2021年07月24日 (土) 21:28
なんかスゲーたくさん誤字報告してくれた人いたので、まずはありがとうございましたー!
割と誤字少な目かなとかってに自画自賛していたのだけど、そんなことはなかったぜ。
あらためてあれれ? って思うこともあり、色々面白かったので、修正してくれた人がこんな活動報告見てくれるか知らないけど一応ご報告おば。
▼その1
美辞麗句を美麗字句と勘違いしていた件について。
生まれてこのかたずっと勘違いしてたわ。
言われてみれば美辞麗句ですわ。言われてみればすぐにそうとわかるのに、書き言葉として間違えやすい。指摘いただきまして、ありがとうございましたー。見た瞬間笑った。
▼その2
台詞内かっこを全部『』に代えてくれた件について。
この辺難しいですわなぁ。古い小説なんかそもそも『』という概念がないからひたすら「」連打するしなぁ。
まあ直感的に読みやすい方がいいかとチェックせずに全部修正しましたが、不完全整理のクレタ人パラドックスの自己内省性の表現なんかは全部同じカッコでくくらないとカッコ悪かったりして、ちゃんと考えたら意外と奥深そうな気はしました。
▼その3
「心憎く思う」を「憎からず思う」に変えるべきか?
これすごく悩んだ。というのも、ずいぶん昔に呼んだ何かの小説で「心憎く」をほんのり好きな感情として表現してた作品があったような気がして、その表現がとっても素敵だったのでぜひとも使いたいと思っていて。
でも改めてググってみたらそういう使い方の参考例が出てこなかった。
個人的には「心憎く」のまま行きたかったが、仮にそういう用例あるにしても、読み手に伝わらねーなら意味ねえなと泣く泣く修正することにしました。
昔読んだ小説がそもそも誤用だったかねぇ。ソース元思い出せないので検証できぬ。
▼その4
「生涯をかける」「人生をかける」のかけるは?
賭ける、掛ける、懸ける。
どれなの?ってのこれ、難しいんだけど、正直「懸ける」は読みづらい漢字で、読者がぱっと見で直感的に伝わらない感じがするんだよねぇ。
なので申し訳ないけど賭ける、もしくはひらがなのかけるを使わせていただきます、悪しからず。
▼その5
フリガナ、ルビについて。
なろうの文章表示的に、ルビを振るとすごい中途半端な隙間が作られる仕様が見ててイライラするので、ルビは振らずに読みづらい漢字はひらがなにするか、もしくはあえて読みづらいまま漢字のみの表現にするかで行きたいと思っております。
なろうの行間幅管理が悪いんです。ルビごときで変な隙間作るなよ……。
あと、これは関係ないけどせっかくなので前々からちょっと思っていたことを。
「」の最後の部分だけ句点の「。」を付けたらいけないって話あるじゃないですか。知らない人多いでしょうけど、あるんですよ。そういう謎文化。
▼例
誤:「そっかー。せやなー。」
正:「そっかー。せやなー」
これ、小学校の作文なんかでは「。」つきが正解で、出版系でも小学館だけは「。」つけてよいらしいですが、ほとんどの出版社は「。」なしに修正させられるそうです。
ところで「なろう」みたいなWEB小説は限カッコ前に「。」ありが正解だと個人的には思っています。
というのもこれ、活版印刷でガチにハンコみたいなやつで字組してた頃の風習だと思うんですよ。「。」なんて大量に出てきますから、少しでも無駄な文字を省くためにカギカッコが閉じる直前の「。」をなくしましょうという。
翻って書き手が原稿用紙を埋める執筆作業をするとき、カギカッコが閉じる直前のセリフに、後から思いついて台詞を書き足すことってよくあると思うんですよ。
そういう時、末尾に「。」がついていないと、続けて台詞の追記が出来ないと思うわけです。
なので、完成原稿で少しでも植字を減らしたい活版印刷をベースとした出版業界では「。」を極力減らす文化が残ってるんでしょうけど、いつでも追記、修正する可能性があるWEB小説は閉じカッコの直前のセリフにも「。」を入れるべきだと私は思っています。
まあだからなんだという話なんですが、よその作家さんで商業性を意識して一生懸命閉じカッコ前の「。」を消していらっしゃる方いるので、「WEB小説で完成原稿を最初から目指すの、しんどくないですかねぇ?」ってついつい思ってしまいます。
ていうかデジタル移行して活版印刷文化廃れたんだから「。」くらいけちけちせずにふんだんに入れてやれよって。
まあだからなんだって話なんですけどね。
ともあれ大量の誤字修正、ありがとうございましたーっ!
「心憎く」は多分誰かが誤用していたのを私が若いころに鵜呑みにして間違って覚えたように思います。
「心憎からず」が良いかな? と思ったのですが、最近はあんまり一般的に見かけない表現なので、読み手の理解を置いてけぼりにする書き方はあんまり多用するもんでもないだろうという事で次の機会に回しました。