2025年02月06日 (木) 19:12
初めて活動報告という機能を使用します。
いえ、そもそも私はこのサイトをほとんど使ったことがありませんので、使いつつ覚えていく所存でございます。
「アントワネットに呪われた」という小説作品を連載開始させていただきました。
フランス革命にてギロチンにかけられた王妃マリー=アントワネットの子供たちの中で唯一天寿を全うした娘、マリー・テレーズ・シャルロットを主人公に、フランス革命のその後を描こうと考えております。
「悪女」として名高く、そして今風に言えば「悪役令嬢」にも近いような、「ベルばら」でも有名のマリー・アントワネット。
アントワネットはその浪費癖のイメージが付き纏い、悪女のイメージを持たれ続けている他、悲劇の女王といった言われ方をする事もままあります。
印象が悪い上に悲劇的な最期を迎えることになった彼女は確かに昨今の「悪役令嬢」的人生を辿ったように思いますし、実際、悪役令嬢・転生ものになぞらえて、アントワネットに転生したような作品もいくつか拝見したことがございます。
ではその娘のマリー・テレーズはどうか。
彼女は少女時代を革命下で過ごしたので、まだ子供であり、かつある程度の状況を理解することができるだけの成長段階にあったので、革命によって彼女の家族が全員死に至ったということは彼女にとって強烈なショックを与えたことと思います。
ですから、彼女はその後、王政の継続と民主主義への変革に迷い揺れるヨーロッパ情勢の中、確固たる絶対王政支持者となりました。転々と各国に亡命を続けつつ、常にブルボン家再興の機会を伺い、自ら政治参加をしたのです。
彼女の父ルイ16世は元々民衆からの信頼の厚い国王でしたし、母アントワネットに浪費癖があったとはいえ、王族としてはむしろ贅沢な暮らしをすることがその威信を示す手段でもあったので、特段異常なことでもなく、ルイ16世夫妻が即位する頃には既にフランスはどうしようもないほどの財政難に陥っていたため、この国王夫妻が処刑されるべき悪人であったかというと、おそらくそうとも言えないのではないかと思います。
つまり彼らに罪があったとすれば、「その時代に王族として生まれついていたこと」ということになります。
いわば「存在の罪」で家族を殺され、マリー・テレーズ自身も長く獄中での生活を強いられたところから、解放されたのちは立て直しに尽力する。
これもこれで、ある種「悪役令嬢」的な人生であったのではないかと思うのです。
ですから私はそんなイメージでこの先を書いていこうと考えております。
どうぞよろしくお願いします。
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2025/2/6 20:00
小説作品タイトル変更に伴い該当箇所を修正