2013年11月19日 (火) 11:46
なんか前回も「ハーレムの魅力がわからん!」とか活報で吠えたような気がしますが、改めて今回『そもそもハーレムに期待するものって何?』という視点で考察させていただこうと思います。
うんまあ……繁忙期に入っちゃったんで、腰据えて小説書けなくなったからせめて活報で文章の練習を、ってのが、これをしたためた目的の一つでもあるんですが(爆)。
『あまちゃん』の大ブレークで幾度めかの脚光を浴びたN○Kの連続テレビ小説。現在は杏さん主役の『ごちそうさん』というドラマを放映しております。
掻い摘んで内容を説明すると。
東京のそこそこ有名な洋食店の店主の娘として生まれた『め以子(めいこ=杏)』は、生来『食べることに関して非常に貪欲』な性質を持っている女の子。彼女は長じて恋人を作るのですが、そのころから『自分が食べること』を楽しむよりも『彼に自分の作った美味しいものを食べてもらう』ことを第一とするようになります。
そんなめ以子は、めでたく彼と夫婦になるのですが、嫁に入った彼の実家は大阪の旧家。貧乏なくせに見栄だけ一人前というもっとも過酷な家庭環境でした。
視聴者が「朝からこのイビリを見て会社に行くのはきつい」とこぼすほど、陰険な小姑が毎回め以子をいじめ倒します。そんな逆境にも『食べることへの執着』で明るく乗り切っていくめ以子ですが、今日の回では、その彼女の長所が思わぬ波紋を呼んでしまいます。
居心地の悪い夫の実家でも、料理だけは手抜きのないものを心がけているめ以子。安く新鮮な食材を手に入れるために日参する市場には、いつしか彼女の境遇に同情して協力してくれる商売人たちがたくさん現れます。
その中でも肉屋の『源太』は、小学生時代の同級という縁もあり、め以子にいたく心痛します。彼女の涙ながらの愚痴を聞き、ときには甘えを叱り、またときには軽口で笑わせ、という、関西人独特の人情で彼女をサポートし続けるのです。
商店街の人々は、夫の元で苦労するめ以子が源太の元に走ってくれないか、と密かに期待している向きがあります。また源太自身も、おのれの感情の移行(友情から愛情へ)を徐々に表情に乗せていくという名演技を見せています。
そんな源太に、今日の放映回のラストで、め以子の夫が対決姿勢を見せました。源太の働く肉屋に出向き、店先で彼と無言の火花を散らしたのです。
興味のある方は、ぜひ明日の放送のご視聴を(笑)。
で、ですね!
本題は、朝ドラの話ではなく、この『源太vs夫』のシチュエーションなのですよ。
視聴者という傍観的立場から見る分には、この構図はとても刺激的だと思います。『魅力的なヒロインを手に入れようと争う複数男性』『どちらに肩入れするかによって2分されるドラマの明暗』『理性抜きに感情に翻弄される人間模様』等々。
でもこれ……現実にあったらどう思います? 例えば自分をめぐって異性が争うことになるという設定。手放しで嬉しいですか?
以前も書いたと思うのですが、私の友人には極端に非モテな女性がいます。彼女は容姿に強いコンプレックスを抱いており、そのために性格まで卑屈になっていました。
そんな彼女の若い頃の夢は『大勢の異性に交際を求められること』。それを聞いた私が「でも付き合えるのって一人だけじゃん。その他は振ることになるわけでしょ? だったら告白されるのも一人でよくね?」と確認すると、彼女はうっとりとした妄想に浸りながら「もちろん全員と付き合うの(そうするといつまでもちやほやしてもらえるから)」と答えました。
『ハーレムの魅力』を探ったときに、失礼ながら、私はこの友人の言葉を思い出すのです。『自分が相手に何かを与えることを忘れて相手からもらうことばかりに目が行ってしまう』という主体性のなさ。『他人の賞賛に過剰に期待してしまう』という自己愛の強さ。
現在、特に若い世代に人気と言われる『ハーレム小説』は、これを追い求めての現象なんでしょうか。
なんでこんなことを悩み始めたかというと、……まあ一部では吹聴してしまってますので予想のつく方もみえると思うのですが、個人的にちょっと『男性視点のハーレム』に挑んでみよう試みているのですね。それで、ここ半月ほど『自分の理想とするハーレム世界の形成』というものに腐心していたのです。
私が導き出した『ハーレムの定義』は、いわゆる『人気者』と同義です。数多に好かれる人間は当然異性にだって好かれるでしょ? だから作中で『異性に好意を寄せられるエピソード』の用意だけをしてやろうと。既存の作品で言うと『ワン○ース』とか『サラリー○ン金太郎』とかかな。
でもこれ、もしハーレムの魅力が上記のように『自己愛を満足させ得るもの』という定義なら、まったくの的外れになってしまいます。というのも、私は自身の経験から『自己愛の強い人間は常に自分の努力以上の結果を求めたがる』という事実を知ってしまっているからです。主人公を魅力的にすればするほど、周囲からの評価をその魅力以上に高めなければならない。逆に言うと、自己愛の精神からすれば、努力と等価の評価は『低すぎる』と不当なものに映りかねません。
う~ん……。すり合わせが難しいなあ……。
話を戻しますが、朝ドラの『ごちそうさん』。杏さん主演のめ以子はとても魅力のある人物です。正直、モデル体型にシャープな顔立ちの杏さんにこの泥臭い役がやれるとは思いませんでした。脱帽!
嫁ぎ先の小姑に家具一式を捨てられて(実家に送り返されそうになって)しまっため以子が、それらを回収して大八車に乗せ、泣きながら夜道を彷徨うシーンは、私でも「こりゃあ惚れるわ」と思いましたもん。
そんなめ以子を巡る人々が、彼女への執着心から諍いを起こすのは当たり前。
明日以降の放送の行方を見極めてからにしますが、1人に対して複数の異性が求愛するというハーレム状態の完成形を、このドラマで見つけられるとありがたいなと思っています。
みなさんの考えるハーレムって、私の考え方とは違うのかな? 同じなのかな?
もし「そういうハーレムもありなんじゃない?」と思ってくださる方がいれば、いままでの私のレベルからもびっくりするぐらい拙い『ライトノベルもどき』ではありますが、筆を進めさせていただきたいと思います。
要は、この活報で一番言いたかった真意は、何につけても自信を持てない作品を執筆中なので、他人の力を借りたいという他力本願だったりして~。
こちらへの返信、たいへんお待たせしてしまい、失礼しました。
なろうのニコ生放送、視聴間に合いました? 私は残念ながら出先でタイムリミットを迎えてしまい、リアルタイムでは聞けませんでした。プレミアム会員の息子に協力してもらってアーカイブは取得できましたけど(笑)。……って、もうニコ動のほうでも見られるんだっけ?
ますます寒くなってきましたが、また風邪などこじらせていませんか?
実はなろうの放送の当日は、私、愛知県名古屋市の大須観音に行っていたんです。空海の開いた真言宗のお寺の中でも有名なほうの寺院だと思うんですが、面白いのは周辺の発達した門前町(お寺の周りに作られる商店街)。
江戸時代初期にはすでに開けたとされる一帯は、古書店や古墳、祟り神(荼枳尼天=だきにてん)を祀る稲荷神社、織田信長のお父さんのお葬式が行われたという万松寺などが点在しています(娘さんならご存知かもしれませんが、信長は葬式の最中に大暴れして、お線香をよりにもよってお父さんの位牌に投げつけました。その現場がここですww)。
行った第一の目的は、私の『異世界ハーレム小説を書き上げられますように』という願望をお伝えするためでしたが、ついでに祈った家族の健康は、寒い中を歩きまわらせたせいか、若干風邪気味になりました(爆)。やっぱり現実的な対応が一番かも~。
他にも伊勢神宮へ行ったときに仕入れた知識等を『逸脱! 歴史ミステリー!』のほうにアップしましたので、よかったらまた読んでやってくださいな♪
では本題のハーレムについてのお返事を。
『どうしても好きだから』で辛い純愛を表現してくださったぼぶおさんが「ライトノベルのハーレムは好きかも……」と言われたのには、ちょっとびっくりしました(笑)。ハーレムって純愛の逆のような気がするけど、対立するものではないんですねえ。
ぼぶおさんに楽しんでもらえるハーレムって、でも最低条件として『主人公になったつもりでのめり込めないといけない』んですよね。すでにそこがハードル高かったりして(汗)。
でも……。
……いいなあ。やりがいがあります。むしろ、ハーレムを形成できるぐらいの主人公なら、読者を巻き込めて当たり前ですもんねっ(`・ε・´〃) ぼぶおさんに「よし、これなら僕も惚れる!」と言わせるぐらいの男を書いてやりますともっ(え)。
モノローグやセリフを作中で印象的に配置するぼぶおさんの書き方、今作では勉強させてもらっています。
ライトノベルは視覚的な手法も有効だと思うので、内容の密さに比べて軽妙な印象を与えるぼぶおさんの作品群は、とてもいいお手本になります。これは『木曜日の宅急便』のころから際立ってました。
一文一文が短く、必要な情報のみを精査した状況説明。対して『カタカナ』『三点リーダー』『リアリティのある自然なやりとり』を駆使した立体的なキャラ造形。
難解な長文にはきっと抵抗感を覚える読者層をターゲットにしますので、いまの私の文章のままでは魅力を見出してもらえないと自覚しています。でも読者の想像力に任せた説明不足の作品にはしたくない。だから、その中間点としてのぼぶおさんの技術は貴重。遠慮なく盗ませていただきまっす♪
※猫さんに囲まれるのもある意味ハーレムだとは思いますが、ネコ耳に囲まれるほうが個人的には嬉しいかもしんないwwwww