上がれないままの私の顔を覗き込み、うーんと何やら訝しげな表情だ。 「顔、赤いわね」 「なんか目が覚めたらしんどくて……」 　オデコにメア…

こんにちは。九日三誌（くびみつき）です。 突然ですが、風邪を拗らせましてT^T 昨日は全く体を動かせず… 熱は下がったと思うのですが、頭痛と全身の筋肉痛のおかげでまだまだ動けそうにありません。 そ…

王都に向かう豪奢な馬車の中で、シャガールは流れる景色を眺めていた。 馬車はあっという間に村から遠ざかると、森を抜け、今は穏やかな平原の真ん中を走っている。 「そんなに緊張なさらなくとも大丈夫ですよ」…

　メアリが『メイド』としてアルカン家に仕えるようになってから一週間程経過した頃、嫡男であるアルクが直近の遠征で武勇を認められ、第三師団の師団長に就任した。 　その報告も兼ねて領地にある実家に帰省した時…

　目を開けるとそこは知らない世界だったのです。 　いつの間に眠っていたのでしょうか。そよそよと揺れる寝床から体を起こして辺りを見回してみたのですが、全く見覚えの無い場所でした。 　目を閉じるまではミ…

　それは突然現れた。 　アルクの長期休暇に合わせて共にアルカン領へと帰っていたレンは、日課の訓練でいつものようにテスプリ湖に続く整備された道を走っていた。 　穏やかな林道は木の葉が程よく日光を…

こんにちは。九日三誌（くびみつき）です。 現在投稿中の『異世界で料理を振る舞ったら、何故か巫女認定されましたけども——只今人生最大のモテ期到来中ですが！？——』の第二章を順次アップしていこうと思いま…