作品における前提知識について
2015年10月08日 (木) 22:41
結構悩んでいる問題です。

小説にはジャンルによってお約束のようなものがあり、お約束を前提知識として持っていないと楽しめない場合があります。
例えば歴史小説なら、当時の時代背景が分かっていないと登場人物の行動理念を完全に理解することはできませんし、WW2系の仮想戦記ならばやはりWW2についてある程度知識のある状態で読まなければならない。

これはファンタジーでも同じことが言えて、なろうファンタジーはお約束を前面に出すことでテンポを良くしている面がある。
ファンタジー黎明期の作品は、その前提知識が読者と共有できていないため、テンポが悪い傾向にあります(そこが良いという読者もいますが)。

何処まで前提知識を使いテンポを整え、何処まで背景を説明して間口を開くか。このさじ加減が難しいのです。

例えば、現在の連載作品の場合、ドッグファイトが本当に鬼門です。
スプリットSやシャンデル、インメルマンターンについて説明しだすとテンポが悪くなる……。
でも、こんな単語読者が知っている前提で通すってのも正しくないと思うんですよね。
本当に悩みどころです。
コメント全4件
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三郎
2015年10月24日 03:22
>>ケイさん
レスありがとうございます。
確かに戦記ジャンルは専門用語大歓迎な読者さんが多いですね。
ぼくはなろうで投稿した作品でまともに感想を貰ったの、2作品しかないのですが、今書いている作品の食いつき方がなんかすごいです。

すごく専門的な意見や感想もあって、「あー、やばい。勉強しなきゃ」と思わされること多々だったり。
やっぱミリタリー方面はコアでがつがつした人が多いのかもしれませんね。
勿論、自作品への感想というものは嬉しいので、大歓迎なんですが。

ドッグファイト描写は悩むところですね。
僕の場合は困ったら『戦闘妖精雪風』を読み直したりしています。後はなろう内でしたら、スタジオゆにっとはうすさんの作品群が良質なドッグファイトがあってわくわくしますね。
あんな風に書けると良いなあとは日々思ってます。
ケイ
2015年10月22日 17:44
私も最近インメルマンターンについて書いてます。
やはりドッグファイトものは想像しにくいので、××はどのようにしてどうした――程度の触れ込みだけにしました。
ただ、せっかく技名があるので……やるかは迷ったんですが、どのようにどうして横転(バレルロール)した、とルビを振ったりしてみたりなど……。
私の場合戦記ではないので軽めに配慮しないといけないのですが、戦記なのでそこまで配慮する必要はなくても良いのではないかなと思いました。あくまでもイメージですが、戦記ジャンルはむしろ専門用語大歓迎な読者さんがいるイメージです。
三郎
2015年10月16日 17:05
>>ももちゃんさん

お返事遅れて申し訳ありません。
お金を出して買った作品と、通りすがりに目に付いた作品の違いは大きいですね。
なろうでは歴史物もライトな語り口な方がやはり人気が出ています。
とはいえ、書籍の歴史ジャンルも最近はライトノベル化していますので、そう言う時代なのかもしれません。
ああ、僕もラノベ時代劇は好きです。ストーリーが爽やかなので。

注釈は時代劇書いた時に試しにつけてみたことがありますね。
ただ、なろうでやるとスクロールが面倒くさいことに気がついて、結局ルビで何とかする形にまとまりました。
柴咲もも
2015年10月09日 00:05
こんばんは。

前提知識の問題もWeb小説ならではの辛い部分ですよね。
書籍ならお金を出しているという事もあって知らない言葉は調べる人も多いですが、手軽に読みたい読者さんが多いWeb小説では、わからない単語は飛ばして読んだり、それが続くとブラウザバックされてしまいますし……
でも、歴史ものを好んで読む読者さんは知識が豊富な方が多い気がしますし、他ジャンルよりも作者と読者の知識の差が少ないイメージがあります。
どのジャンルでも間口を広げようとすると難しいものですね。

P.S.
読者さんがわかりにくいかなって思うような単語はあとがきの欄に註釈をつけるのもアリだと思います。
本文中で全て説明するのは難しいので……