2021年06月06日 (日) 00:13
一度、考えてみてほしいんです。
書籍が発売してすぐ書籍の宣伝を活動報告でやっても、どうせ連載で宣伝をしているので大差はありません。
ですが、発売からちょっと経った時にあらためて活動報告で宣伝したら?
そういえば書籍発売してたな、と思い出す人が続出、書籍の売り上げもうなぎ上り、という訳です!!
昔ならともかく、今は電子書籍も通販もあるんで本屋にないから手に入らないとかないですしね!
と、完璧な理論武装を決めたところで、どうも、毎日更新終わって完全に燃え尽き症候群になってます、ウスバーです。
なんか本が出てから十日ほど経ってしまったような錯覚がしますが、まあきっと錯覚なので宣伝させてもらいます!
あ、とりあえずお通しです。
ということでいよいよ二巻発売されたんですが、実はそんなに書くことないんですよね。
連載の後書きにも書きましたが、一巻ほどでかい仕掛けはないですが、世界一決定戦を軸に構成を組みなおしてweb版よりも一つの本としてまとまりよくはなってるかな、と。
いえ、実は最初はレクスが世界一決定戦に出場する線で改稿を考えていて、それの方がweb版既読の人は楽しめたと思うんですが、ただ考えれば考えるほど、ニルヴァとの決戦はweb版の「本来戦うはずじゃない場面で戦闘になって、だからこその理由で勝つ」ってのが一番「らしい」と思ってしまって、迷った末に不採用にしたんですよね。
それより漫画ですよ漫画!
漫画版についてですが、『主人公じゃない!』の原作が好きな人は基本的に間違いなく楽しく読めるんじゃないかなと思います。
ほぼ100%面白く読めてしまうので、今すぐ買えない人は試し読みしないでください、とかそんなアレです。
というのもですね、『猫耳猫』の方は漫画とイラスト担当してくれてるイチゼンさんがめっちゃくちゃ話を作れる人で、しかも独特の空気感というか世界観を持ってるんですよね。
一話とかすごいうまく再構成されてて、これはもう猫耳猫のエッセンスを加えた「イチゼンさんの作品」だから、出来るだけ邪魔しないように設定面以外では出来るだけ口出ししないようにしよ、と思ったくらいです。
……まあそんな決意も二巻辺りで早々に崩れて、「ヒャア我慢出来ねえ! やっぱ口出ししよ!」ってなるんですが、とにかく独自色が強いので「原作は嫌いだけど漫画版は好き」って人もいればその逆もいると思うんです。
いや、もちろん両方好きって人が一番多いと思うので、一度買って読んでくれてもいいんですけどね(ニヤリ
じゃあ『主人公じゃない!』はどうなのかというと、『猫耳猫』が独自の色に染めて再構成したのに対して、こっちは作者のメイジさんが原作の台詞と展開をパッチワークして「洗練された原作」を作ってくれたんですよ!
結果として、原作読んだ人なら大体面白いと思えるし、原作読んでない人も原作への入り口としても良い、という形に仕上げてもらったかなと思います。
まあ絵柄とか形式とかその辺の好みはあるので実際にはほぼ100%言い過ぎですが、大体そんな感じです。
いえ、こう書くとまるでメイジさんが楽をしてるみたいですけど、もちろんそんなことはなくてですね。
視覚的に分かりやすいようにアーツに発動エフェクトつけたり、あの本番までクソ長い五話を漫画の一話分にまとめあげたり、あとは背景のデジタル素材(?)が豊富ですごいなぁ(小並感)とか色々あります。
特に一話二話は、カラーページでゴブリン戦を描くことによって描写を圧縮、ドゥームデーモン前にダイナミックモーションZの話題を出すことによりデーモンとの戦闘前に作品カラーを前に押し出して、とかでたぶん無茶苦茶計算されて描かれているんじゃないかなと思います。
でもそれを感じさせずに、「原作通りだなぁ」と能天気に原作者が読んでいられるほど自然な改変をされているということですね。
あ、ちなみに一話で一番台詞回しが原作と違う「やった! 俺は最悪の未来を回避できたんだ!」からのデーモンがおー!な展開はこっちの提案だったりします。
連載でも言ってた「一番の原作ブレイカーは原作者だった!?」みたいなアレですね!
逆に漫画版の欠点を言うと、原作の台詞を無理矢理採用するような癖があるのでちょっと場にそぐわない面が出てきたり、圧縮した分だけどうしても展開が駆け足になってるとかですかね。
一話はやっぱり場面転換が多いなぁと思いますし、二話のドゥームデーモンを背後から刺した辺りのカットとか、つながりが悪いのでもう少し丁寧に描写した方が、って場面もちょっとはあるんですよね。
そして、そこで行くと三話がやっぱり原作既読者には最推しです!
原作未読者と既読者にとっての評価点は違うと思っていて、既読者的には「原作の魅力を十分に伝えているか」「原作にプラスアルファされている要素があるか」の主に二点が重要だと思うんですが、三話はそこが一番しっかりしてるんです!
プロローグが終わったことによって単独のエピソードに時間が割けるようになったため、一話二話にあったような場面転換の唐突さが少なく、丁寧に原作ストーリーを追いたい人もニッコリ。
さらにカジノのルール説明が図解によって原作よりもずっと直感的に分かりやすくなり、書籍版のイラストにすら存在しないサーキュラさんの完璧なビジュアルと素晴らしい顔芸の数々が見られて、そして最後のオチの漫画だからこそ活きる秀逸な空気感!
と、プラスアルファの部分も抜群ですからね!
さて、どうでしょうか?
ここまで詳細に語ったら、実際に読んで確かめてみたい気分になったのではないでしょうか?
まあまあ、大丈夫大丈夫。
難しく考えることはありません。
ちょっと、ちょっとだけ手元のデバイスで某amaz〇nか何かを呼び出して、「主人公じゃない」と検索してみてください
そしてまああんまり深く考えずに、気軽に購入のボタンをちょっとポチッとやってもらって……。
――その先は君の目で確かみてみろ!
中学生ぶりに色々読まさせて頂きました!!
ありがとうございました!!