2022年06月06日 (月) 00:53

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寿々喜 節句
みなさまこんばんは。
ええと、しばらくあくせく(アクセス?)できないでおりましたが、ちょっとした悪寒(時間?)があったので、ヌンチャク(新着?)の殺法(割烹?)を見てみると、なんとマトン(バトン?)が回っていました。確かついこの間、私も馬糞(バトン?)に答えたばかりだと思ったのですが、もしかしてI’m a sheep(タイムリープ?)してる? と思ったら、前のとは違う布団(バトン?)なんですね。
他の格好(割烹?)でもマトン(あれ?ネタ切れ?)を読もうと思ったけど、ついついひだまりのねこ和尚(師匠?)の過去の説法(割烹?)まで見てしまったのがいけなかった。季節はずれのアンタエロいッス(サンタクロース?)が、2つ目のバトン(あ、ついに断念したな)を靴下に忍ばせていやがりましたよ。
まったく、2つも貰っていたなんて、なぜこんなにバロン(バトン?)が肥えた(増えた?)? と、不思議に思った肥大(次第?)。
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というわけで今更ですが頂いたバトンの回答です。コメントは残しませんが(え? 古い割烹にコメントってアリなの?)お気に入りさまのバトンは少しずつ読ませていただきます。
2つ答えると長くなるので、とりあえず本に関するバトンを先に答えます。
これ、読書好きの集まりにはいいバトンですね。
いつものように回答しようと思ったのですが、このバトンの意図って「本棚を見ればその人が分かる」ってやつですよね、ってことでマジメに書きました。
言っときますがボケてないですからね。
回答は小説に絞ります。マンガやノンフィクション入れちゃうと膨らみすぎちゃうので。
たぶんここで書いている人なら連載書けるくらい「書きたいエピソード」があるのでしょうね、私もです。
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① 子供の頃、好きだった本・漫画・コミックについて語って下さい(出来れば幼児期~ティーンまでの流れ)!!
ド田舎生活だったので「本」は希少品でした。
本を売っている店は電車で街まで出かけねばならなかったですからね。幼少期に母が買ってくれた絵本以外は本、持ってたかな? ってくらい本とは縁遠かったです。
それが小学校3年で町に引っ越したら本屋のみならず「図書館」があるんですよ。んで、何を読み始めたかっていうと「伝記」に「落語」。
小説は持っていなかったけれど家には全何十巻もある「百科事典」があってよく見てました。好きだったのは「航空機」の項目で、いろんな飛行機の図録を真似して描いてました。文字より絵でしたね。
さて、好きだった本。
★ちいさいモモちゃん 松谷みよ子
小学校3年のときに好きだった「ちいさいモモちゃん」。好きすぎて図書館で連続3回借りたらカウンターの人に「すごくモモちゃんが好きなんだね」って言われて、それがなんだかすごく恥ずかしくって1回飛ばしてまた借りるという技を使ってました。
それなのに内容をほとんど覚えていない……。
★西遊記 作者不明
小学校5年生のとき西遊記の分厚い上下巻(確か岩波書店)を図書館で借りて読んだんだけど、それが面白すぎて「この本欲しい!」って思ったわけですよ。でもお金なんてないし、じゃあどうしようってことでノートに全部書き写すことにしたんです。
凝り性だったから挿絵も全部写したんだけど、それがまた時間がかかったこと。連続何回借りたかな。
ちなみに写本は中学2年のとき、マンガでもう一回やってます。そっちは挫折したけどね。
しかしマンガも買えないなんてどんだけ貧乏なんだ。
いや違うんだ、小学校5年のときに初めて「おこずかい」を貰ったのさ。500円。すげぇ、好きに使っていいんだよねってことで、友達呼んで駄菓子屋で「好きなだけ食え!」って使い切って帰ったらそりゃもうメチャ怒られて。で、中2までこずかい無しよ。
ちょっと脱線するけど、マンガと言えば小学校5年くらいだったかな、学校で「好きなマンガ」と「好きな漫画家」を答えるってアンケートがあったんだけど、そのとき漫画家を一人も知らなくてまさかの白紙回答。そんなやつ、クラスで私だけでしたよ。理不尽なことに先生に怒られるし。
それが友達の家に行くとマンガいっぱいの本棚があって、え? マンガの何がそんなに面白いの? って思ってました。私にとってマンガは「難しい本」という印象でしたから。
っていうか、マンガも本も古典みたいに昔からあるもので「今書いている人がいる」なんて、考えもしなかったです。
本格的に本を読み始めたのは通学の電車の中。アニメっ子だったので世界名作劇場の原作などの海外児童文学から入って、そのバックにあるキリスト教文化が知りたくて聖書に流れます。
一方、日本文学は中学の課題図書で買ったのに読まなかった「夏草冬濤」から入って、教科書に載っているような作品を読みました。
「こころ」「高瀬舟」「人間失格」「地獄変」……、ヤバいラインナップですね。
② 一番影響を受けた、もしくは好きだった主人公は?
★トムソーヤーの冒険 マーク・トウェイン
小学生時代は図書館がメインで自分の小説は2冊しか持っていなかった。その1冊。
トムがベッキーをかばって罰を受けるんだけど、こういうのが「カッコイイ」と思ってしまって、罰を受けそうな女子を探して徘徊してました。完全に不審者です。誰か罪をかぶらせてくれ~!
あ、もちろん女性限定ですよ。野郎はおとなしく罰されろ。
③ 今だ尚影響受けている作品はありますか?
★はらぺこあおむし エリック・カール
本に穴が開いている! いいんだそんなことして。という自由な発想。
④ (フィクションキャラにおける)初恋・憧れはいましたか?
うわあ、ない。ということで、大人になってからですが。
★ストーリーセラー 有川浩
初めて読んだライトノベル作家(?)。
もういい大人だったんだけど、新潮社のストーリーセラーっていうオムニバス形式の文庫本があって、知らない作家の新規開拓! って買って読んだその中の1篇。
感情は読み取るものだと思ってたのにそのまま書いてあって、ストレートに伝わってきた。この「彼女」の愛情、こういう一途な愛が羨ましい。愛とか、縁遠かったので。
ここから「図書館戦争」やら「十二国記」などのライトノベル(?)に入っていく。だからこれを読まなかったらなろうには来なかった。
⑤ 子供ながらにトラウマを受けた作品はありますか(出来れば読んだ順で)?
★3枚のお札 他、昔話
昔話に出てくる山姥が怖くてしょうがなかった。田舎だったのでホントにいそうで、しかも田舎の家はトイレが屋外にあったりしてとても遠い。夜に廊下の角を曲がった先に包丁を持った山姥が潜んでそうな気がして、曲がり角の壁に隠れて、曲がった先の空間に先制攻撃のパンチを連打してから曲がってました、それくらい怖かった。
田舎のトイレはいわゆる肥溜めで「直径1mほどの深い穴に足場板が2枚ひいてるだけ」だったので、お尻を出した瞬間、肥溜めから河童が出てきて尻子玉を抜かれるんじゃないかっていうのも恐怖でした。
さすがに肥溜めにパンチはしなかったけれど、肥溜めから何かが飛び出して来たら、尻子玉とられなくても叫んだことでしょう。
★タイトル不明
えーと、なんだったかな、日本を舞台とした児童文学で主人公がコンビーフを食べてたんだけど、「コンビーフは馬の肉」って書いてあって、家にあるやつ(ニューコンビーフ)を見たらホントに馬で、それから食べられなくなっちゃったんです。馬は食べちゃダメだろう、って思ったんですよね。それでも何回かチャレンジしたんだけど、馬だと思うと「ウエッ」って戻してしまってダメだった。
それが、やっぱりなんかの小説でコンビーフをおいしそうに食べるシーンがあって、それを読んだらまた食べられるようになったんです。
病は気からというけれど、好き嫌いも気だなって思いましたよ。
⑥ 逆に憧れ過ぎて、「将来○○する!」みたいな事はありましたか?
★死神 三遊亭圓朝
死んだときのためにろうそくを継ぐ練習をしようと思いました。
憧れではないです。必死です、必死。
そういえば江戸言葉も話したかった。てやんでぇちくしょうめぃ!
⑦ 「本」に関する思い出を語って下さい!
★ちびっこカムのぼうけん 神沢利子
小学校時代に持っていた2冊目の小説。
広告デザイナーをやっていた叔父が誕生日にくれたもので、自分じゃ読まないから学級文庫(各自1冊持ち寄ってつくるクラスの図書館)に入れたんだけど、文字ばっかりの本なので誰にも読まれなかった。
でもその本、いくつか線画の挿絵が付いていて、叔父が絵の具で全部彩色してくれてたんです。あまりになじんでて最初からカラーだと思ってたし、小学生の私にはその凄さがわからなかったんだけど、今考えると凄いことだよなあ、と改めて感謝、というか自分でもちょっとやってみたいくらい。
小学校時代に小説を2冊しか持っていなかった私にも、何回か手に入れるチャンスはありました。
親が本を買ってくれると言ったので、何で読んだのだったかタイトルが分からなかったんだけど「東海道を旅する話」だと言って、本屋さんで散々探してもらった挙句「全部違う」って結局何も買わなかったんです。店員さん、東海道五十三次の大人向け図録ばっかり出してきたからね。今なら分かる、その本は「東海道中膝栗毛」。たぶん私が読みたかったのはその子供版「やじさんきたさん珍道中」とかそんなの。
★東海道中膝栗毛 十返舎一九
欲しい本を図書館にリクエストすると買ってもらえることを知って、結構マイナーな本をリクエストしてました。特に絵を描くようになった時に資料となる大型本をたくさん買ってもらったんだけど、数年たって見返したら、貸出日のハンコが私が借りた時のしか押してないんです。で、他にリクエストした大型本も見てみたんだけど全部そうで、とても申し訳なく思ったものです。
でもね、講談社文庫のダルタニャン物語全11巻のリクエストはいい仕事したと思ってる。
★ダルタニャン物語 アレクサンドル・デュマ
★指輪物語 J・R・R・トールキン
大人になってファンタジー小説を読むようになると、いろんな作品の後書きに「指輪物語」の文字がでてくるんです。
どうやらこいつがパイオニアらしいということで「これは読まなければ!」と文庫本全10巻を買いました。でも一巻目冒頭から抜群に面白くなくって、10冊読むのが苦痛で。そのおかげでハリーポッター登場までファンタジー小説を読みませんでした。ハリーポッターは本屋で見かけて内容を知らずに買ったらファンタジーだったんです。
⑧ 次世代に読ませたい作品はありますか?
ストーリーが面白い、というだけではなく「生き方・考え方」の指針になるようなもの。
たくさん読んで、そんな本に出合えるといいですね。
私のは……下に書いときましょうか。
⑨ 次に渡したい人は?アンカーもOK。
アンカーで。
今はほとんど本を読まなくなってしまって、最近は読んでもノンフィクションばかりです。だから、なろうは久しぶりに「新しい世界」でした。
ここで私の心の本棚紹介。
10冊に絞ります。
★クオーレ デ・アミーチス
「母を訪ねて三千里」が有名だけど、本編はこっち。ガッローネがいいヤツすぎる。
★モンテクリスト伯 アレクサンドル・デュマ
冒険もの? 復讐もの? とにかく面白い。物語のすべてが詰まっている。私がなろうの世界観についていけてるのはデュマのおかげ。
★ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記 宮沢賢治
「グスコーブドリの伝記」の前稿(?)とでもいうのか。内容は全然違うけど。宮沢賢治はこういった制作過程が見えるのが面白い。
★O・ヘンリ短編集 O・ヘンリ
短編と言えばこの人。有名な作品がズラリとあるなかで「魔女のパン」が好き。親切の押し売り。
★シャーロックホームズの冒険 アーサー・コナン・ドイル
冒頭、超理論派の変人シャーロックホームズの人物紹介が見事すぎる。「赤髪連盟」はいったいどこに向かっているんだ、と、思った作品。
★ムーミン谷の彗星 トーベ・ヤンソン
日本人には考えられない世界が広がっている。子供向けではないと思うんだけど。ちなみにムーミンで一番好きなキャラは「モラン」。
★尾崎放哉全句集 尾崎放哉
この言いっぱなし感が好き。一番好きな句は「なんにもない机の引き出しを開けてみる」。クリエイターなら感じることがあるだろう、いつだって「ネタの尽きた頭の中を覗いて」いるのだから。
★西遊記 作者不明
前半の孫悟空の暴れっぷりが見事。天帝、西王母、太上老君、二郎真君など、封神演義などとも共通する中国の神話世界(?)が広がっていて楽しい。
★藪の中 芥川龍之介
真実は一つ! なのに人の感情が入るとこうまで変わる。新約聖書もそうだと思ってる。神の言葉と言いながら人の目線が入ってる。
★悪魔の辞典 アンブローズ・ビアス
ネットの「アンサイクロペディア」みたいなもの。これだけ大人になってから読んだ本。なので問③では答えなかったけど、私の作品「メイキング・オブ・イラストレーションズ」の用語説明にその影響が現れている。
有名作、そして故人の作品ばっかですね。この本棚、まるで教科書じゃん。委員長か。
一応ね、軽い作品もバカバカしい作品も好きで読んでいるんですよ?
だから追加でこの1冊を紹介。これも大人になってから読んだ本ですが、これだけは紹介しとかなくてはならぬ。
★牛への道 宮沢章夫
独特のセンス、ユーモア、語り口。エッセイを書くにあたって一番好きなこのスタイルをまねた。これを読んでいなければエッセイを書こうなんて思わなかったかもしれない。私のエッセイはこの人の2番煎じ。
宮沢章夫はこのほかにもたくさんエッセイを出しているが、出すたびにつまらなくなっていくのでこの1冊だけあればいい。
だんだんつまらなくなるっていうのはエッセイストとか、ギャグマンガ家の宿命ですね。
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バトン回答が思わず長くなっちゃいました。思い出があふれてきて書ききれません。
気が付けばこんな時間、でも書くのは楽しいですね。
これはあれです、年を取ったら聞かれもしないのに「俺の若い頃は~」と語りだしちゃうメンドクサイおじいさんになること確定です。
今日の仕事がようやく終わり、現実逃避にちょっとなろうを見ただけのはずなのに、気付いたら割烹を書いてますが、こういう時間は大切です。どうやらモモが思い出させてくれたようです。ありがとう。
★モモ ミヒャエル・エンデ
もうしばらく潜んでますが、7月になれば出てこれると信じてます。冬眠みたいなものです。さあ明日も……今日も頑張ろう!
来週書ければ音楽のバトンに答えます。
おそらくこれもマジメに書くことでしょう。
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ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
では!今日もみなさま、
「特別をありがとうございます!」
コメントありがとうございます!
ちいさいモモちゃん、それだけに連続で借りるのが恥ずかしかったです。自覚はあったんですよね。
かわかみれいさまも、子供の頃からたくさん読書されているのですね~。個人的に引っ掛かってしまったのは「スナフキン」。ギターを持った大人のスナフキンのほうですね。ムーミンパパとスナフキンは子供ながらに「カッコイイ」と思ってました。
こうしていろんな人の「思い出の本」を見ていると、自分がいかに読んでいなかったかわかります。いくつかピックアップして読んでみたいですね。とりあえず「飾り窓」でしょうか。