戦時日本の戦車生産数
2023年04月10日 (月) 17:20
チハの1938-1941年までの生産数は三菱だけで以下の通り。
38年25、39年202、40年315、41年507
月産凡そ40-45両がMAX。これは三菱におけるチハの生産能力でだ。

米戦略爆撃団の調査における日本の戦車総生産数では以下の通り。
41年1024、42年1165、43年786、44年342、45年94

昭和産業史の総年産数が以下の通り。
41年1190、42年1290、43年780、44年295、45年130

三式チヌの45年生産数が111両だから昭和産業史の方が数字としては実態に近いのではないかなと思う。一応陸軍省の資料などを基準に作成された数字だという。

陸軍造兵廠を含む各社の年産MAXは凡そ110両、内半数を三菱が担っているという考えた方が良いだろう。三菱の月産40両程度はチハだけの数字だから実際はさらに増えることを計算に入れる必要がある。

そうなると、1個戦車連隊が40両程度だから毎月2個連隊と補充分が製造出来る余地があることになる。

これを多いと見るか少ないと見るか微妙なところだな。
コメント全6件
コメントの書き込みはログインが必要です。
有坂総一郎
2023年04月11日 10:31
>M13/40,M14/41

40-42年の3年で1600両と換算すると年500両チョイ。ただ、M13はシャーシベースだと総計2000両というから割と生産はしているんだよなぁ。

少ないとは言っても、腐っても列強の端くれだと思う。

>海軍国家英国単独にも負けている

39-40年時点は開戦準備が十分に出来ていたわけじゃないからね。フル操業状態はフランス降伏後、それも独ソ戦始めてからの話。

戦時に入らないと急激な伸びにならないのは飛行機でも戦車でも一緒なんだよなぁ。
とらきち
2023年04月11日 00:23
機甲部隊というプロパガンダに騙されるが43年位までのドイツのⅢ号、Ⅳ号戦車の生産数も意外と少ない
米ソだけでなく失敗作と言っても数だけなら海軍国家英国単独にも負けている
フランス戦まではⅡ号戦車や35(t)38(t)が主力扱いだったからなぁ
夢想する人
2023年04月10日 21:46
イタリアのM13/40の生産数が800台らしいです。
その改良型のM14/41が41-42年の約一年で800台。
意外と多いです。
有坂総一郎
2023年04月10日 18:34
>国民車に相当する物がなかった

とはいうものの、ドゥーチェのイタリアに比べると航空機総生産数も戦車総生産数も軍艦総生産数も圧倒的に上なんだよなぁと。

持たざる国という割には結構頑張った数字であるとは思うし、実際、戦車の生産数は生産能力よりも少ない。これは生産の優先度が航空機より低かったことによるけれどもね。

まぁ、あと月産100両でも極東戦域の場合、十分な数ではあるんだよなぁ。生産が追いつかないというほど足りない数字でもない。

>米帝やドイツを基準にしたら少ないのは仕方がない

地続きで戦車戦を繰り広げる連中みたいなイカレ具合を前提としたらねぇ。

実際、車体よりも砲の生産能力の方が追いつかないとみるべきだろうし、チヌの量産は割と頑張った数字であるとは言えるんだよね。まぁ、より正確に言えば、砲の生産能力というよりも予算や資源の配分による制約が大きいのもあるんだよなぁ。
米帝やドイツを基準にしたら少ないのは仕方がない。

チハなら作れるが、では、ドイツみたいにチリクラスに月産数十門の56口径や70口径の砲身を間に合わせる事が出来た?
雪風
2023年04月10日 17:44
他の列強と異なり基盤となる自動車産業は兎も角国民車に相当する物がなかったですからね。

このはと世界では東北地方を中心に農業機械化されていますが……。