母ツルカ、そして師匠アイリンが魔法を学んだ地――学院島ペルロッドへ。カンドゥール魔法学院の研修生として、少年は降り立つ。

　ギルドマスターの三分クッキング！　アシスタントは黒いワンちゃんです！

　カンドゥール魔法学院。新たな学びの地への期待に胸を躍らせるエンリケ。一方、マルジャは複雑な想いを抱えていた……。マルジャの恋心の行方は？

　エンリケとアイリンの最初で最後の模擬戦闘。ここで見せたエンリケの戦いに、アイリンは一つのことを確信する。 「期待しているよエンリケ。今のところ私の人生で最も意味があったとすれば、君のような弟子に出…

　最後の授業、それは「魔法使いはなぜ魔法を使えるのか」というアイリンの問いかけから始まる。そしてアイリンの立てた仮説には、ある過去の人物が関係していた。その人物は――――。 　

　アイリンは言う。もうマドーラ・チサに戻ることは無い、と。 予感はしていたものの、突然すぎる師匠との別れ。―――最後の授業。

　誰もが叫んだ。そんなものが存在するはずが無い、と。しかし人は、時として一つの壁を命がけで、もしくは呆気なく踏み越える。もはや認めざるを得なかった。世に生み出されてしまった、その存在を―――。 魔法…

　アイリンサイドのストーリーになります。新キャラも登場し、今後どう関わっていくのでしょうか。謎に包まれた組織『ルシフェリオ・ダテン』、個性ある魔導師たちが歴史の裏に挑みます。

　精霊魔法―――それは人間に不可能な技を、精霊を召喚することによって可能とする方法。”邪道”精霊使いエンリケは、初めて正攻法の精霊魔法に挑む。 「……ち、地脈に眠りし大地の霊よ。腐土に命を……宿し、…

　大丈夫だと確信していても、じわじわと胸を圧迫していく不安。死んだアントーニ―――彼の死に、組織は関わっているのか。エンリケは師匠の帰りを待つ。……マスターにこき使われながら。 「下手くそじゃのう。…