2020年04月13日 (月) 17:40
「皆さんお忘れのようですけど、俺も異世界から来た超越者です」
当初想定していた地点には無事(?)にたどり着きましたので、いったん完結マークをつけました。
ここまで長らくお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました!
完結後、いくつかメッセージをいただきました。
ちょっと心折れかけていたので、非常に嬉しかったです。おかげさまで割烹に現れるくらいには浮上してまいりました。
個別の返信は、もう少しエネルギーが湧いてきたらになりますが必ずいたします。
また、投稿中たくさんの誤字脱字報告をいただきました。こちらも本当にありがとうございました。
悪魔の証明が悪魔の照明になっていたときは、その場で穴掘って埋まりたかったです。
悪魔の照明ってどんな照明やねん。
【反省】
第1部では「至って普通の主人公が異常事態(異世界転移)に遭遇し、成長してスーパーヒーローになるまで」を描き、第2部で「スーパーヒーロー化した主人公が困難を乗り越え徐々に解決に至る」という構成を採用していました。
この第2部の障害を主人公の内的なものとしたのは、自身にとってかなりの挑戦でした。
……結果、失敗しました\(^o^)/
やってみてわかったのですが、まあ辛くて辛くてもっかい言うけどとにかく辛くてですね。
「web連載=毎日2000文字ずつしかストーリーが進まない」「主人公の一人称視点」「上述の構成」の食い合わせの悪いこと悪いこと。びっくりしました。
特に主人公が病んで停滞しているところなどは、なろうで長々とやるもんじゃないなと痛感しました。
これはもう二度とやりません。
それ以外にも掲載を通して貴重な知見をたくさん得られました。これらは今後に活かします。
どなたかに読んでいただくことは大事!
(とは思ってるんですがひよって感想欄を閉じてしまい…………)
作品タイトルをクライマックスで主人公に言わせたり、そこからさらに王子とさくらの結末に踏み込めたり、その辺は我ながらよくやったと思います。えらい。
【本編の続きについて】
続きを書くとしたら、ローレン公爵領でイチャイチャしながら俺TUEEEEしたりNAISEIしたりスマホを充電しようとしたり元の世界の家族に連絡を取ろうとしてみたり、そんなゆるゆるっとしたお話になると思います。
1部2部ほどの山や谷がなくなりそうな……いや、できるだけ作るようにはしますが、かなり毛色が変わりますし、他の物語も書きながらののんびりめの更新になります。
ただ、その前に2部で読者さんの反応の悪かったところを直します。というか直している途中で、今の進捗は20%くらいです。
主人公の内的な部分においた障害をわりとさっくりめに解決させ、外部に要因を置こうと思います。
あと、中盤から終盤にかけて地の文だけでさらっと済ませたエピソードをしっかりやります。
大筋に変更はありませんが、今よりエンタメ感が上がって読みやすくはなるはず。
以下作者の戯言です。
【登場人物について、作者所感】
佐倉礼人(主人公)
(佐倉礼人→ただのアヤト→アヤト・フォーカスライト、将来的にはアヤト・イドクロア→アヤト・ローレンになりそう)
名前が変わる=その人の在り方が変わること
もとは四人家族の長男。
物語開始時点で17歳。難しい年頃だが、母や姉とは良好な関係を築いている。
女子供にはかなり優しいほう(そんな彼をキレさせるさくらはすごいと思う。才能あるぞ)。
真面目な努力家である一方、一人で考えすぎたり背負い込みがちな面がある。またこうした性質とラナンの死により、第2部では特に周りが見えにくい状態に。
異世界事情にはいまだ疎い。ジルムーンやルナルーデと食事を同席することの意味をわかっているのか(いない)。
同僚から嫌われるの、そういうところだぞ。
基本的に無表情で口調も平坦だが、頭の上に「?」を浮かべているときだけは他人からも「あ、こいつ今わかってないな」とバレていそう。
おそらく少し天然。
作者的には、第1部は礼人の物理的なレベルアップを、第2部では内面的なレベルアップを書いたつもり。
カナハ・ローレン(ヒロイン)
あまり登場の機会がもうけられず、第2部では絶対に「公爵令嬢と王女、どっちがヒロインなんですか?」と聞かれると思っていた。聞かれなかった。
(ついでに言うと、これのどこが恋愛小説なんですか? も聞かれると思っていた。これは聞かれた)
生まれ育った家庭の事情により、行動規範が「〜したい」より「〜せねばならない」になりがち。
礼人いわくおっとりしているように見えるし実際におっとりしてるのにどことなく短気なところがある。
礼人の短所(異世界の事情に疎い、社交に不慣れ)は今後カナハが補っていくと思われる。
その代わり礼人は個人的な武力と異世界の知識でカナハを助けていくはず。
主人公とヒロインのwin-winな関係を書きたかったし今後もそのように書いていきたい。
椎葉さくら
影の主人公。
礼人と対称的な人間になるよう徹底した。
東の宮、自分にひたすら優しい環境に浸っていたため異世界での生活をゲーム的にとらえていた。
礼人のことは本当に好きだったが、王子に心変わりしていたことも事実。
礼人や王子をはじめとする男性たちの関心の中心でいられることが非常に気持ちよかった。
礼人が異世界最低と思っているとき、さくらは異世界サイコーと思っていた。
目の前で王子が亡くなったことで、初めてこの世界を現実と認識。もう少し早く気づいていれば……。
ラナン、王子、国王の死に方はきっちり決めていたが、さくらが生き残るかどうか、実は書いている本人にもわからなかった。
結局礼人がどうするかに任せ、ああいう形で生き残った。
高1のとき高校デビューに失敗。クラスで浮いていたが、礼人の無意識の言動をきっかけにうまく溶け込めるようになったという過去がある(さくらの過去については続編なり番外編なりで書く機会を作りたい)。
ラナン・ローレン
いいやつだった。殺してごめん……。
初めて自分の物語で人を殺したので、彼の死のシーンは書いていて手が震えた。
長編化するにあたりほとんどのキャラの設定・性格が変わったが、ラナンだけはあまり変わらなかった。
竜神スヴァローグ
全知全能ではない。創世神でもない。
ある世界を管理する役目を負っただけの、言うてしまえばただのチート竜。
第1部のボロ神社にいた白蛇の神様とは遠い親戚にあたる。
作者と読者さんの気持ちを代弁する役割を与えていたので、第2部中盤で神様にヘイトが向かったときは心底青ざめた。そしてひよった。
言い方がキツかったんだろうな……。すみませんでした。
同時にヘイトコントロールの難しさを改めて認識。
シュウ・ユキムラ
年齢不詳だがおそらくエルクーン国王より年上。
ユキムラが礼人に優しすぎて、BL判定を受けるのではと内心ビクビクしていた。
力を持ちすぎたがゆえにひとところに長く留まれず、各地を放浪せざるを得なくなった過去がある。
長く生きている分後悔していることもたくさんある。礼人には自分と同じようになってほしくないと思っていた。
ちなみに吹っ切れた礼人とユキムラとなら、礼人のほうが確実に強い。礼人はゾンビアタックできるし。
カルカーン王子
この人はこの人で不幸ではあった。
生まれてくる時代がもう少し早ければ、あるいは英雄になっていたかもしれない。
同時に、王子という立場でなくかつ椎葉さくらもいなければ、礼人とは対等な友人関係を築けていたかも。
レオ
第1部ではひたすらイキっていたが、第2部で主人公の立場が変わったこともあり急にポンコツ化。
もうちょっとうまく書いてあげられたらよかった。
王子の死をきっかけにどう変化するのか、人としての真価が問われるのは今後。
根っからの悪人ではなさそうなので、相応の報いを受けたあとはなんやかんや幸せになれるんじゃなかろうか。
(傭兵稼業をしているうちに知り合った口の悪い女兵士と悪友のような恋人のような関係になる未来がみえる)
わりとお気に入りのキャラ。
レナル・ローレンとエルネストとアーヴィンとリリアーヌ
名前をつけたわりに活躍させられなかった。
キャラを増やしすぎて正直持て余していた。改稿でなんとかなるはず。
リリアーヌはもしかすると消えるかもしれない。
ジルムーン王女
作者のお気に入り。
ちっちゃい女の子かわいい。
ただし礼人とジルムーンではwin-winの関係にならないので(礼人が渡すだけの関係性になりそうなので)ジルムーンルートは絶対にない。
本人はなんの打算もなく礼人のことが好きだったので、ルナルーデ王妃が急に礼人を囲い込もうと動き出したときはけっこう戸惑っていた。
エルクーン国王
そういう役回りの人なので、国王に関する批判はウェルカムウェルカム。
(100歳の竜人にしては)先進的な価値観のもとに国政を進めていたが、後継者選びに究極的に失敗。
とはいえ彼は当初王になる予定のなかった第4王子で、即位したのも70歳のころだったので仕方ない面もある。
実はカルカーン王子の生母(前妃)との年の差をかなり気にしており、カルカーン王子誕生が遅れたという事情あり。
前妃にも親愛の情はあったが、基本的にはルナルーデ王妃にぞっこん。
ルナルーデ王妃
ここまで存在感を発揮するとは思っていなかった。
礼人をジルムーンの伴侶とすることには失敗したが、実家イドクロア伯爵家に取り込むことに成功している(伯爵家としては、超越者 兼 神の眷属 兼 次期公爵家当主の父になる礼人と縁を得られ、ウルトラ僥倖)。
読みたい人がいるかどうかは別として、ルナルーデ王妃とエルクーン国王の若かりし頃を書いたら12万文字の長編になる自信がある。そして昼ドラばりのドロドロになる自信もある。
ラナンは、死んで主人公がヘタレる辺りやら雰囲気含め、某SA◯のユージ◯を思い起こさせますねぇ。
続編、楽しみにしておりますので是非よろしくお願いいたします。