某ロボアニメの話
2025年05月11日 (日) 22:39
まずは業務連絡。

模型戦記、1日遅れましたが、先ほど更新しました。


では、本文。
某オタキングの配信(と、そのコメント)とかを見ると、皆さん色々考えておられるようです。

話題の4話について、我輩なりに整理しました。
未見の方はネタバレなのでご注意。
ちなみにTV放映の最新はBSだと5話ですかね。


●なぜ爆発したし


これはオタキング氏も指摘していましたね。
本来爆発しないはずだと。

ある方は機密保持用の自爆装置という推理を示されていました。
我輩は自爆装置説は無いと思っています。

それはフェイルセーフという考え方のためです。

機密保持用であれば、脱出時に作動させるのが通常の利用法かと。
その場合は「何かの条件が満たされると」自爆するという動作になります。
この場合、誤動作する可能性は非常に低くなるでしょう。

一方、コクピットが焼かれた時に作動するとしたら、それは「何かの条件が満たされなくなると動作」という仕組みになるでしょう。
破壊されると動作するという事は、常時信号を送り続け、それが無くなると起爆するといった仕組みになるでしょう。

これは危険です。
何かの拍子に信号が止まったら、即爆発ですから。
ちょっとした断線や、バッテリーの劣化で出力異常なんかが起きると格納している艦艇ごと爆沈するような危険物という事になってしまいます。
(MSが格納庫であのレベルの爆発を起こせば、ムサイは勿論、チベでもザンジバルでも助からないでしょう)

国力や人的資源で圧倒的に劣るジオンが、そんなハイリスクなシステムを採用するとは思えません。
(人的資源に劣るのに、使い捨ての「誘導ミサイルの誘導システム」として人間を使った軍隊が過去にありましたけど、あれは例外中の例外)

ただし、機密保持のための自爆システムという考え方自体は、良い考えだと思います。
起爆システムがもっと単純で、コクピット裏に爆薬が仕込んであるだけなら、起爆システムが無くても爆発するでしょう。
鹵獲しようとコクピットを狙ってビームサーベルを突き立てただけでドン。

(そんなモノを仕込むなら、脱出装置を仕込めよ。 と言う声は出てきそうですが。 コクピットをやられるより他がダメになる確率の方が高いからね。 実際正史ではRX78は別としても、後に丸いコクピットの中身がそのまま脱出カプセルになる機構が実装されてるし)

まぁ、この場合、抜き去る時間は無く巻き込まれる事になりますので、劇中描写とは合わないのですが。

で、機密保持ですが、これは元々連邦のシステムであり、設計図から試作機の実験情報まで、全て地球にもあるでしょう。
(ペガサスが奪取されたからと言って、それらがすべて失われるとは考えずらい。 実際RGM-79が登場している)

なら、気にする必要は無いかと言うと、むしろ逆かもしれません。

試作機以外すべて揃っているにも拘わらず、量産化に失敗しているのば、単純に試作機が全滅して実験が続けられなくなっただけの事。
時間をかければ、連邦でも同等のモノが出現するのは時間の問題。
(開発中止のようですが、それはジオンが知らない事情)

そんなところへ「回答」の一つがもたらされたら、それこそAI使って3日くらいでリバースエンジニアリングされるでしょう。
元データと鹵獲した量産機の情報から、連邦風「ゲルググ」の量産機の設計図なんて1週間もかからずAIさんが作ってくれるかと。
(つまり完全オリジナルよりもヤバイとしいう話)

そのリスクを考えたら、自爆装置の一つや二つ付けたくなるかもしれません。


●バリバリの犯罪者やん



冷静にコクピットを焼いた彼。
普通に人殺しですよね。
戦時中の正規軍の行動ではない以上、殺人罪です。
(クランバトル自体非合法ですが)

しかも、「止むにやまれず」仕方なく※とか、うっかりの事故ではなく、普通に殺しに行ってます。
命がけのゲームをやっているとはいえ、普通の人間ではありませんね。
(アフターパーツが入手困難なMSを個人所有している時点で普通ではないのですが)

普通の女子高生ならドン引きする所ですが、初めて見たMSに飛び乗る神経の持ち主は違うようです。

※頭を破壊して負けさせても、勝つまで何度でも出場してきそう。そして、負ける時は殺されるとき。
 これなら、「元から絶たなきゃ駄目」という発想にもなりますが、そういう感じでは無かったですね。


●それで勝つのかい



ところで、アレを見た時、「反則負け?」と思ったのですが、そんな事は無く、普通にビクトリーでした。

よく似たものに「ガンダムファイト」というものがありますが、そちらではアレは反則です。

>2.相手のコクピットを攻撃してはならない(補足:試合中の過失によるガンダムファイターの殺傷は認められる)

もっとも、反則になると、どうなるのかは不明ですが。
第1条は「失格」と定義があるので失格なのですがね。

>1.頭部を破壊されたものは失格となる

で、クランバトルでも頭部破壊で勝敗がつくという話なのですが、別に「意図的に」殺しても構わないなら、小さな頭部を狙うより、機体中央を狙った方がよくね?
となる気がしますが。

超エース級なら「部位を狙って」撃てますが、一般ピーポーは当てるだけで精いっぱい。
誰も(端にある)頭なんて狙わないでしょう。

まぁ、格闘戦になると、頭と腹とどっちを守る? という「王手飛車取り」な駆け引きがあるかも知れませんが、この場合、どっちをやられても負け確定なので、あまり面白い事にはならない気がします。
普通「死んで負ける」か「生きたまま負ける」かを選ぶなら、自殺する気が無いなら、「生きたまま負ける」でしょ。

殺したら失格なら、殺さない様にテクニックを駆使したテクニカルな戦いとなり、より娯楽性が高まりそうだけど、参加者が軍人崩れ(つまりあんまり成績の良くなかった元軍人?)がメインだと思えば、そういう制限は付かないのもさもありなん。 なのかもしれない。

各国の精鋭中の精鋭が国の威信と権力を賭けて「公的に」戦うガンダムファイトとは違うという事だな。


とりあえず、「反則負けを覚悟して殺しに行った」といったジレンマは無く、普通に殺したという辺り、「彼にとってストレスになる事象は発生しない世界」のようですね。

そしてただの落書き野郎が警察とジオン公国軍の双方から追われる訳がない。
「殺し慣れ」しているような所を見るに、相当な「犯罪者」と見て間違いないでしょう。
(そんな奴を地球に入れたら、地球人類を絶滅させようとしたりしかねない気がするのだが……ほら、ガンダム世界って、地球に人がいない状態にして、自然を回復させよう。 という発想があるじゃん。 シャアのアクシズ落しもそれだったし。 「ガンダムが……」とか言って何か電波受信してるヤヴァイ奴だし)


●スティグマ戦術



まぁ、ファンタジーですね。
引っかけて「ぐるん」とかやったら、相手も大きく引っ張られる訳で。
相手は固定されていて、自機だけ後に回り込むとか言った事は起きません。

本来なら双方不規則な動きになるものの、自機は何が起きるか判っていて、相手は想定外の動きで空間識失調を起こし、何が起きたか把握する前に撃たれてオシマイ。
という戦術になるかと。

実はそうなっていて、描写(カメラ)が「目標機」に固定されているからそう見えるだけ。
かもしれませんが。
(自機が想定外の運動をしている事に驚く描写が無いので、違うのでしょう)

ところで、「ワイヤー撃つなら、弾かビーム撃てよ」という声があります。
それに対する反論として、「害意を持たない物体」なのでNTでも気づかない。
という意味合いのものがありましたが、魔女がNTを何機も落としたのならアリですが、そうでないなら何を撃っても同じ話ですね。

とはいえ、ワイヤーのシステムは小さく簡単に後付できるのでしょう。
(ちょっと強度的な問題はありそうですが)

同じノリでMSにダメージを与えられる火器を積むのは、大変なのかもしれません。
(60mmバルカンより強力な火器となると、相当目立ちますね。 クラッカーのようなものだと、撃たれた時の誘爆が怖いですし、自分で飛んで行く機構が付くと、それだけでかなり大型化しそう > それってただのロケット弾)

ライフルの向きを見て回避したつもりが、あらぬところから放たれた(良く見えない)ワイヤーに捉えられるってのが、この戦術のキモでしょう。
コメント
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