2018年12月03日 (月) 12:15
けしてほったらかしにしているわけじゃなく、本編が進行しないと変なこと書いて本編と齟齬を来すと拙いからって思っているので進捗しないだけ……と言い訳したい。
詰まっているのは、地元の考えと若い世代の考え、フォード・ジャパン、鉄道省という絡みを考えていると、ピースがうまくかみ合わないってとこなんだ。
どうやってその辺の折り合いを付けていくのか、主人公たちがどうしたいのか、それを自身が主人公の立場で考えてみているのだが、まぁ、難しいのよね。
なにせ、地元のジジババどもは頭が固いし、新しいことに取り組む意思がない。それは現代も過去も一緒なんだ。それは地元の話を持ってきているからよく理解している。
でも、この広瀬鉄道を作ろうとしていた時代は明らかに前を向いてチャレンジしようとしていたってのは間違いない。地元資本で鉄道を作るってのは大変な苦労なんだよ。それを成し遂げようとした先人たちは間違いなく前を向いて突っ走っていた。
その人間たちもあちこちで足を引っ張られたことだろうね。
当時主流だった蒸気機関車ではなく、全線電化による電車運転を企画したのだから農家との軋轢があったであろうことは間違いない。少し前の時代だと蒸気機関車が走って火の粉で火事になると大騒ぎしていた時代だしね。
地元の図書館に行けばこのあたりの資料が見つかるかもしれないけれど、大阪からそのために戻るってのもなかなか厳しい。あるかどうかわからないものに往復するのはさすがにね。
ただ、気付いたこともある。
フォードジャパンを誘致した結果、モータリゼーションが進行するであろうことは間違いない。それによって、本来鉄道輸送に頼った貨物輸送が奪われかねないということだ。
旅客輸送はぶっちゃけ気にしなくても良い。そもそもが短距離鉄道だからその乗客の殆どは県都松江や商都米子、製鉄所のある安来に向かう。つまり、路線内完結する乗客は無視できるレベルだ。
だが、貨物輸送は大打撃を受ける可能性がある。特にトラックの普及をすれば短距離の鉄道の場合は重量物でなければ圧倒的に不利だ。
広瀬鉄道の場合、貨物の殆どが木材、果物、生鮮野菜である。そうなると、余計にトラック輸送にメリットが出てくる。
であると、広瀬鉄道そのものの存在意義が空中分解しかねない。
いや、当初はその可能性に気付かない可能性も高い。そもそもが、自動車の優位性を理解出来るほど自動車が普及しているわけではないからね。
だが、10年、20年経つ頃には「このはと」世界の道路事情は改善されていく。そうなれば、60年代から始まったモータリゼーションが40年代から進行するわけだから地方鉄道(鉄道省路線も含めて)の存続問題が40年代には帝国議会で討論されるようになる。
建設されたばかりなのにあっという間に存続の危機というわけだ。
さて、その辺りをどう描こうか……。
40年五輪は確かに起爆剤になるけれど……。それに合わせるとすると36年前後からの急速な整備になるのかな。
その頃だと列島改造の第二期工事か第三次工事くらいは完工してそうだ。
>夢想する人さん
完全にはとってかわることはないけれど、総延長10キロ程度の地方鉄道の場合、道路一本整備されたら一発アウトだと思う。
実際に広瀬鉄道の場合、43年の実績をポークに右肩下がりで、廃止直前に住民運動で実績が回復するも施設老朽化を改善できず廃線となっているわけで……。