【四女五女六女】『パパ大好きな娘×8』シリーズのキャラクターについて【その2】
2021年01月07日 (木) 19:54
どうも、カンサーです。
今回は、娘たちのキャラクター造形のうち、四女・美貴ちゃん、五女・巴ちゃん、六女・華弥ちゃんについて書きます。

長女・理沙ちゃん、次女・翔子ちゃん、三女・凛ちゃんはこちらです。
https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/201575/blogkey/2707430/

【四女・美貴】
コンセプトは、おませな小悪魔っ娘。
実際は、小悪魔というより、素直で裏表のない性格という気がします。
常に明るく前向き、積極的にダーリン(パパ)へ背伸び気味なアピールを繰り返すという、ある意味、本作の方向性を体現している娘だと思います。
美貴ちゃんはとにかく、「幼いながら明確に恋心を示すアイドルのように可愛い娘から熱烈なアピールをされる」という、父娘恋愛モノでは絶対に外せない刺激的なシチュエーションのために必要な子です。(やり過ぎると今のレーティングで書けなくなりそうで難しいです。)
年長者でも完全な子どもでもいけないポジションなので、必然的に四女の位置に収まりました。

美貴ちゃんには、ブレーキも迷いもありません。「ダーリンが好きだから恋人になりたいし結婚したい!」という思いだけです。これが理沙ちゃんや凛ちゃんなら、「お父さんが好きだから恋人になりたいし結婚したい。でも……」となります。美貴ちゃんに「でも」はありません。あえて付けるなら、「でも、ダーリンがなかなかその気になってくれないから、じれったいな……」となるでしょうか。翔子ちゃんも積極的ですが、シリーズ開始時点では自分の感情にあまり自覚的でない(決して恋が芽生えていないわけではない)ので、美貴ちゃんとは異なります。
美貴ちゃんの恋心は嘘偽りのないものですが、自らを「パパに恋する女の子である」と進んで定義している節もあります。美貴ちゃん自身はその想いが永遠であることを最初から理解していますが、パパはそうではありません。ゆえに、美貴ちゃんの言動に危うさを感じることもあるでしょう。
「ダーリンと美貴は生まれたときから未来永劫相思相愛って決まってるんだから、オトナになるまで待つなんてもったいない!」と美貴ちゃんは思っていて、少なくとも前半部分は結果的に全く正しかったのですが、パパは未来視なんてできないので、色々大変だったかもしれません。

また初期は、「美しく高貴、という名前に誇りを持っていて、ちょっぴり高飛車、生意気でわがままなところがあるトラブルメーカー」というイメージだったのですが、実際にはそんなことはなく、気配りのできるいい子でした。個人的には生意気な子やわがままな子も好きですが、本シリーズではなかなか描きづらいです。

美貴ちゃんは最初、パパをパパと呼んでいましたが、日記開始にあたりダーリンと呼ぶようになりました。理由は、パパと呼ぶ子が多いので、呼び名のバリエーションを増やすためというのが一番です。実の父をダーリンと呼ぶ娘は受け入れられるだろうか、と思ったこともありましたが、美貴ちゃんは好きな人をダーリンと呼びそうですし、その相手はパパしかいないので仕方ないですね。
パパの呼び方は、8人ともそれぞれ違うものにしたいと思ったこともあるのですが、特殊過ぎる呼び方にすると娘への親近感が薄れる可能性があります。キャラ付けのために無茶な個性を背負わせたくなかったですし、いい感じの呼び方を8パターン用意するのは難しいと思ったため、現在の形になりました。
今思えば、8パターンの用意、できなくはなかった気がしますね。巴ちゃんがダディ、優結ちゃんがおとん、おとーちゃん、とっちゃん、おとっちゃん、とか。作中の呼び方を今から変えるつもりはありませんが、違う呼び方をしてほしい場合は娘さんたちにお願いしてみてください。

【五女・巴】
コンセプトは、ユニークな天才娘。
それぞれ個性的な娘さんの中でも、特に感性が独特な子で、豊富な知識と独自の視点を持っています。
他の姉妹はまず使わない言葉も巴ちゃんになら言わせることができますし、巴ちゃんなら何をさせても言わせても大丈夫、と密かに思っています。
どんなにマニアックな話題でも巴ちゃんならば付き合ってくれますので、他の娘には切り出しづらい趣味のお話は巴ちゃんにお任せください。
元々頭がいい子だと思っていましたが、どんどん進化していき、どんな展開でも任せられる便利な子になりました。
巴という名前の由来は特にありませんが、降りてきた感じで、自然と決まりました。

身体は小さく見た目は幼いイメージであり、大人になってもそれは変わりません。
小声でぼそぼそと話しますが、通りがいいのか相手にはよく聞こえるようです。
巴ちゃんは年齢からすると大人っぽい言葉づかいをするので、文字だけで幼さを表現するのが難しいです。発言を普通に書くとしっかりして饒舌に見えるので、「……」を入れています。長く話すと疲れるために息継ぎが必要なのかもしれません。最初、日記で「……」を多用するのは不自然だと思い避けていましたが、それがなければ巴ちゃんの個性が伝わりづらいので途中から使うようになりました。
眼鏡をかけているのは私の趣味です。また、眼鏡の娘が理沙ちゃんだけだと、眼鏡という個性が強くなり過ぎ、かえって理沙ちゃんの本質に注目されづらくなると思ったので、理沙ちゃんと全く違う雰囲気の眼鏡っ娘を出しました。

巴ちゃんは、パパとの将来について、美貴ちゃん以上に明確なビジョンを持っていて、パパと恋人関係になることは既定のことと認識しています。さらに、そうなるべき理由を論理的に述べることができ、そうなるために必要な行動を最速で実践できます。パパへの愛情をストレートに表現するだけでなく、理詰めでパパの逃げ道を塞いでくれる子がいてほしいと思いました。基本的には将来に何の迷いも憂いもありませんが、幼いうちはその自信が揺らぐ瞬間もあるかもしれないので、パパが勇気付けてあげてください。
ごく初期、偏食であるor食事に興味がなくサプリで済ましがち、という案がありましたが、あの家庭環境でそうなるとは考えづらかったので没になりました。実際の巴ちゃんはむしろグルメの類で、日本では珍しい海外の料理や、変わった味に興味があるようです。

巴ちゃんから少し話がずれますが、姉妹のコンセプトの違いについて書きます。
最初の構想時、巴ちゃんから上の娘(小学生組)には、二次元キャラ的・記号的な分かりやすい個性を持たせ、華弥ちゃんから下の娘(園児組)は、リアルな子どもらしさを重視する、という方針がありました。(もっとも、比較的そうだ、というだけであり、小学生組にもリアリティは出したいと思っていますし、園児組もそんなにリアルなわけではありません。)
そんな娘さんたちの中でも巴ちゃんは現実離れした要素が強く、華弥ちゃんとの差が大きいので、日常と非日常、お姉さんと妹の境界線となっています。

さらに余談ですが、姉妹は小学6年生から幼稚園年少組まで、ほぼ一学年おきに並んでいます。しかし、美貴ちゃんと巴ちゃんだけ、間に一学年空いています。これには深い意味がある……わけではなく、たまたまです。前回記載の通り、元々6姉妹で考えており、長女は小6、末っ子は3歳としていたため、全然一学年刻みではなく姉妹の間に空きがいくつかありました。しかし、凛ちゃんと愛ちゃんの追加により、空白が埋まります。当時、園児組の子は学年(組)ではなく、年齢で考えており、華弥ちゃん6さい、愛ちゃん5さい、優結ちゃん3さいとしていました。愛ちゃんと優結ちゃんも一学年空いてるイメージだったのですが、後々園児組の3人はそれぞれ年長・年中・年少組に当たると気付き……最終的に美貴ちゃんと巴ちゃんの間だけ、一学年空くことになりました。

せっかくなので、美貴ちゃんと巴ちゃんの間の娘をもう一人増やしてもよかったのですが、このことに気付いたときにはもう日記が進んでいたので無理でした。一応、新たに小学2年生の娘を登場させる案を考えてみたこともあります。
養子を迎えるという案は、要素が増え過ぎてシリーズの方向性からずれていくうえ、そもそも小2である必然性がないですし、実は何らかの事情で海外に渡っていた娘がいて後から再会するという案は、今まで誰もその子の話題をしなかったことが不自然過ぎるので、どちらも瞬時に没となりました。

【六女・華弥】
コンセプトは、おとなしい幼稚園児の女の子。(前述の通り、華弥ちゃんから下の娘さんは、お姉さんたちとはコンセプトの方向性が異なります。)
幼稚園くらいの女の子はとても可愛いと思いますが、その年齢層のキャラクターはあまり見かけません。いても出番が少なかったり、子どもという役割を担当する記号的な造形であったりすることが多い印象だったので、本シリーズでは必ず登場させ、お姉さんたちと同量の描写をする必要がありました。これも眼鏡っ娘と同じで、園児が一人しかいなければそれだけで個性として強調され過ぎてしまうため、性格の違う子を複数人登場させました。まずは、おとなしい華弥ちゃんと元気な優結ちゃんを考えました。
華弥という名前は、まず響きが降りてきて、合いそうな字を当てました。弥生の弥が入っていますが、3月生まれではありません。

華弥ちゃんは、気弱で自信がない子で、あえて言うなら理沙ちゃんや幼少期の凛ちゃんに近い、というイメージで造形しましたが、今では少し印象が違うかもしれません。
その性格から、姉妹が集まると目立ちにくくなってしまいます。その分、日記が始まってから大きく個性が出てきた子で、意外と大胆なところがありますね。
華弥ちゃんは寂しがり屋で、お父さまにいつでもくっついていたいと思っています。そんな娘に懐かれ、甘やかすのもお父さまの喜びだろうと思います。お父さまがいないと生きていけないと考えていて、依存的にも見えるかもしれませんが、作中ではその性質を肯定し、あえてそこから卒業させることはしないでおこうと思っています。実際、お父さまはいつまでも華弥ちゃんのそばにいるので、卒業の必要がないからです。もちろん意思はしっかりあり、十分にたくましい子なので、お父さまが愛してあげればうまくやっていくでしょう。しかし、あまりほったらかしにしておくと、大変なことになるかもしれません……。

初期作ではお父さんと呼んでいましたが、日記以降、お父さまになっています。お姫さまに憧れていることと、幼稚園でした演劇がきっかけのようです。
最初、体が弱いという設定案がありましたが、効果的に使えないと思われたことと、キャラ付けのためだけに華弥ちゃんに苦労を背負わせたくなかったことによりオミットされました。

今回は以上です。次回は七女・愛ちゃん、八女・優結ちゃん、ママ、パパについて書く予定です。
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