コラボ回保存1
2012年07月07日 (土) 12:56
ICHIKA SIDEー

ありのまま今起こった事を話すと、千冬姉と喧嘩して意識が飛んだと思ったら、見た事ねえ森の中に居た。

喧嘩の理由は、他愛の無い事なので割愛する。

「...通信が繋がらねえ、コアネットワークの圏外?あり得ねえな」

宇宙空間で使用する物に圏外って...一応あるか。

兎も角だ。先ずは情報を集めよう。

幸い、薄明は持っているから襲われても...



────警告!


表示される前に身体が動いた。横跳びで転がると、何かが首があった辺りを薙いだ。

姿が見えないが、ハイパーセンサーが何かが居ると警告している。不意に首に何かが巻きついた。ワイヤーか!?

「ぐっ...ふっ...!!」

すると、カメレオン見たいな機械が突然、目の前に現れた。光学迷彩か?どっちにしろ今は見える!

「おらああああああああ!!」

カメレオンの舌を引き千切り、本体側の舌を引っ張り、本体を引き寄せる。

何かフィールドみたいなのを張ったみたいだが、無害なので無視。

「ぶっ飛べ!!」

鼻っ面にファフニールをぶち込む。熱でどんどん柔らかくなるカメレオンを真っ二つに引き裂いた。

どうやらISでは無いようだ。と言うか、束さんがこんな型のを作る訳がねえな。

「何なんだよ一体...っ!!」

辺りの木の影やら、上空から次々と動物型の機械が出てきた。蝙蝠やらバッファロー、アルマジロに...猫又か?さっきのカメレオンまでいやがる。ひい、ふう、みい...300近く居るな。

何処かの地主とかの所有地とかだと、洒落にならん。燃やしたら色々面倒くさそうだし。ああもう...!!

「うざってえ...」

もういいや、IS学園に色々押し付ける事にしよう。そうでもしねえとやってらんねえ。

「取り敢えず...クタバレテメェラ」

ちょっと地図から森が消える事くらいなんて事無えだろ。

「コロナインストォォォォォォォォォォォォォォルッ!!」

大技中の大技!!本邦初公開だ!!

「オール・サンズ・ブレイジング!!」

俺を中心にバカデカい火柱が上がった。

ーSIDE OUTー



ーRYUGA SIDEー

スカの元アジト付近に微弱な次元震を観測し、調査に向かった(スカに仕事を押し付けたとも言う)んだが、さっきアレースが生体型ロストロギア反応をキャッチした。同時にアホみたいにドデカい魔力を感じた。今まで感じた事の無い魔力だ。

予想以上に厄介な事になりそうだぜ。

「マスター、バットにステルスリザードの反応があります。その他にも現時点では未確認の物の反応が3つ」

「了解した。(と言う事はフラウスにグリモア、シトリーも居るって事か...)」

そろそろ反応があった場所だな。

「なんか暑くねえか?妙に焦げ臭いし...」

「...!マスター!!2km先で火の手が上がってます!!中心部の気温は...摂氏300度以上!!」

「何!?仕方無い、覇気で炎を吹き飛ばすぞ!!「待って下さい!!」如何した!?」

「中心部に生体型ロストロギア反応!!なお活動中!!」

おいおい...何なんだってんだ一体!?



────ドゴォォォォォォォォン!!



ちっ!!急がねえと!!

ーSIDE OUTー




ーICHIKA SIDEー

「次から次へと...」

100壊した辺りから数えてねえが、もう350は壊した筈だ。どっから湧いてきやがんだ?

「てぇやあああ!!」

右のドリルをバッファローのドタマにブチ込んで回す。バラバラに引き千切られるそれを一瞥し、左手に展開してたケルベロスの弾倉をロケランに変える。

「喰らっとけや!!」

3発斉射し、蝙蝠を3体撃墜(おと)す。Fホイールを回し、転がってきたアルマジロを蹴っ飛ばす。真っ二つになりながら爆発するアルマジロの爆炎を目くらましに猫又の上を取り、踵落とし。

「失せろ!!」

甲高い金属音と共に真っ二つになる猫又。その影から伸びてきたカメレオンの舌をひっ掴み、振り回す。巻込まれて屑鉄の塊に変わる動物型のIS擬き達。

「サンフレイム!!」

塊に向かって、火柱をブチ込んで跡形も無く燃やし尽くす。

「...ちっ」

背後に振り返りつつ、ダイナソアを撃ちながら水平に薙ぐ。次々と蜂の巣が出来上がる。

...本気で減らねえな。ここら一帯ごと消し飛ばすか。オールサンズブレイジングじゃまだIS用の威力な訳だしな。

「コロナインストール...オールガンズブレイジング!!」

半径30m程が一時的な殺界になり、IS擬きごと森を焼き尽くす。

殺界はすぐには消えないが、5時間もありゃあ消える。俺の実力じゃこの辺はあと2年は何も生えねえな。

本家(オヤジ)なら、半世紀は殺界を維持するんだろうな。

さて、どうしよう。帰る宛も無いとは言え、このまま突っ立ってる訳にもいかねえだろ。移動すっか。

「...ん?」

ハイパーセンサーが、上空に何かを捉えた。

全身装甲(フルスキン)?いや、さっきの奴らと似た気配がする...。

「何モンだ?敵なら殺す!そうじゃ無いなら取り敢えずブン殴っぞ!!」

「どっちにしろ殴るのかよ!?」

ツッコミされた。何一つ間違った事言ってねえのに。

ーSIDE OUTー


ーRYUGA SIDEー

「(マスター、心拍数が上昇しています)」

ツッコミをいれたはいいが、アイツを見てから震えが止まらない。

一目見た瞬間、死を覚悟した。

あれの前じゃチート転生なんて意味を成さない。圧倒的な力量の差。逃げろ逃げろと、細胞の1つ1つ...いや、遺伝子に刻まれた本能とでも言うべき物が訴える。

もう1つ、アレに俺は何処まで届くか確かめたい。アレと闘いたい!死合いたい!と、修羅が訴える。今まで感じなかったドロドロのマグマのような覇気を前に、俺の中の修羅がオレヲダセと叫んでる。

俺の中でこの2つがせめぎ合う。ああ、そうか。こいつは武者震いだ。

「すー...はああああああああああ...!!」

「(マスター?)」

「(何でも無え)」

だが、今は職務を全うしよう。

「俺は時空管理局中将真崎龍牙だ!お前は?」

「時空管理局?聞いた事ねえな!!俺はIS学園所属のイチカ=B=織斑!!」

あいえす学園?聞いた事無いな。

「その身に付けてるのはデバイスか?」

「デバイス?何言ってんだテメェ?こいつはISだろうが!」

デバイスじゃない?となるとISは質量兵器になるのか。取り敢えず次元漂流者なのは確定だ。

「で、中将さんよー。テメェのそれはISじゃ無えだろ。さっき潰した無人機共と似た感覚がする」

「まあな。もう1つ、出身世界は分かるか?」

「言ってる意味が分かんねえ」

「あー、じゃあ、出身は何処だ?」

「書類上では日本。母体から培養液に引っ越した事がある」

地球出身?待て、ISなんて存在すら無いぞ?

「普通ならお前のISと言うのは、この世界じゃ質量兵器に分類され、没収なんだが事情が複雑そうだな。ついて来い、詳しい事は俺のオフィスで話す」

「...オーライ」

「最後に...お前、転生者か?」

「いい医者を紹介してやるよ」

如何やら違うようだが、こいつは何者なんだ?

ーSIDE OUTー



ーICHIKA SIDEー

「つまり、ここは位置的にねじれの位置にある平行世界っつー事か」

「その解釈で間違いない」

個人的に嫌悪感の拭えない研究所みたいな所で、如何してこうなったかを考察している。

つーかこの科学者、インコ野郎にそっくりだな。

「何かしらの強力な力がぶつかり合う事で、境界に綻びが生じ、交わる事の無い世界が繋がった...何か心当たりはあるかい?」

...あり過ぎて困る。

「実の姉と殺し合い寸前の大喧嘩して、最後にハイヒールで顔面蹴り抜かれたのは覚えてる」

「何があったんだよ!!?」

色々だ、色々。

「それに君の言っていた魔法...法力だったかい?それの中には時空間移動術もあるそうじゃないか」

「教えねーぞ?」

「何、それがあると言うだけでいいのさ。久し振りに知的好奇心に火がついたよ」

やっぱこいつマッドだった。

「話を戻すぞ...イチカを元の世界に還すには同じ規模の力のぶつかり合いが必要なんだな?」

「理論上はね」

「だったらやる事は1つな訳だ」

「奇遇だな、同じ事考えてたぜ」

覇気だったか?楽しみだな。こいつ自身強そうだし。

「因みにどんな人なんだ?お前のお姉さんは?」

「何の強化手段無しにパイナップル大のコンクリートを握り潰し、最大時速100kmで走り回るやつを人間と呼びたくねえ。あれは新種の【千冬科千冬目学名織斑千冬】という化物だ」

...殺気!?嘘だろ!!

「...自信無くすわー。チート転生って何だったっけ?」

「何の事だ?」

「いや、こっちの話...って、声が上擦ってるが如何した?」

「...姉からの殺気を感じた」

「「は?」」

ーSIDE OUTー


ーANOTHER SIDEー


スカリエッティが持ち得る限りの技術力で作り上げた結界の中で佇む漢が2人。

真崎龍牙とイチカである。

「ルールは?」

「一対一(タイマン)、素手喧嘩(ステゴロ)、金的無し」

「怖えなおい」

「喧嘩だろ?こんなもんだ」

「魔力ブーストは?」

「強化オンリー」

「よっし!やるか!!」

両腕を軽く回し、準備万端と言った感じの龍牙。

「ああ」

首を鳴らし、軽く力を抜いた自然体のイチカ。

「ふうううううう...コロナインストール!!」

爆発的に魔力が膨れ上がり、熱による蜃気楼がイチカを包み込む。

「最初(ハナ)っから本気(マジ)でいくぜ?」

龍のような翼と尾を生やし、ヘッドギアを押し退けるように米神から角が生えたイチカが不敵に嗤う。

「上等だ!!ハアッ!!」

呼応するように、龍牙も己の持つ覇気を全開にする。



(BGM Keep Yourself Alive2)



───────HEAVEN OR HELL───────

────────FINAL DUEL───────

────────LET'S ROCK───────


ボンッ!!という腹の底に響く音が響く。発生源はフィールド中央、一瞬で踏み込んだ互いの右の拳が正面衝突した音である。両者共に腕がミシミシと悲鳴を上げているが、顔は笑って、否、歓喜に満ちた笑みを、獲物を見つけた肉食動物のような笑顔を浮かべていた。

「なんだそりゃあ!?てんで効かねえな!!(80%開放時と正面からカチ合うか。面白え!!)」

「本気(マジ)なのか!?その程度でよお!!(予想以上に重い!!だがいける!!)」

弾かれたように拳を引き戻し、左足を軸に後ろ回し蹴りを放つ龍牙。対するイチカはバックステップで躱し、開いた体に拳を叩き込む。

「バンディットブリンガー!!」

だが、当たらなかった。絶妙な力加減で拳をいなしたのだ。左腕一本で。

「ハァッ!!」

「がっ!!」

ガラ空きの顔面に龍牙の右ストレートが突き刺さる。

しかし、イチカもタダではやられない。振り切った右腕で胸倉を掴む。

「効かねえんだよ!!」

「ぐおっ!?」

渾身のヘッドバットが炸裂。龍牙の額から血が流れ出す。

多少ふらつきながらも踏みとどまり、イチカを見据え咆哮(ほえ)る。

「上等だコラアアアアアアアアア!!」

覇気がさらに膨れ上がる。

それをみたイチカは、歓喜の笑みを浮かべさらに力を増す。

「来いやあああああああああああああああ!!」

再度殴り合いに移行する両者。実に楽しそうに。

バトルジャンキー共め。

そしてそれを見守る者たちもまた、カオスだった。

「素晴らしいデータだ!!まさかこんな事でこんな素晴らしいデータが取れるとは!」

「ドクター!!こっちの彼も素晴らしいですよぉ!!細胞の1個1個が魔力を産み出してます!!解剖したい!!」

マッドな科学班は喜々として戦闘データを収集。

残る数の子たちは試合観戦状態。特にトーレは熱心に見ている。

さて、当の本人たちは、動くのをやめ、立ったままの殴り合いに移行して人体から発したらマズい音を響かせている。

「ぜはぁー...ぜはぁー...いい加減...倒れやがれ...!!」

頭から血を流し、髪の色まで血の色に染まりつつある龍牙。

「...(プッ)まだやれんぞ...!!」

口の中を切ったのか、血を吐き捨てるイチカ。外見はそうでもないが、蓄積されたダメージは大きい。

両者共にボロボロ、龍牙の覇気も尽きかかっている。保って一撃。そう見切りをつけた龍牙は覇気を振り絞る。

対するイチカも今ある魔力を練り上げ、その一撃に応えるよう準備する。

















静寂。



















───────「クシュンッ!!」←チンク












同時に2人は踏み込んだ。

「タイラン!!」

イチカの右のボディーブローが龍牙を襲う。しかし龍牙はその一撃を食らう事なく踏み込む。

「真覇剛掌閃!!」

「レイブ!!」

龍牙の右のストレートと、イチカの左のストレートが交差し───


ーSIDE OUTー

ーRYUGA SIDEー


「...はっ!!」

「起きたのかい?」

目の前に広がるのは、さっきまで見ていた紅蓮の炎とは逆の青空。

「あいつは...?」

「彼は君たちの拳が届いて、互いの顔面を捉えた瞬間に消えたよ。次元震を生み出すパンチなんて如何いう冗談だい?」

右の頬には確かに痛みがあった。

引き分けか...。ちくしょう、勝ちたかったな。

「君の身体だが...簡単にいえば全治1ヶ月だ。肋骨6本に体表の38%に火傷、額がパックリ割れてる」

...なのはたちに何て言おう(汗)。


ーSIDE OUTー

ーICHIKA SIDEー

「起きろ愚弟」

「ぶおっ!?」

顔に水をぶっかけられ覚醒。しかも塩水。傷に染みる。

「何処に行っていた?」

「信じねえかもしんねえけど、異世界。傷はそこの奴と喧嘩してきた」

「勝ったんだろうな?」

左の頬に残る鈍痛。

「引き分けたみてえだな」

「気合が足りん。勝たずして喧嘩と呼べるか」

厳しいな、相変わらず。

「千冬姉」

「なんだ負け犬」

「負けてねえって。...俺はもっと強くなれんのか?」

「知るか、貴様で考えろ」

そうかよ...。

あいつは龍牙っつったな。次は、次会ったら、

「ぜってー勝つ」

...で、気になってたんだけど、

「ここ何処よ?」

「第3アリーナだ。小娘共がくるぞ」



わーお...。
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