私は、モンスターバースの映画は嫌いではない。KOMもギドラとゴジラの戦闘の映像美は素晴らしいし、vsコングのゴジラとコングの香港の戦いも興奮した。

ただし、モンスターバースの怪獣像や世界観ははっきり言って大嫌いだ。　これについては人それぞれだろうし、怪獣映画の主役と言える怪獣を格好良く見せたいからだろう。

だが、怪獣が生態系の上位者云々は嫌いだ。ゴジラはこの作品では人間には敵性を見せてはいない。とはいえ、ゴジラの目的は地球生態系の維持で、その活動のためには人間に死者が出ようと構わないと思われる。

地球生態系を守るためだから、怪獣が生態系の上位者だからゴジラが活動の中で人間に死者を出そうと構わないと。

怪獣が生態系の上位者と認めるということは、怪獣の活動で死者が出ようとそれを肯定することにも繋がりかねない。

はっきりと怪獣が生態系の上位者という考えに対して、人命や死者が出ているという反証をあげているならば気にならなかったかもしれないが、この思想が映画内で全肯定されているわけではないにせよ、反証もなしだと納得はできない。

私は怪獣映画が好きだ。怪獣映画で都市が破壊されたりするのを観るのも楽しい。

が、所詮フィクションで死人が実際にでていないと割り切ればいいのかもしれないが、怪獣による死者を蔑ろにしかねないモンスターバースの怪獣が生態系の上位者思想はどうしても認められない。