2012年06月23日 (土) 02:00
まあ、こんなところを読む人なんぞほとんど居ないわけですがw
だからこそ、細かいところまでチェックするような人だけに送る、裏話です。
1・作品を思いついたきっかけ
事の起こりは先日に自身の身の上に起きた出来事でした。
これは以前活動報告に書きましたが、その時に閃いたのです。
Q.フツーの人がある日突然、責任ある役職につけられたら?
A.内心でパニクるわ!
Q.そういえば3組の代表って誰だっけ?
A.さあ?
その実体験から、原作で全く描写されていない3組代表ってもしかして自分と同じように選ばれた口じゃないかなと思ったのです。(簪は専用機持ち4組代表として当初から存在を匂わせてありましたから、3組と4組では最初からえらい違いですよね)
でまぁ、マジ恋でもそうですが、どうも自分はマイナー嗜好と言いますか劣っている勢力に肩入れする判官びいき気質と言いますか。
この不憫な3組代表を可愛がりたくなりましてw
かくて製作開始ということでまずはキャラ造形から入ります。
2・主人公を作ろう
さて、この3組代表を考えるに当たっての出発点はと申しますと。
俺TUEEE!ならぬ私YOEEE!
これに尽きます。 まあフツーの子ですから並み居る専用機持ちメインキャラ達からすれば格下なのも当然ですよね。
さて、それを踏まえてまずは枠組みからです。
Q.女オリ主はどんなタイプにする?
A.手持ちの『喜怒哀楽で類別する魅力的なヒロイン像理論』からGO!
私にとってキャラクターとは内面性の魅力が第一です。
そして見た目の良さとは、その内面の持つ魅力を上手く引き出すための味付けでしかないと思ってます。
そうですね、例えば鈴を例に挙げてみましょう。
先に言っておきますがこれはあくまでも私見で個人的な一意見という事で。
Q.とても活発で躍動感溢れる精神性(たましい)。これが魅力になる外見は?
A.ちっちゃいからだ
大柄な人間だとよくてワイルドなあねご。悪い言い方で粗野とか乱暴者みたいなイメージになり得るのですが。
小柄な場合はあらふしぎ。他所から見るとやんちゃな子供のようで微笑ましく見えますw
つまり本人が気にしている背丈や胸の小ささが逆に本人の内面を輝かせる一助になってるわけですねw
ついでに語るとツインテールという髪型は、この手の活発娘にはベストな髪型の一つです。
何故なら、前後左右すべてにおいて『本人のアクションと共に跳ね回るテールが見える』ので、画面栄えするんですよ。
私達はなんだかんだでアニメで鍛えられてます(苦笑)から、読んでてイメージすると彼女の魅力は割り増しになります。
(アニメだと更に中の人補正が大幅プラスでしたが、これはおいておきますw)
閑話休題(それはともかく)。
ともあれキャラクターは中身が大事と言いたかったんですが脱線しましたね。
本題に戻りましょう。
私はオリキャラ、特に女性キャラの場合は先に述べた喜怒哀楽からアウトラインを引っ張って来ます。
(ちなみに原作キャラを各分類してイメージ補完していたりもします)
で、さとりの場合は弱者という事で『哀』を選択しました。
このタイプは一言で言うなら『泣き顔が一番そそるタイプ』ですwww
特徴は二つあって、一つは「ドSホイホイ」という特徴です。
つまり「泣き顔がそそる、だからいぢめてその顔を引き出したい」と加虐心を煽ります。
もう一つは「被保護者」という特徴です。
つまり「泣き顔がほっとけない、優しくケアしてあげたい」と保護欲を煽るのですね。
これは読者の皆さんからいただいた感想を見れば分かると思いますが、書かれた感想では大別して『いじめたくなる加虐心』と『微笑ましく見る保護欲』の二つをさとりから感じ取っていますので、二つの特徴はものの見事に読者の皆様に感じ取っていただけました。 大成功ですw
さて、こうして枠組みが決まれば。
後は中身(プロフィール)を決めるだけです。
そしてマイナー嗜好の私は真逆を行く形で作ろうと決意
で、コンセプトにフツーの子がありますので……実は最初にあえてよくあるテンプレオリ主という名前の生地をこねましたw
既に決意からいきなり真逆を行く行為ですが、理由はあるんですよ?
弱キャラを作る場合は、設定を足していくのではなく、設定したものから要らないものを差し引くという、引き算形成も一つの方法なのです。
テンプレ系ISオリ主ならば専用機もってて、皆が見とれる美貌もってて、類稀な才能があって、作品世界最強かトップクラスの実力があって、時には原作知識というアドバンテージがあって……はい、きりがないですね(苦笑
じゃあフツーの子という事で、その枠組みでテンプレオリ主という生地を型抜きしてみましょう。
ま~見事に専用機とか、噂になるような美貌とか、興味をもたれる実力とか、そんなものはナイナイ尽くしのダメっ子ちゃんが出来ましたw
当然ですがこの時に『原作知識&神様転生』という要素も取り除かれています。
フツーの子にそんな特殊な境遇も出生も要りませんからねw
さて、次の型抜きは原作の世界観です。
つまりその作品世界にそぐわない部分を取り払うのです。
ここで使う金型は『世界観に沿った3組代表設定』です。
さて、それでは更に型抜きして余分を取り払います。
すると『クラス代表になる程度の実力を持ったフツーの子』というおぼろげながら原型が見えてきましたね。
ここから先は細かい形成なので、特徴の中から一つ一つ取捨選択ですが、その前に。
出来た生地を先に用意した『哀タイプ』というヒロイン像という名の枠組みに押し込みます。
ここでようやく『クラス代表に選ばれた、じゃあその理由となる能力は?』という問題の答えが決定します。
何故なら『哀タイプ』と言う枠組みに押し込んだことで、テンプレオリ主の持つ精神性の中で要らないものが排除されてしまうからです。
そう、「逆境に立ち向かう反発心とかハングリー精神とか前向きな姿勢」です。
つまりオリ主特有の俺TUEEE!出来る理由である「俺がやらなきゃ誰がやる!」みたいなあの前向きな気持ちです。
だから『哀タイプ』の枠組みに入らないそれを取る形で、そして真逆を行くために、立ち向かうのではなく逃げる。
何かあったら奮い立つんじゃなくて怯えて震える。
Q.じゃあ、それがとりえになる能力って何?
A.何を隠そう、私は逃げ隠れの達人です!
かくして行き着いた先がこれでした。
で、それがとりえになるという事で「鬼ごっことかくれんぼ」が得意だったという過去と、それを活かした能力(とりえ)が出来たのですw
3・この子に名前をつけてあげよう
名は体を現すと言います。
特にビジュアルイメージのないオリキャラなので、明確なイメージがあると感情移入しやすくなります。
この子は「何かあるとすぐパニクってぴ~ぴ~泣く」ので、イメージは鳴き声から鳥、それもひな鳥とか小鳥とかそういった無力な鳥をイメージしました。
『哀タイプ』の特徴である保護欲と絡め、小さい子が遊ぶところって保護欲をそそる……そういえば小鳥が遊ぶって苗字あったな。
かくて苗字が『小鳥遊(たかなし)』となりました。
さて、先も言いましたがイメージは鳥です。
字面では「小鳥遊」と「小鳥」が入ってますが、音にすると(たかなし)です。
そしてここで致命的な事態が発生します。
生徒会長こと『楯無』という強キャラの存在です。
具体的には名前の読みが『たかなし』に『たてなし』と極めて似ています。
ISなど、複数の女性の魅力が百花繚乱するような物語においてキャラ被り、名前被りは絶対に避けなければならないマイナス要素なのです。
そして一旦名前を決めると未練が残っちゃうんですよねw
なので緊急回避手段です。
1、苗字でなくむしろ名前呼びさせる
2、他のキャラと特徴が被らない名前にする
3、鳥のイメージを外さない
この中で1と2はわかるでしょうから3について説明します。
先に言ったように音に出すと(たかなし)で、(とり)という言葉はどこにもないのですね。
なので(とり)と読む名前が必要だと思いました。
そうなると真っ先に思いつくのが「小鳥」ですが、『小鳥遊小鳥』……フルネームだと目が滑りますw
特に小鳥遊は読み方が特殊なので余計に紛らわしいイメージがついてしまい、先にあげた「楯無」問題の紛らわしさのWパンチ! あわせて一本! な負けです。
ここで注目するのは2です。
ISのメインキャラのファーストネーム、大部分というかほぼ全てが漢字かカタカナですよね?
そこで『ひらがなの名前』にしようと方針を決めて。
ぱっと浮かんだのが「さとり」でした。
普通なら候補の一つとしてストックして考えを続行させる所ですが、色々考えて作った苗字と逆に、名前はほぼ無意識の感覚で決定した方がいいだろうと思いまして。
(何せ上手いこと苗字を考えたとドヤ顔した直後に楯無で凹んだんで)
かくて『小鳥遊さとり』はようやく誕生と相成りました。
4・さとりのお話を考えよう
まあ話自体の流れは原作沿いに進めるとして。
Q.さとりはどこに居ますか?
A.小説の行間、アニメのフレーム外
つまり彼女らしく、存在を描写されない場所に存在させる事にしましたw
後は簡単で、小説なりアニメなりを見てエピソードを抜き出し、その隙間を縫う形でさとりの人生を描写するのみです。
Q,文章スタイルはどうするの?
A.消去法で一人称
この作品は「フツーの子が責任ある役職についてさぁ大変!」なお話です。
そしてさとりが『哀タイプ』ヒロインなので、日々の出来事や事件においてぴ~ぴ~泣く様を皆で生温かく見守ってニヤニヤする作品です。
後は某スレで聞かれたことへの返答をまるっと載せておきます
結論を言うと、さとりのキャラがああいう代物だからです
で、ああいったキャラが完成しましたから、それに合ったストーリーを書きましょうって段階で
三人称だとカメラ視点が等しく平等になりますので、この手の突きぬけたタイプの『突き抜けぶりがアピールしにくい』という事で除外
同様に他人の視点だとオリ主との温度差が当然出ますが、さとりの場合は『混ぜるとそこで冷める』のでSIDEも除外
(勘違い系統は、胸熱させたい方の視点がキモですから、勘違いする方のさとりだけで十分なのです)
そのために一人称となるんですが、ここまで来ると元々のキャラの味付けがそっくり出ちゃうんですよw
ハイテンションの原因は、出来事に一々びくーんとなる、さとりのチキンハートから来るパニックのせいなんで
かくてさとりにとって要らないものを差っ引いていく消去法でハイテンション一人称と相成りました。
極端な話、キャラ造形もスタイルも全て真逆を行くことから初めて消去法で作ってますが、それで書式スタイルが典型的な物になったのはある種の滑稽さがありますねw
かくてこの作品は連載開始と相成りました。