2021年09月22日 (水) 15:17
さてあらすじを変えました。
これで何か変わるのでしょうかね?
さて二つの家の物語……歴史的に有名なのはイギリスの薔薇戦争でしょう、赤いバラの紋章ランカスター家と、白いバラの紋章であるヨーク家の戦いです。
この二つの家はどちらも王家、同じ王様から分かれた王族でした。
ところが王家の正嫡である人間から、嫡子の男が生まれなかった事で王の位がランカスター家に移ってしまいます。
それがヨーク家に不満と、野心を授けた事が、後に王位をめぐる争いに火をつけてしまいます。
ランカスター家も王が正気を失い……むしろ心が弱いのが原因だと思うのですがヨーク家に逆らえません。
だが彼は駆け落ちして失踪してしまった、自分の母親(前の王妃)の子供と、駆け落ち相手を許して「自分にもう一人弟が居たのは嬉しい」とまで言って取り立てた、優しい男なのです。
この、取り立てられた異父兄弟の家がチューダー家です。
政治的に複雑な人間関係の応酬に目眩がしますが、薔薇戦争はランカスターとヨーク、そしてランカスターの為にヨークに挑み続けて族滅寸前まで行きながら、最後に運命の子であるヘンリー・チューダーを輩出して、イギリス王を引き継いだチューダー家の勝利で終わる長い戦争です。
今回描いている、女友達(仮)もまた、この薔薇戦争の話を頭の片隅に置きながら、だけどこれとは全く違う流れの話を書いています。
とは言え嫡子の男の子が居ないと引き起こされる、ヨーロッパ貴族の大騒動が今後待っていると言う、話の下地はパクらせていただきました。
ヨーロッパでは神に誓った相手との子、すなわち正妻の子供以外だと継承権が低い……と言うか無いに等しいという事情があります。
ここら辺は信心深いヨーロッパならではの事情ですよね。
もし庶子が王になる場合。ポルトガルのアヴィス王朝創設者ジョアン1世の様に、天才と言うか、覇者と言うか……とんでもない男が王国造る勢いでないと王にはまずなれません。
因みにこのジョアン1世、ヨーロッパでも現存する中でも古い馬術の本を執筆したりと、将軍としてだけではなく、一人の戦士としても秀でているんだろうなぁと、想像できる方です。
彼の父、ペドロ王が亡くなった後の時代、ポルトガルは嫡子が居なかったので、王位継承権の順位が高かったスペイン王(カスティーリャ)に王位を奪われ。独立を失っておりました。
ソレに不満を感じていたポルトガル人が担ぎ上げたのが、大勢の尊敬を集めていたであろうこのジョアン王だったのですね。
彼は6000名のポルトガル・イギリス連合軍を率いて30000にもおよぶ、カスティーリャ軍を打ち破り、ポルトガル独立を成し遂げ、ポルトガル最盛期を作って行く事になります。
彼と、彼の息子が開いた新しいポルトガルの時代を、人は大航海時代とも言います。
さて余談を語りましたが、それくらいヨーロッパでは嫡子が大事で、もし庶子だったら普通の男は辞めなくてはいけないという事だけ知っておいてください。
そして、ファンタジーを書く自分のなーろっぱでも、これを継承して書いています。
そしてこの下事情が、この女友達(仮)の、話を成立させる元です。
つまり今の内に名前を売れば、王位継承権がある家なら、次はワンチャン俺が王かも?と思っているという訳です。
野心を輝かせるのは今しかない日々を、登場人物たちは過ごしている、という訳です。
……良い悪いさておいて、自分は野心の輝きが大好きです。
ギラギラしている人、良いですよね。
見ていて楽しくなります、そして自分の本能を引きずり出される喜びにも似た興奮を覚えます。
これぞ男!と思う次第。
女友達(仮)では、それと恋愛がうまく絡めば面白いかな?と思って作っています。
実際どうなんでしょう?恋愛にもっと重点を置くべきだったのかな?そう思っているのです。
良かったら、感想を入れてください。それでは。