セイロウの閑話。
2013年04月25日 (木) 21:14
本編に載せるには短すぎた。


庭に出て、部屋の様子を盗聴する。
何が聞こえてきたかというと…


悲鳴。それから魔法が炸裂する音。


正直、後悔しかしていないよ。
っていうか、何やってるの父上!?
僕だって自重したんだよ!?可愛い可愛い僕のフィリアのことを貶されても、首を絞めるだけで我慢したんだよ!?
男の悲鳴とか聞いてもねぇ…。フィリアの悲鳴なら聞いてもいいんだけど。

「にーさまー!!」

おや、想像していればフィリアだ。こちらへ必死の形相でかけてくる。
それを追いかけてくるのは、ファイナ。今日も燃えるような赤髪が綺麗だ。

「たっ、たすけちぇ!?」



「あ」

ベショリとフィリアはこけた。何もないところで。
ニタリ、と笑ったのはファイナだ。

「つーかーまーえーたー」

我が妹ながら恐ろしい。
躊躇なくファイナはフィリアの両足をつかむとグルグルその場で回りだした。
遠心力がすごそう。フィリアの銀髪がなびいている。当たったら痛そうだね。

「みぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああ!?」

みぎゃあ、って。ドップラー効果がきれいにかかっているよ。

「ファイナ、それくらいにしておいたら?」
「そうですね、兄上」

パっとファイナは回るのをやめ、フィリアを下に落とす。

「グルグルするぅ。おぇっ」

真っ青な顔でフィリアは、トテトテと僕によってきた。
なぜファイナは平気そうなのかな。・・・聞かないでおこうか。

「よしよしいい子だフィー。課題はやったのかな?」
「うくぅ」

この反応は…。

「逃げだしてきたのかい?わるい子だね」
「兄上、その一言で片づけられると…」
「かわいいかわいい僕のフィー。セイロウの世話は自分でするんだよ」
「わかってるもん!」

ぷくぅとフィリアは頬を膨らませる。フフ、かわいいな。

「犬でも拾ったんですか?」
「ううん、人間拾ったんだよファイナ」
「人間!?」
「そう、人間」

そんなに驚くことかな?

「…そうですか」







リランの感覚がずれている件について。
リカルドと接しているうちにいろいろと狂ってしまったかわいそうな人。
だから、リランが悪いんじゃない。リカルドが悪いんだ!
すべての元凶はリカルドだ!!
そして相変わらずのシスコン。・・・止まらなそうで怖いわー。
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