【長女次女三女】『パパ大好きな娘×8』シリーズのキャラクターについて【その1】
2020年12月22日 (火) 22:32
どうも、カンサーです。
今回は、娘たちのキャラクター造形について書いていきます。
前回書いたとおり、娘たちは位相の違う世界に実在していますので、投稿者である私が創造したキャラではないのですが、私が執筆するにあたり、どのようにして娘たちと向き合っていったか(娘バースから受信していったか)を記載していきます。

【娘誕生の順番】
「パパ大好きな娘たち」のお話を書こう、と思い立った時点で思い浮かんでいた娘たちは6人姉妹でした。現在の8人の中で、凛ちゃんと愛ちゃんは後から出てきた子です。その6人はほぼ同時に思い付き、年齢順も自動的に決まりました。
それでは、娘たち一人ひとりについて見ていきます。今回は、長女から三女までです。

【長女・理沙】
コンセプトは、おとなしく家庭的な眼鏡っ娘。
外見はお母さんによく似ていますが、それは理沙ちゃんがある程度意識的に似せているからでもあります。お父さんからすると、「妻の若いときを思い出し、ふとしたときにドキッとする」というシチュエーションが起きやすいですね。
眼鏡はないほうが人気出そうな気もしましたが、どうしても眼鏡をかけていてほしかったのでそうしました。私はおとなしい眼鏡っ娘が大好きです。
最初は、もっと自信のない、ややネガティブな子をイメージしていましたが、長女として張り切ったこともあり、どんどんしっかり者になっていった気がします。

お父さんのことは大好きだけれど、常識人であるので、その想いを押さえてしまうことも多いようです。家事が好きかつ得意なので、お手伝いをする姿も目立ちますが、書きようによって、姉妹の中で割を食っているように見えてしまうといけないので、気を使いました。
実は、ごく初期、理沙ちゃんは「沙代ちゃん」でした。一作目は実際それで書き始めたのですが、お母さんの沙織さんと一文字目が同じなため何度もタイプミスをしたため、すぐさま、より区別しやすい名前に変えました。沙織さんの名前のほうを変えてもよかったはずですが、そちらはどうしても変える気になりませんでした。理知、理性の「理」ということで、結果的にぴったりな名前になってよかったと思います。また、お母さんから「沙」の字をもらっているということは、沙代ちゃん時代から変わりません。

【次女・翔子】
コンセプトは、ボーイッシュな元気っ娘。
娘というより息子で、とーちゃんの友だちというイメージで書き始めました。活発で、外で遊んだり、スポーツしたりが好きですが、ゲームやマンガ、映画等、インドア系のエンタメ関係のものも大体好きで、その好みはとーちゃんの影響が大きいです。とーちゃんが好きなもの――特に、アクション・冒険・かっこいいといった要素が強いもの――は、ほぼ翔子ちゃんも好きと思ってください。

翔子ちゃんに限らず、娘はみんな、「家族の中にこの子がいてよかった」と様々な局面で思えるように意識してデザインしています。翔子ちゃんについては、ある意味で、とーちゃんの一番の「癒し」になってほしいと思いました。可愛い娘たちから好意を向けられる日々は幸せですが、圧倒的に女性の比率が多い家庭に居続けると、とーちゃんも疲れてくるときがあるかもしれません。そんなとき、屈託なくゲームの対戦や協力プレイに誘ってくれる翔子ちゃんがいれば、楽しいだろうと思いました。翔子ちゃんと一緒なら、可愛い娘といちゃいちゃするというより、気心知れた友人と趣味に興じるような時間を過ごせるかもしれません。もちろん、たくさんのスキンシップを交えながら。

また、最初はその元気さや気ままさから、ときにトラブルメーカー的な役割も果たす気がしていましたが、それでは結果的に翔子ちゃんが損な役回りになってしまいそうですし、実際はあまり無いようですね。
女の子らしさ、男の子らしさにまつわるエピソードもありそうに思いましたが、もはやそういうことにこだわる時代でもないですし、あえてそうしたテーマにフォーカスする必要も薄れていきました。

名前は、元気さをイメージしつつ、男の子っぽい「翔」と女の子っぽい「子」を組み合わせました。普段は「翔」と呼ばれていることもあり、遠目には男の子のように見える……というイメージもありましたが、家族からすればどう考えても女の子ですし、この家族なら普通に翔子と呼ぶだろうなと思い、そうした設定も薄れていきました。ただ、友だちからは、翔と呼ばれることもあるかもしれません。

【三女・凛】
コンセプトは、想いをこじらせたツンデレっ娘。
単に素直になれない、ということではなく、自分の恋心を全開にすると、パパをはじめ家族全員に迷惑がかかる、と認識していたために自らを戒めていました。非常に真剣かつ具体的に自らの願望を捉えていたがゆえの態度ですね。素直になれないというか、素直になってはいけないという意識です。
凛ちゃんは、姉妹の中で一番最後に誕生しました。(作中で生まれた順ではなく、キャラとしてです。)
もともと、好感度最大で常にパパへ好き好きしている姉妹だけを描くつもりだったので、凛ちゃんのような子は想定外だったのですが、一作目の執筆前に、「パパへツンツンしている子がいたほうがよいのでは」と思い急遽追加しました。

なぜいたほうがよいのかということには、キャラのバリエーションが増える以上の意味があります。娘たちがひたすらパパを好きなだけであれば……「両親の育て方の結果だろうか」、「姉がパパ好きだから妹もパパ好きにならなければならないという同調圧力的なものが働いていないだろうか」、「そのような家庭環境で向けられる好意は、果たして娘の真の意思と言えるだろうか」といった懸念が浮かんでしまう恐れがあります。
しかし、その中に凛ちゃんという「めちゃくちゃパパが好きだけど、常識的判断によりその気持ちを必死で抑えようとして苦しんでいる子」がいれば、その想いが本物であると実感してもらえるのではないかと思いました。そして、その本心に気付いていない人(パパ)も、気付いている人(パパ以外)も、凛ちゃんの気持ちを尊重しつつ、素直でない態度を特に咎めず受け入れている、と描くことで、家庭に健全さを加えられないかという考えもありました。

本シリーズの切なさ面を一番担っている子であり、その機微を描くためには、まるまる一作必要でした。
ただ、日記においては、作品の性質上、凛ちゃんの内心や他者からの評価を直接描写しづらいので、この複雑な心理を持った子を描くことにいつも苦労しています。切なく悩んでいるところばかり書いていても可哀想なので、楽しいことも描いていくうちに、もはやツンデレでもなんでもないようになっていった気もします。
また、長編版がなかなか進まず関係が進展しない期間が長くなったことで、凛ちゃんには随分寂しい思いをさせてしまい申し訳ない気持ちもあります。

後から出てきた子ですが、三女という立ち位置はすぐ決まりました。あの姉たちとあの妹たちに挟まれていたがゆえ、あの性格になったのでしょう。
名前を決めたときのことは覚えていませんが、どう考えてもこれしかない名前ですし、ほぼ自動的に決まったと思います。

今回は以上です。次回は四女・美貴ちゃんから書いていきます。
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