書籍版お買上げ頂いた読者さん、ありがとうございますです。
ネットでも読めるものを買ってもらえるという気持ちが嬉しいですね。多少エピソード書き足したりしてWEB版と全く同じではないですがオーバーロードの書籍版ほど別ものでもない感じですかね。アレは別物すぎる。すごい。

・表紙
四巻表紙はパレイドパグさんですね。生意気っぽさやネット廃人感優先で描いてもらいました。かわいい担当はシャルさんがいるので、パレイドパグさんにはそーゆーの求めてないという作者意向です。

・プロット
もともと四巻（WEB版でいうところのEP.6相当）のプロットは、

・エネミーズが異世界到着。生身のエネミーズ描写。
・パレイドパグだけイレギュラーで別の特異点に到着してしまい、ワーズワードと合流。
・パレイドパグとのキスイベント。

の三行で収まる内容でした。作者のプロット、マジ箇条書き。
実際書く段階でどう書くか苦労するパティーンです。

なのでアラナクア治崖の話や料理対決はプロットへの肉付けですね。小説でいうところの肉付けとはすなわち、その時の気分や場面・状況次第でどう書くか変わっていた部分ということです。パレイドパグさんがどこのルーヴァ自治区に到着するか直前まで決めてなかったので、アラナクア治崖じゃなくてカナバル治峰に到着していたら、四巻ではカナバルさんがメインキャラの一人になっていたかもしれません。
結果としてアラナクアさんの登場になりました。兎かわいいので結果オーライ適当バンザイです。

料理対決もまあそんな感じで。あのへんのシーン仮にまるっとカットしてもプロットには影響しません。
場繋ぎ的な宴会描写を描いた結果が、ああいう風に膨らんでいったわけです。肉付けであっても一度書き始めた以上は最後まで書き切る作者なので、それでどんどん脇道に逸れていくところが作者の悪癖であり、世界観の厚みづけに一役買っていたりするのだと勝手に思っています。
ワーズワードさんの料理を手伝うセスリナさん（手伝えるとは言っていない）が書きたかっただけなのに、いつの間にか魔法による銀食器生成シーンがメインになってしまうあたり、さすがワーズワードさん。あの人の主人公力は結構高いのかもしれない。

話が脇道に逸れても、最終的にはプロット上のチェックポイントを踏んでいけば物語全体としてのストーリーラインは崩れない、というのが持論です。
自分でいうのもなんですが綱渡り的な書き方ですね。こんなんでよく書籍化できたもんだ。

・キスイベント？とか
パレイドパグとキス、とプロットに書いてありましたが、いい歳の大人がティーンエージャーの女の子とキスするとか唾棄すべき犯罪行為なので見送られました。プロットに書かれているからといって絶対ではない。最初から完璧なプロットなど存在しないのだ。

プロットということで言えば「ななしのワーズワード」という作品全体として、EP.4で一度大きくプロット変更の舵を切りました。一言で言えば、話を終わらそうとしました。伸びなかったので。
ある程度投稿しても伸びないなら、そこまでの作品です。悲しい現実ですが仕方なしかなと。
んでアルカンエイクさん（ラスボス）登場になったわけですが、なんの因果かEP.4終了時点でドーンと伸びてしまって、書籍化のお誘いも頂いて、終わらせられなくなりました。
そこからまたプロットを組み替えて、今の形に落ち着いた感じです。いやー、なろうってこわいですね。

・NとVさん
書籍四巻では新しく二名のエネミーズの名前が公開されました。NとV。
最後くらいは書籍版のあとがきらしく、二名のステータスシートを公開して終わりましょう。
ではまた次話でー。

■ナハルスニーナ（N.N.）（??）
犯罪性：60 世界影響：20 利用アバター：人型（少年）
少年型アバターを操る『エネミーズ13』。持ち前の陽気さで『トリック・オア・トリート』への参加率が高い。ノリのウザさはパレイドパグとナハルスニーナが二強で双璧。『ストーンクラッシュ・ナイトメア』を引き起こした迷惑なサイバーテロリスト。

■ウォルフベイン（V.V.）（??）
犯罪性：10 世界影響：70 コミュニケーション：15 利用アバター：動物型（狼）
『エネミーズ22』。ベータ・ネットでの愛称は「ウォルフ」。やや片言の喋り方が特徴。別称アカウント・コレクター。彼または彼女がネット上から盗み出した各種サイトのアカウント数は推定50億以上。それらが悪用された事例は聞かれないが、それ故なぜそれだけの大量のアカウントを保有しているのか、目的がわからないがゆえの不気味さを持つサイバーテロリスト。ワーズワードとの関係性は良くもなく悪くもなく普通。



※作者追記：ナハルスニーナさんは『エネミーズ14』でした。お詫びして訂正します。