2013年01月07日 (月) 13:21
私がゲームについて書くときの元ネタのひとつ、今更ながらスタルカーオンライン。
スタルカー、スタルケル、ストーカーの読み方分けですが
『最近ストーカーやってるんだわ』って言った途端に『おまわりさんこいつです』になりますので、聞こえがよさそうな感じに勝手ながら変えております。
RPGをFPS/TPSでやるという、なろうででてくるMMOアクションに一番近いシリーズですね。
舞台は一言で言ってしまうと政府により立ち入りを禁止された危険地帯、『ゾーン』に実銃を手に挑む冒険者のゲームです。
ミュータントや超常現象が発生し始めた封鎖地域を各派閥と戦ったり依頼を受けたりしながら冒険していくというゲームで、廃墟となった街や施設の作りこみは鬼気迫るものがあります。
また体制や時代に翻弄される人々など文学的というか象徴的な表現や世界の描き方が素晴らしく、欠点はあるものの良作の評価を得ています。
反面、微妙な問題を扱った事や、セールス的には十分と言えなかったことから開発物は3作で解散しています。
とはいえ、現地ウクライナの人が様々な思いを重ねて作った事を意識すると受け取り方もかわると思います。
なろう読者作者にとって大事な点といえば『路傍のピクニック』を基にしていることで、タイトルの有名な言葉が出てくる小説ですね。
路傍のピクニックの映画と日本語訳が『ストーカー』。
さて、小説のゾーンという舞台はエイリアンの降りた場所、GSC三部作のゾーンはチェルノブイリ4号炉から約30kmの範囲でこれも現実にゾーンと呼ばれ無許可立入禁止、勝手に物を持ちだそうとしたり、指示に従わない場合『最悪現場判断での射殺も許可』されています。
まあ。普通立ち入る場合は取材やツアーでしょうから、勝手な事をする人は来ないでしょうが。
この為予備知識無しにいきなり会話を見るとダブルミーニングの『ゾーン』で混乱するかもしれません。実在する場所を匂わせる、架空の土地なのです。
今回の舞台は中央東よりのツングースカのようですがまだそこまで辿りつけていません。位置づけでは元の小説に近くなる感じですね。
旧ロシアの歌唱曲などが街で流れていて、日本でも有名な100万本のバラも流れます。
例によって移動中の事故で取り残され、幸い重度の後遺症なく息を吹き返したものの、装備もなく体力も衰えた形でのスタート。
プレイしてみるとプレイヤーは勘を取り戻すように索敵範囲などが伸びて行くものの、レベルでHPが増えたりしないので、野犬やネズミ、クモの変異体相手にあっさり死んでしまいます。
それより強力な熊の変異体と遭遇する頃にソロで勝つのは運が絡み、先制でアサルトライフルのマガジンを全弾ばら撒いた時に熊が痛みで怯み、更に撃ち続けて運良く助かっただけで、夜に噛み付かれて何度もあの世に送られています。
自然の中では弱い人間は接近を許したら終わりなのです。それが本編S.T.A.L.K.E.R.でミュータントに次々に殺戮される、一般の探索者のようで妙な説得力を感じます。
アーティファクト、超自然の産物たる物質は確かに数万ルーブルでNPCが買い取ってくれるんですが、そこはMMO。既に慣れたベテランが次々に回収してしまうので新入りは運が良くないと入手できませんし、PK時に落としやすいという恐ろしさ。
一度それらしいものを取りに入った、異常空間に巻き込まれた人を助けようと手を伸ばした所、『触るんじゃねえ、この薄汚い横取り野郎!』と足元に彼らの仲間の銃撃が突き刺さり、違うんだ、助けようとして……と言い募った途端、『警告はしたからな』と数発の銃声が急所にあたって私があの世に行きました。ひどい世界だ。
対人ルールは既存のMMORPGに近いスタンスで、町やNPC派閥のたまり場などを中心に活動しますからPCやNPCを殺害するものは居場所を失っていく設計です。
ただ最初にあげたようにレベル上げの手間がないタイプなので、捨てキャラで焚き火で体を温めている時に不意をうって頭を撃ち抜けば拳銃一丁でも比較的簡単に殺害できてしまいます。
一攫千金のチャンスなんか早々転がっているわけもなく、
それだって要領のいい奴がさっさと集めてしまう。
得た報酬も弾薬と装備の修理に費やされていく。
ゾーンから出られぬまま、短期労働者は糧を求めて
疲れた体を焚き火で僅かに温めて彼らは再び別れて歩き始める。
求めていた特別じゃないSTALKERという意味なら、間違いなくこんな感じでしょう。ただ、βなので面白い、他人に薦められるかというと困り、現状ちょっと中途半端な、隠さずに言えばクソゲー感覚は否めません。
モンスターの出てくるダークなMMOTPSとしては参考になるとは思います。
残念ながらブラッドサッカー等のミュータントは権利問題が浮いてしまっていて開発を担当しているところでは使えないようです。その為オリジナルのミュータントが用意されています。先に聞いていたんで驚きませんでしたがモーションやAI挙動は割とへぼいです。3部作のように攻撃をかいくぐって撃破するような方向性ではないようですね。私は野犬と虫に食い殺されたケースのほうが多いです。
こっちのHPが100ならクリーンヒットで一撃60。回復は使うとスタミナを消費しながら数十秒かけて回復するスタイルですので割と生贄が生まれます。
HPがゼロになったときリスポーンを選ばなければ30秒程度待つとかなり長時間Hp最大値が下がるものの復活します。起き上がり無敵はありません。なのでソロで周辺の敵を倒しきれずにダウンした場合は多くの場合リスポーンを選びます。ペナルティは装備品以外のアイテム、特にアーティファクトや回復アイテムを落とします。
※ぬるいと思うかもしれませんがすべて奪えるとバンディットが一方的に美味しいプレイになるからという事のようです。
クランで遊んでいる人は狙われた人が倒れるのを織り込み済みでダウンした人が起き上がるのをカバーしたりするようでした。