2021年03月01日 (月) 15:30
虹色冒険書です、お疲れ様です。
割烹こそ上げていませんが、この所は鬼哭啾啾4を更新したり他の作者様の御作品を読んだり、レビューを書くことに重点を置いておりました。
紹介こそしていませんが、レビューさせて頂いた御作品は素晴らしいものばかり……読ませて頂いた皆様、本当にありがとう御座いました。
さて、この度……割烹を上げざるを得ない出来事がありました。
なんとなんと、拙作に二枚もイラストを描いて頂いたのです!
しかもあの!
みこと。様から!
もはや説明など不要だと存じますが、みこと。様は素晴らしいイラストを描かれる御方なのです。
私はみこと。様の描かれる絵が大好きでして、そしてみこと。様も私の絵を好きだと仰ってくださいました。こんな素人以下の奴に、いつももったいなさすぎるお言葉をかけて下さり、とてもお優しい御方です。
みこと。様の描かれる絵はもちろん、私はみこと。様のことも大好きなのです。
素晴らしい方と縁を繋げて、自分は幸せ者だと常々感じております!
みこと。様、日頃よりご交流頂き、それにこの度は多大なる労力をお割き頂き……誠にありがとう御座いました。
恐れながら、みこと。様が描いて下さった素晴らしき二枚のイラストをご紹介したいと思います。
一枚目……
人と話せるキツネに叱られた。より、『キツネ』。
ムダにはならないシリーズ、第一作に出てくるおキツネ様を、みこと。様が描いて下さいました!
どことなく悲しげな横顔が美しい……そして、かっこいい。
まさにイメージ通り! いやイメージ以上ですっ!
表紙画像として、作品冒頭に貼りつけさせて頂きました!
みこと。様、崇高で誇り高いおキツネ様を描いて頂き、本当にありがとう御座いました!
そして二枚目はなんと、まだ未発表のドラゴン作品より、『ルキア(人の姿)』を描いて頂きました。
か、可愛い!!!!! そしてかっこいい!!!!!(←自分のキャラだということを忘れてます)
過去に私が描いたルキア(今となっては完全黒歴史なイラスト、どうか探さないでください泣)を、みこと。様がブラッシュアップして下さいました!
無邪気な感じも、凛とした感じも漂っていて……まさしく想像通り、いやもう想像以上ですっ、とても私の語彙力では称賛しきれませんっ!
割烹やメッセージにて散々述べましたが、今一度この場で、みこと。様に厚くお礼を申し上げたいと思います!
もう何度でも言いたいくらいです!
みこと。様、日頃よりご交流頂き、それにこの度は二枚もの素晴らしきイラストを賜りまして……本当にありがとう御座いました!
キツネもルキアも、大事に大事に保存させて頂きます! 私の宝物です!
みこと。様のイラストの紹介がメインですので、ここからはオマケ……。
前回同様に、またドラゴン作品の一部を公開したいと思います。
前の所と直接繋がる部分ではないのですが、みこと。様が描いて下さった『ルキア(人の姿)』が登場し、バトルを繰り広げるシーンとなっております。
一行目からすでにルキアの台詞から始まりますので、彼女がどんな性格の子なのか、すぐに分かるようになっております。
気丈な性格とは語っておりましたが……ルキアのイメージを壊したくない方は、バックを。
大丈夫だよ、というお方は、下へスクロール下さい。
よろしいですか?
それでは、どうぞ……。
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…
………
……………
「あんた達が危ない目に遭わせた女の子と、そのお母さんに謝って! さもないと……本当にただじゃおかないわよ!」
眼前に並ぶ目つきの悪い男達、人数は六人。彼らの視線が浴びせられる中、ルキアは全く臆せずに叫んだ。
一時の沈黙が流れる。それを破ったのは、男達の中のひとりだった。
「ぷっ、くっ……はっはっはっはっは!」
それを合図にしたかのように、他の男達も一斉に笑い出し、その場は嘲笑の渦に包まれる。
「何言ってんだこのガキ、頭沸いてんじゃねーのか? ははははは!」
「おいおい、そんな言い方したらかわいそうだぜ……ぎゃーっはっは!」
腹を抱えて笑う男達を前に、ルキアは拳を握りしめた。
予想通りの反応だった。奇跡でも起きない限り……いや、仮に奇跡が起きたとしても、あんな命令に従うはずがないと、ルキアは分かっていた。
男の中のひとりが、歩み出てくる。体が大きくて肥え太っていて、近くに寄ると臭そうな男だ。
「へへへ、面白いお嬢ちゃんだねえ。でも、口の利き方には気をつけないと……タダじゃすまないのは、どっちかなあ……?」
下劣な笑いを浮かべながら、男は覗き込むようにルキアを見つめてきた。
「おっ、近くで見たら結構カワイイ顔してんじゃねえか。それに良い体……どうだ、俺の言うことを聞くってんなら、悪いようにはしねえぜ……?」
ベロリと出された男の舌には、大小いくつものピアスが光っていた。
目を閉じて視線を下げ、ルキアは深い溜め息をついた。
「そう……なら、仕方ないわね」
ルキアが顔を上げる。その青い瞳が再び、顎が二重にたるんだ男の顔を映した、まさにその時だった。
ドスッという音とともに、
「おごっ……!」
という奇妙な声が響いた。一瞬の硬直を挟んで、男はルキアの足元に崩れ落ちた。
ルキアが、分厚い体脂肪に覆われた男の腹部に深々と拳を突き入れ、昏倒させたのだ。
だが、彼にはそれを理解する暇すらなかっただろう。突如として強烈な痛みに襲われ、訳も分からず倒れ伏した。男からすれば、そんな感じだったに違いない。
「お断りよ。あんたみたいな下衆で品のない男、ゼロ秒で願い下げだわ」
倒れ伏した男の背中に、ルキアは吐き捨てるように言った。聞こえているかは分からないが、別にどうでもいい。
仲間の男達に、ルキアは向き直った。
「おいおい何やってんだ、冗談はやめろって」
状況を理解していないのだろう、仲間達が呑気な様子で倒れた男に歩み寄り、そして皆息を飲んだ。
ルキアのパンチを喰らった男は、腹部を押さえつつ呻き声を上げ、白目を剥いてイモムシのように身をよじらせていた。冗談でも縁起でもないのは、誰の目にも明らかだった。
男達が一斉に、弾かれたようにルキアを向いた。
その時にはもう、全員の表情から余裕が消えていた。
「えっ? ま、まさかこのガキ……」
そんなことがあるわけない、とでも言いたげな様子で、もうひとりの男がルキアの胸倉へ手を伸ばす。
しかし触れられるより先に、ルキアが男の手首を掴み上げた。
「ぎっ、いででででで! があああああっ!」
たったそれだけで、男は苦悶の声を上げる以外の行動を封じられてしまう。
そして、これもまたさっきと同様。男の腹部に、ルキアの拳が深々と突き入れられた。
「がばっ、か……あ……」
男は、仰向けの体制で地面に倒れ伏した。
目の前にいるのは、自分達が思っていたような非力で脆弱なただの少女ではない。そのことにようやく気づいた残りの男達が、身構えた。
次にルキアに迫ってきた男は、その右手に鉄パイプを握っていた。
「てめえ、よくも!」
ふたりの仲間を倒され、逆上した男がルキアに襲い掛かる。
「死ねえっ!」
リーチまで踏み入るや否や、一片の容赦もなく、男はルキアの頭部を狙って鉄パイプを振り下ろした。
鉄パイプが空を切る音の直後に響いたのは、パシッという耳障りの良い音だった。
僅かも表情を変えることなく、しかも片手で、ルキアは男が振り下ろしたそれを受け止めたのだ。
「なっ、こ……の……!」
掴まれた鉄パイプを奪い返そうと、男が力を込める。しかし、ルキアはそれを離さない。離すどころか、微動だにすらさせない。
筋肉質で体格の良い男の全力が、ルキアの片手の握力に完全に負けていたのだ。
「こんな物持たなきゃかかってこられないの? 自分が弱いって言ってるようなもんよ」
そう言うと、手前に引っ張る形で、ルキアは男から鉄パイプを奪い取った。その際に男はバランスを崩し、前のめりになる。がら空きの背部に、ルキアの手刀が命中した。
「うがっ……!」
三人目の男が倒れるのを見もせずに、ルキアは残った男達に向き直り、さっき奪った鉄パイプを目の前に掲げる。
鉄パイプの両端を掴むと、ルキアはそれが小枝であるかのように、ふたつにへし折った。
どよめく男達にゆっくりと歩み寄りつつ、ルキアは言った。
「で、次は誰? 何だったら、全員まとめて相手するわよ」
分断された鉄パイプを無造作に投げ捨てる、ルキアに気圧されたのか、男達は思わず後退した。
「人間業じゃねえ……てめえ、ドラゴンだな!」
「だったら何だってのよ、降参でもする?」
男の言葉に、ルキアはそう返した。気持ちが良くなるほど挑戦的で、強気な態度だ。
残った三人の男が、横一列に並んだ。
「後悔させてやる……やるぞお前ら!」
「ああ!」
「おおっ!」
男達の体が眩い光に包まれ、そのシルエットが人間から、別のものへと変じていく。
大きさがみるみる増していき、角、翼、尻尾が形作られ――光が消えた時、そこに男達の姿はなかった。
代わりに、三体のドラゴンがそこにいたのだ。前脚と翼が同化したワイバーン型が二体に、四本の脚と翼を有するオーソドックスなドレイク型が一体。
あの男達の真の姿だった。あの三人もまたイグトール……つまりルキアと同じ、『人間の姿に変身する能力を持つドラゴン』だったのだ。
「どうだガキ、泣こうが喚こうが許しやしねえぞ!」
勝ち誇ったように、ドレイク型のドラゴンが言った。
ルキアは、また溜め息をついた。
「何、図体がデカくなって、気まで大きくなったってわけ?」
目の前には、自分よりも遥かに大きいドラゴンが三体もいる。それでも、彼女の気丈さが崩れることはなかった。崩れるどころか、揺らぐことすらなかった。
「へへ、強がっても無駄だ!」
「その減らず口、二度と叩けないようにしてやる!」
ワイバーン型の二体が示し合わせたように言うと、ルキアは三度目の溜め息をついた。
真の姿を現せば、勝てると信じ込んでいるのか。そう考えると、もう呆れるしかなかったのだ。
「強がりかどうか、存分に確かめさせてあげるわ」
銀髪をさらりとかき上げて、ルキアは拳を構える。
男達と同じように『真の姿』で戦ってもよかったのだが、ここは街中だし、ましてやこんな連中に本気を出す必要などないと思った。
「ドラゴンの力を人を傷つけることに使うような奴らに、私は容赦なんてしないわよ!」
…
………
……………
お読み頂き、ありがとう御座いました。
いかがだったでしょうか。
ルキアの出るドラゴン作品を見たいという声は多く頂いております。待って頂いている方には本当に申し訳なく、せめて一部分だけでもと思い……投稿に踏み切った次第です。
皆様の想像していたルキアとは違っていましたでしょうか? この時の彼女は、悪辣な犯罪者達に怒りを露にしている状態なんです。普段は、無暗に暴力など振るわない子なのですよ。
ルキアの強さの一端をご覧頂きましたが、まだまだ序の口……彼女の真の力はこんなものではないのです。『真の姿』にすらなっていませんからね。
さて……本日より3月となりましたね。
私がなろう10周年を迎えるのは3月16日、その前に何かしらの形で、今一度割烹を上げたいと存じます。
それでは改めまして、日頃よりご交流頂いている皆様に、心よりの感謝を。
本日も割烹にお越し下さり、誠にありがとう御座いました!
お世話になっています。
みこと。様の素晴らしきイラストに、私の文章力が追いついているのかは非常に不安でした。なので、瑞月風花様のお言葉はとても嬉しいです……!
コメント、ありがとう御座いました!