2023年01月10日 (火) 11:39
一月も十日が過ぎましたね。はっや。
この調子であっという間に年末が来そう……!
あ、感想エッセイの方も更新したので、良かったらチェックしてみてくださいね。
そしていま、めちゃくちゃ嵌まってるのがこちら。
ヨミガラスとフカクジラ
https://ncode.syosetu.com/n6919gi
スチームパンクにダークファンタジー要素を加えた、刺さる人には刺さる、けど、どう考えても「女性向け」ではないな……という作品でして……なのでこちらで感想を。
ひょろさんという方の、有名な作品紹介エッセイで教えていただきました。以下あらすじと感想。
支配階級のキシリア人から、奴隷民族として蔑まれるラグラス人。彼らを解放するための浄化戦争は、キシリア人側の帝国軍勝利に終わります。
その戦争で英雄となった帝国軍人デイヴィッドですが、ラグラス人の扱いに抗議したことで、英雄としての立場を奪われ、数年後には追われる身に。
それをきっかけに、彼は打倒帝国を掲げる「黒羽の団」に拾われ、団所属の戦士「レイヴン」として無理ゲーな暗殺任務を担っていく……というストーリー。
雰囲気も世界観も独特。キャラクターも個性的。
デイヴィッドはかなり強いんですが、禁煙の理由が元カノだったのを思い出して凹んだり、科学者や技術屋の勢いにタジタジになってるのがかわいいです。笑
しかし帝国軍時代にラグラス人を殺戮した過去があり、幸せな未来があるのかなこの人……という感じ。暗殺でさらに業を深めてますし。
ただ、デイヴィッド自身はラグラス人にもキシリア人にも偏見がなく、対等でフラットに接するんですよね。
この「対等」がなかなか珍しくて。上からでもなく卑屈になるでもなく、そこにとても惹かれました。
そして「レイヴン」の設定もすごく面白い。
移動方法が独特で、屋根から屋根に飛びうつったり、壁をかけ上ったりする姿は、映画「YAMAKASHI」とかアサクリっぽい。
武器も異なるタイプを複数所持、臨機応変に使い分ける戦い方です。
また、不気味な古き神に見いだされた主人公が、超常の力を得て、無茶な暗殺を何とか成功させていくのも興味深い。
キシリア人が神や宗教を階級制に利用している点もある意味リアルだなと思いました。
あと、女性キャラが全く性的に扱われないのも個人的に良かった。ハーレムとかロリ苦手なので……
恋愛要素ほぼゼロ、とにかくストイックな雰囲気が好きだわー。
ただし暴力描写はかなりエグい。
デイヴィッドが帝国に抗議した理由など、今読んでる時点では明かされておらず、先がめっちゃ気になります。
とりあえず今ある分をがんばって読み切りたい。