2022年02月14日 (月) 19:31
師範「これがサンチン立ち。ウチの松濤館流には無いけど覚えておくといい」
若い頃の私「これなんか意味あるんスか? すげえ立ちづらい。まだ不動立ちの方が楽ですけど……」
師範「これな、ギューッて足で踏ん張ってガーッて撃てる」
若い頃の私「押忍、全然わかんねえ」
全然わかんねえ。
どうして師範たちって擬音で話す人が多いのか。これがわからない。
ということで第五話で出てきた三戦(サンチン)立ち。色んな格闘漫画にも出てきていますし、やはり「呼ッッッ!」と言いたくなるあの漫画が一番印象的ではないでしょうか。
これ実際にやってみるとなかなかコツが掴めない。形は真似ることはできるのですが、バシッとパズルがはまったような実感が湧かないと言えばいいのか。ここらへんは感覚の問題なので言語化するのが難しい。
私は脇をキュッと締めるのを意識したらようやくちょっと見えてきた、みたいな感じでした。15年以上空手やっててそれかよ、と言われたら何も言えません。
本来私がやっていた松濤館流では出てこないもので、人によっては「サンチン? 何ソレ美味しいの?」くらいの立ち方です。
ただ私の師範(空手、合気道、杖術、居合いをほぼ七段だか八段持ってる仙人なのか人外なのか)は色んな事を取り入れてやらせる人だったので、無理矢理覚えさせられたのは思い出に残っています。
慣れるとなるほど、確かに突きが強く出せるような、そうでないような。うーむサンチン。難しい。
よくメディア作品(私の今回の作品を含む)で「全ての攻撃に耐えられる」と言われてますが、まあ実際そこまで派手なものでもなく。あくまで稽古の立ち方の一つですからね。
とはいえ、しっかり決まればそんな気にもなるし、金的は下からのカチ上げは膝をクッと内側に入れればガードもできるし、地面に踏ん張るような形なので、突き飛ばされるなんてことはあんまり無いかなと思います。無敵ではないけど、まあまあ鉄壁かな、みたいな。
もし興味が湧いたなら、健人君のようにYouTubeの動画で練習してみるのも面白いかもしれませんよ。半畳くらいの場所で立ち方は練習できますしネ。
ちょっとした注意点ですが、これを足だけ真似してみても多分揺られる電車ではフツーに倒れそうになります。
脇を締めて、背筋をビシッと伸ばして。重心を正中の真下に置くような意識付け(ここは諸説、教える人や方針により様々な表現があります。何が正しいというのは無いと思います)。それで初めてサンチン。
堂々と電車内でやると、度合いによっては鉄道警察隊のご厄介になるので気をつけましょう。