花物語
2023年10月04日 (水) 22:17
 『X'mas Rose』を一通り書き終え、一回だけウォークスルーが終了。まだまだ修正箇所あると思うけど、ひとまず置いといて。というのは……。

 詳細は書けないのですが「かくしごと」が一件入りました。今、企画書を作成しているのだけど、なかなかの難物です。頑張ります! いろいろ決まったら、お知らせしますね。

 さらに、横浜文学の会11月読書会・幹事になっちゃいました。うーーん、担当予定の人の都合が悪くなり「代打をお願い」と言われた。

 幹事はテーマ作品を選べるのですが、『花物語(吉屋信子)』の中から『ヘリオトロープ』『沈丁花』としました。

 ごみさん好きな百合とは、ちょーっと違うけれど、『マリみて』〜『青い花』〜「やがて君になる』あたりの系譜を交えて、エス文学論を平均年齢七十歳の方々にプレゼン(プロジェクターを借りる準備よし!)する予定です。

 この関連を調べていて面白い話が。『マリみて』の今野緒雪は、これを書いた時『花物語』を読んでいなかった! え! どゆこと? どうやら、『マリみて』はBLの「裏返し」として生まれたようです。

 ならば、裏返しの裏返し、現代BLは吉屋信子の方向性に繋がるってことにならないか? ま、だけど、そこまではツッコまず、こんな感じ。

------------------------------------------------
 『乙女の港の花物語をあきらめて(大森郁之助)』という参考文献をお借りした。サブタイトルは『少女と少女の物語論』。その中に「世評として『花物語』は低俗であるとも言われている」とある。これを読んだ時、私にはその意が理解できなかった。異論があったのではない、宇宙人の言葉か? と思えたのだ。

 今回『花物語』を課題に選び、私なりに調べる内、世評の正体が明らかになってきた。そうか! 『花物語』は『別冊マーガレット』だった。『花とゆめ』かな? だとしても……。

 かつて、少女向け文学は「所詮、女子供が読むもの」という考え方があった。これは女性への性差別だろう、さらには、エンターテインメント小説、映画、漫画、アニメなどを「低位のもの」と看做していることに他ならない。あえて誤解を恐れずに言う、これは、もはや黴の生えた思想、いや、固定観念ではないか?

 文芸作品や社会へのメッセージ性が高いものが上で、それ以外は下とする考え方には同意できない。ただ、前者に価値がないと言っているのではない、貴賤を付ける、ランキングしてしまうことに有意性を感じない、ということだ。

 とまで書いたが、吉屋信子は、ただ綺麗なだけの世界を描いていたのではない。『乙女の港の〜』から引用すると「男が支配し女が服従する関係への嫌悪、女同士の対等の愛情」が『花物語』に込められたメッセージだ。

 すなわち、本作に「女の幸せ=結婚願望」は皆無であり、成長しない女性のみが描かれている。これをしてピーターパン・シンドロームと評することも可能だが、異性愛を前提とした家制度・規範における女性像へのアンチテーゼとも解釈できる。

 そして、吉屋が提示した「女性同士の淡い愛情こそ至高」という方向性、実は現代における、ライトノベル、漫画、アニメにも引き継がれている。
コメント全3件
コメントの書き込みはログインが必要です。
>里井雪さん

・「成長しない女性」に反応。ふむふむ。
 私は極論、ジジイババアが最強と思ってるので
 これは真逆
・ユング的には『永遠の少年?』ですかね
 とても日本人的かと
・ふむ。自分の立ち位置が分かりやすいです/
里井雪
2023年10月04日 23:27
YUQARIさん>
 お久しぶりです!
 私も年末までは作品を出さないですし
 前述のような状況で
 こちらに来る頻度も減りそうです。

 アニメを観る時は、同じですね。
 駄作と思っても、反面教師として、さらに
 ツッコミが面白くて観続けます。

 そういう意味で前期は『AIの遺電子』が
 ツッコミどころ満載で、お腹いっぱいに。

 小説も同様で、上下を付ける考え方は
 間違いだと思ってはいます。

 ただ、どうでしょう?
 いくらなんでも、もうちょいマシな
 日本語書けよ! は、あるかな。

 私は辛口なので、谷川流でも
 下手くそ(日本語がですよ)と
 思ってしまいます。
YUQARI
2023年10月04日 22:48
こば〜(*^^*)お久しぶりンコ。

そもそも『なろう』に来てなかったYUQARIです。
忙しかったのよ? 運動会に、地元の神社のお祭りに
奉納とかさ。(言い訳だけどw)

少女漫画と少年漫画は、そもそも次元が
違うんだろうなーと思ってます。

少年漫画は少年漫画の
少女漫画は少女漫画の良さがあるんだけれど、
どちらかに心酔しきってる人が
違う分野を見たら、やっぱり
『この漫画劣ってる』ってなるんでしょうねw

最近思うのが、やっぱり物語は
色んなものを見るべきですよ。
自分に必要なものって、面白くないヤツからも
ひょっこり出て来たりもしますしね。

一見、『くだらない』と思うものでも
見る時によって、捉え方は変わるものだしね
好き嫌いするのは、やっぱり勿体ないことなのかも
知れない……( ˙-˙ )

小説を書く人間なのだったら、悪食の方が、
インプットが多くできて、最終的には
お得なのです。(何言ってんのか……w)