2020年10月31日 (土) 15:59
ハッピーハロウィン!
……ということで、ちょっと前にTwitterで呟いていたように
妹ばかり~のハロウィンSS掲載します(*^_^*)
※朱音と匠の新婚ハロウィンなので未来のお話(匠視点)
10月31日といえば、ハロウィン。
俺と朱音は毎年ハロウィンのイベントを楽しんでいるが、今年はいつもと違う。
なぜなら、俺と朱音が結婚して初めてのハロウィンだからだ――!!
結婚式の写真が飾られたリビングにて。
俺はテーブルの上に置かれているティーカップへポットから紅茶を注いでいた。
ゆっくり二人でお茶を飲みながらハロウィンを楽しむ予定となっている。
ちなみに朱音は、キッチンでケーキの準備中。
いつもは五王家で美智たちも含めてだったが、今年は俺と朱音の二人きり!
結婚してから初めて迎えるハロウィン。
つきあう前も毎日が記念日だったけど、今も変わっていない。
家に帰ると朱音がいる幸せ。
ハロウィン風の夕食を朱音が作ってくれ、ケーキは豊島さんが働いているお店で購入してきた。
ジャック・オー・ランタンとコウモリを模したケーキでハロウィン限定だ。
「よし、お茶の準備は完璧だ」
実家にいた頃はお茶なんて入れたことがなかった。
朱音に「美味しいよ」って言われたいために、こっそり実家や春ノ宮家でお茶入れの練習をしていた。
最初は茶葉の量などがわからなくて苦くなってしまっていたが、今では飲むには問題ないレベルまで上達。
「さて、朱音を手伝うか」
俺が立ち上がったタイミングでちょうどテーブル上においてあったスマホが振動する。
短かったからメッセージか? と思いながらスマホを手に取り確認すると、美智からだった。
表示されたのは、シロの仮装写真で隣にはミケがいる。
どうやら五王家のハロウィンを送ってくれたらしい。
朱音と二人暮らしをすることになり、シロを新居に連れて来ようかと思ったが、五王家にはミケもいるため五王家でそのまま暮らしている。
「シロ、今年は魔女か。かわいいな」
魔女風の帽子に黒いマント風の衣装を纏っていてかわいい。
――朱音にも見せよう! でも、その前に美智にこれから俺も朱音と二人でハロウィンパーティーするって返事しておくか。
『今から俺達もハロウィンパーティーだ。夫婦としての初めてのハロウィンいいだろう?』とちょっと自慢を含めたメッセージ送る。
夫婦ってやっと言えるなぁと幸せを噛みしめていると、美智から返事が届く。
早いなと思いながら見てみて、俺は目を大きく見開いた。
「なんで!? 三人でハロウィンランチ楽しんでいるの! 俺、全然聞いていないんだけどっ!」
写真は朱音と美智、そして母が一緒にランチを楽しんでいるものだった。
三人とも仮装をしながらハロウィンっぽいなぁと思うランチを楽しんでいる。
写真の下には、『私も妹になって初めて朱音さんとハロウィンをお祝いしました。ちなみに昨日です。しかも、仮装で。いいでしょ?』という文字が。
……自慢したら自慢で返された。
五王家と朱音は仲が良いんだよな。
まぁ、結婚前どころかつきあう前から知っていたけどさ。
いいなぁ。朱音とハロウィンランチ。
ちょうど朱音のことを考えていると朱音が来た。
手にはケーキの乗ったプレートを持っている。
「朱音、美智たちとランチ食べた? 仮装して」
「えっ、うんそうなの。お母さんたちに聞いたの……? ごめんなさい。お母さんに内緒って言われていて……」
「いいよ。母さんが内緒にした理由はわかるから」
俺がおしかけると思ったんだろう。
まぁ、当たりだけど。
俺だって朱音とハロウィンランチしたいに決まっている。
「さっき美智からシロたちの写真が送られて来たんだ。ほら」
朱音に見せれば、彼女が微笑んだ。
「シロちゃんかわいいね。ミケちゃんも!」
そう言っている朱音がかわいい。
「五王家もハロウィンパーティー始めているみたいだから、うちも始めよう」
「うん」
朱音がケーキをテーブル上に置きソファに座ったので俺も隣に座る。
「匠君。ケーキどっち食べたい?」
ジャック・オー・ランタンとコウモリを模したケーキを見ながら朱音が言う。
「朱音は?」
「んー……どっちも美味しそうだから迷っちゃうんだよね……」
朱音がじっとケーキを見ていたので、俺は口を開く。
「なら、どっちも食べようか。俺もどっちも食べたいし」
そう言う、朱音にジャック・オー・ランタンの方を渡し、コウモリの方を手に取った。
朱音が不思議そうに見つめているので、俺はフォークを手に取りケーキをすくう。
そして、朱音の口元まで持っていった。
「これなら、どっちも食べられるだろ?」
「そ、そうだけど……」
動揺しながら頬を染めている朱音を見て、俺は微笑んだ。
「はい、あーん」
朱音が口をゆっくり開くとケーキを食べた。
あー、幸せすぎる! まるで夢みたいだ。
……ん? 夢?
「これ夢オチじゃないよね!?」
片想い歴が長すぎたし、夢だったということも何度も経験している。
そのため、だんだんこれが夢なんじゃないか? とさえ思い始めてしまった。
ほんと、わからない。これ夢? 現実?
「え?」
朱音が困惑気味な表情を浮かべ、首を傾げてしまう。
どうやら現実らしい……
「夢じゃなくて良かった」
「匠君、疲れている……?」
「大丈夫。俺もコウモリのチョコケーキ食べたいな」
「うん」
朱音は頷くとフォークでケーキを掬って俺の口元まで運んだ。
これから俺と朱音のハロウィンが始まる。
甘い夜になりそうだ――
ハロウィン、新婚編でした!
結婚後も美智たちと朱音は仲良しです(*^_^*)
>>来栖様
何度も夢オチしているので匠も結婚当初はいろいろ
夢オチなのか現実なのかわからなくなっていそうですよね(^^)
>>京 高様
結婚後も仲良しな美智と朱音です(*^_^*)
朱音とハロウィンを自慢したら自慢で返されました。
>>アキ0608様
毎日が記念日っていいですよね!
きっと匠はこれがずっと続くと思います(^_^)
>>まさき様
未来のハロウィン編でした。
本編でも書けるように頑張ります(*^_^*)