エイプリルフール『アザムクルート補足』
2025年04月02日 (水) 13:29
どうも、すごい久しぶりの活動報告です。ビックリした。
前回のやつ、令和元年目前とか言ってますよ、五年ぶり?

リゼロのアニメ2期の制作が発表されたばかりの活動報告の次が、3期ありがとうございました&4期制作決定しました! 発言なのもどうかと思いますが、これも皆様の応援のおかげです。
っていうか、前回の活動報告の段階だと、まだ七章とか書き始めてない恐れがあってヤバい。
そんな、七章から分岐するIFルートが今回の『ゼロカラアザムクイセカイセイカツ』でございました。

エイプリルフール更新は毎回何を書くか直前まで決まっていないことが多いのですが、今回のお話は帝国編が完結した年である今年やらないともったいないやつだったので、色々バタバタしておりましたが何とか間に合わせました!
なんと珍しく主人公が闇落ちしないIFルートですが、さすがに六章以降の精神状態で闇落ちするのは難しいので、よほどのことがない限りは派生IFが増えることもあんまりないのではないかなと思っています。明言はできねえ! 思いついたら書いてしまうから!

ともあれ、IFルート恒例ではありますが、こちらの活動報告では作中に盛り込めなかった背景、いわゆる蛇足のお話をしますので、ネタバレ全開になりますから読んでない人は読んでからトライしてくださいな!

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【この先、 ネタバレ  !! 】



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■ナツキ・スバル【ナツミ・シュバルツ】
・今年は闇落ちしなかった分、比較的心穏やかに過ごせたのではないかと思われる主人公。とはいえ、最後に欺かれて爆弾を爆発させられているので、むしろ書かれていない以降の傷との向き合いとアベルとの関係構築が大変そう。
・六章終了後、プレアデス監視塔から『嫉妬の魔女』とボルカニカの衝突でヴォラキアまで吹っ飛ばされてしまい、そのスタート地点が本編と違って帝都ルプガナ。いきなり城の敷地内に不法侵入したと思われた挙句、念願叶って目覚めてくれたレムはスバルを覚えていないわ瘴気の臭いで敵視してくるは印象最悪のルイもいるわでてんやわんやからのスタート。ひとまず追われることを理解したスバルはレムとルイを避難させ、自分が囮になるのを買って出ますが、このタイミングの帝都には帝国の主力がたくさん揃っているのでどこにいってもひどい目に――からの、一縷の光明を掴むパターンになります。
・なお、毎回IFルートでは微妙に本編とビジュアルの異なる主人公ですが、今回はルグニカ王国の人間であることを周囲に隠すという大義名分の下、ほぼずっと女装状態。玉座から追われた挙句、身に覚えのない婚約者まで現れ、やりたい放題されるアベルの胃痛に大きく貢献する。立場的な余裕があったため、毎日色んな衣装をとっかえひっかえしていたはず。
・本編では顔を合わせることすらなかったチシャ・ゴールドとの関係は、アベルがあの性格で滞りなく皇帝をやれていた以上、補佐役のチシャのサポーター適正が常軌を逸していたのは説明不要、すなわちスバルともうまくやれる証左でした。本来のルートでは余裕のない立場だったこともあり、かなりピリピリした綱渡りが続きましたが、こちらでは『九神将』を始めとした主要な帝国陣営ともうまくやれていて、異世界生活を弁えてだいぶ人間力がついてきたところを発揮している。
・人質状態とはいえ、レムを安全なところに置けていることへのメンタル的な落ち着きが強く、「なんでそこまで?」とレムに疑問される頻度も少なくなっているため、「英雄じゃないんですから事件」も起こらず、『記憶』のないレムとも摩擦少なめで歩み寄りができている。なお、ルイは追い払う。
・相変わらずの女装性能を発揮し、カフマには「ナツキ・スバル殿と入れ替わりに出現したナツミ・シュバルツ嬢とはいったい?」と思わせ、セシルスにはボスではなくマムと呼ばせ、皇帝激おこ案件のチシャはルグニカで拾い上げてもいいんじゃないかと帝国ライフをそれなりに満喫しつつ、しかし、最終的には共犯者であったチシャに欺かれ、彼は目的を完遂。チシャがアベルに託したバトンの重みを半分背負うと勝手に決め、本編の八章に合流する――というところで物語は幕を下ろす。
・このルートからの八章は、アベルとの関係性が構築されておらず、エミリア陣営も合流できていないし、様々なネームドの欠員から本編以上に過酷になる可能性が高いのですが、さすがにそのIFを来年描く的なことはないです。


■レム&ルイ(スピカ)
・目覚めた瞬間、見覚えのない臭い男に「お前の英雄だ」宣言をされ、混乱している間にめちゃめちゃ怖い追っ手をかけられたり、人質軟禁状態にされたり、そこにたびたびやってくる臭い男にものすごい丁重に扱われたり、文字通り、運命に木の葉の如く翻弄されるヒロイン。
・スタート時点でのスバルへの好感度の低さは本編同様ですが、レムを助けるためにスバルが払った犠牲についてベルステツからちゃんと聞かされ、自分がスバルの足枷になっている自覚があるため、実は本編よりも初期好感度の立て直しが早い。大体帝都の屋敷で軟禁状態で過ごせたため、本編みたいにスバルが気軽に死地に赴いて死にかけているように見えなかったことも、自己犠牲嫌いのレム的には好条件。ただし、絆を育む時間を与えられなかったルイとスバルの関係性は劣悪なため、ルイに対するスバルの態度にだけは延々不満を溜め込んでいる。
・屋敷で過ごす間に治癒魔法が使えることを思い出し、負傷離脱中だったカフマの回復に貢献、それを恩義に感じた武人系男子に「レム殿万歳!」と感謝され、一将ほぼ内定男からの支持という絶大な後ろ盾を得ることに成功。
・さらには屋敷での生活中、気難しい竜娘ことマデリンとの絆を結ぶことにも成功。本編でもプリシラの懐に潜り込んだ、生まれ持ったサポーター適正を遺憾なく発揮し、竜から飛竜の一頭を預かる骨笛を獲得するに至る。たぶん、こちらのルートの八章では、想い人の存在に苦しむマデリンのために声を上げ、彼女の本音を引き出して前を向かせるのに貢献する。
・なお、帝都暮らしをしているカチュアとはこちらのルートでもちゃっかり知り合い、友人になっている。
・一方のルイは、こちらのルートでもしっかりレムに懐き、彼女に会いにくるスバルに対しても本編同様の対応だが、本編以上の塩対応をされ、それ以上の進展がない。たぶん、八章に突入しても名前変更イベントが発生しなさそう。
・本編のルートが過酷すぎたために育まれた絆もあれば、もっと穏やかに育てられる感情もあったとも言えるため、彼女たちにとってはどちらのルートがよかったかは議論するだけ無粋の印象。


■ベルステツ&ウビルク&カフマ
・『九神将』には含まれない帝国の主要面子。
・ベルステツの目的は本編同様、まともに子を作らず、ヴォラキア帝国の在り方を損なわせようとするヴィンセントへの不信感によるもの。なお、このルートではレムをスバルの相手役と認識しているため、無理な縁談を組もうとしたりしない。一方でマデリンを手元に置いていたのは彼女が扱いやすい手駒であるのと同時に、ヴィンセントの相手候補である可能性が高いため、そういう意味ではヴォラキアの剣狼すぎる爺様。意外とルイに懐かれ、悪い気はしていなかったかもしれない。
・『星詠み』として要所で助言役として動くウビルクですが、彼が『星詠み』の実績を事前に作ってくれていたおかげで、スバルがルグニカの『星詠み』扱いされても「あー、はいはい」とわりとみんなが納得ムードだったところがある。そのため、スバルも気付けていないが、陰の恩人かもしれない。本来の彼が同行するところをスバル=シュバルツが代わりにやってくれていたので、彼的には悠々自適に過ごしていた模様。
・真面目系帝国武人男子筆頭のカフマは、スバル=シュバルツの公式が頭の中で成立せず、スバルとナツミをしっかり別人として認識していた模様。カオスフレームでは瀕死の重傷を負って戦線離脱するも、レムの治癒魔法で復帰が叶い、彼女を大恩人と認識する強火担当へ。癒者としての仕事でレムが嫌な思いをすると、その原因を直接訪ねて「自分の恩人に何の落ち度があったのか説明願いたい」とくどくど言いにくる。


■『九神将』
・最初にスバルがつく陣営が変わることになるので、当然ながらその後の接し方がガラリと変わってしまった面々。本編の七章段階ではほとんどが敵だった『九神将』ですが、こちらのルートでは序盤から味方が多く、かなりのイージールート。オルバルト爺様と敵対しないので、スバルの死亡回数は一桁ぐらい違っている印象がある。やべえんじゃぜ、あの爺様。
・最序盤で接点の生まれたアラキアは、本編同様にグァラルに派遣された結果、帰らぬ人(裏切り者!)となり、本編と違って捕虜状態から解放される流れにもならないため、紆余曲折あって向こう側についた状態に。
・オルバルト爺様はカオスフレームで片手を失うのが既定路線、グルービーも本編同様に帝国の西方にチシャの目論見で派遣されているために不在。ゴズさんは囚われの立場ですが、これについては事情を斟酌できるスバルがいるので本編よりはマシ。たまに悪役令嬢状態のスバルが様子を見にいって、栄養状態がよくなるものを投げつけるムーブをしていたかもしれない。モグロは「モグロっち」と気軽に呼んでくれるナツミ嬢と仲良くしていた疑惑があるが、皆さんの印象はどうか。
・なお、このルートではカオスフレームのヨルナさんを口説き落とすことができなかったため、魔都は皇帝サイドにも叛徒サイドにもつかない独立路線を保ちます。そのため、八章に至ってもアイリスと茨の王の再会は果たされないので、ここだけは明白に本編よりも悲劇に終わっていますね。
・レムの項目でも話しましたマデリンは、明確にレムとの絆が芽生えているため、『大災』後のバルロイの存在に苦しみながらも、最終的にレムの言葉に耳を貸し、ちゃんとした別れを果たす最後に辿り着けたのではないかなと。その場合、レムは『メゾレイアの友』みたいなポジションでそれはそれでおいしかったかもしれない。
・総じて、『九神将』は立ち位置が変わりつつも、最終的な生存率や在り方は変わらない強者が多い印象。ただし、このまま八章に突入すると、ゴズやオルバルト、グルービーにモグロあたりの生存に関われた条件が軒並みなくなるため、半分くらいは入れ替えになる可能性が高いかもしれない。


■セシルス・セグムント
・スタート地点が本編と変わっていようと、スタート時点ですでにチシャによる幼児化が行われているため、邪魔にならないように剣奴孤島に放逐されている我らがセッシー。なお、チシャがセシルスを縮めた方法は『悪辣』の面を被り、セシルスを小さくしていたというのが事の真相。
・剣奴孤島に流れ着いたスバルを拾い、物語が始まる予感に胸を震わせる――という本編の流れと違い、最初から自分を連れ出すためにやってきたナツミやチシャに、「いきなり乗るのは風流でないので何度か袖にすべきでしょう!」みたいな物語理論で惑わせてくるいつもの物語脳。とはいえ、本人的にはそうした物語論以外にも直感的な美学があり、それが結果的にスバルやチシャとの関係性の構築を後押しした形になるので、やはり花形役者はやることに華がある。なお、本編ではスバルを『ボス』と呼んでいますが、このルートではスバルがセシルスの前で一度も女装を解かなかったため、『マム』と呼ばれています。
・チシャの切り札である『雷光』の面との共闘シーンは、本編でやれるタイミングがなかったのでやれて感慨も一入。幼い姿のセシルス的には未来の完成形の自分が見られて大収穫ですが、チシャの『能』は本来の性能の八割再現が限度なので、「将来的に僕はあんなもんじゃないですけどね!」的な感想を抱いていたセッシーの大言壮語は正しい。
・すでに一度、正面からの決別を告げていたつもりのチシャ的には今回のルートでの再会と二度目の別れはバツが悪い部分もありましたが、大詰めでやり切れるか不安がなかったではないだろうチシャに、最後のひと声があったのは救いでもあった。そこで二度目の別れを口にできたのには、スバルからの影響がないではなかったでしょうとも言えるので、この物語の二人の二度目の別れは「パーフェクト!」というものである。
・なお、帝都決戦ではちゃっかりとアラキアの相手を任されており、無事に帝都決戦最大の激戦地として星型の頂点を一つどころか二つぐらいぶっ壊す戦いを繰り広げていた模様。


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【以下 スバル不在で大きく変化 閲覧注意】



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■シュドラクの民
・ウタカタを残して全滅。


■オコーネル兄妹
・城郭都市グァラル攻略作戦で毒が用いられ、フロップ死亡。
・同じ毒で生死の境を彷徨ったミディアムは『高揚の加護』の効果で兄の敵討ちを果たすまで死ねないと自分を励まし続けて生存するも、毒を使ったのは帝国軍だと騙され、叛徒の一員に加わり、泣きながら帝国兵狩りの尖兵となる。


■ズィクル・オスマン
・城郭都市グァラル攻防戦で殺され、敗残の『将』として首を晒される。


■タンザ
・本編と同様、ヨルナを守るために一計を案じたことが仇になり、その忠誠心を危険視した人狼に始末される。結果、カオスフレームを率いるヨルナが、アベルともチシャとも没交渉状態に陥るため、ヨルナを戦争に加担させたくない彼女の願いは命と引き換えに適った形。


■プレアデス戦団
・未結成。
・スバルが『スパルカ』に参戦しないため、ヒアイン、ヴァイツ、イドラの面々はわかり合うこともなくギルティラウさんの爪にかかり、全滅。
・剣奴孤島を訪れたナツミとチシャの目的はセシルスを連れ出すことなので、他の剣奴たちは現地に残り、グスタフも総督として皇帝閣下の命を守り、彼らの『スパルカ』は続く。


■バンダナ野郎&双剣使い
・言わずと知れたトッド・ファングとジャマル・オーレリー。
・このルートではアベルがスバルと出くわさない代わりに、シュドラクの森近くに野営した彼らを味方に引き入れている。
・『血命の儀』はそのときのシュドラクが抱える最大の試練をクリアできるかが問題になるものなので、スバルが不在だと魔獣エルギーナが現れず、結果、トッドたちのいる野営地の撃退がアベルに与えられる『血命の儀』になる。
・そこでの戦いで捕らわれた二人は、アベルの素性を見抜いたジャマルが早々に軍門に下り、隙を見て逃げるつもりだったトッドはアベルに人狼の素性と、戦後の狼人と土鼠人への種絶命令の撤廃を条件に協力を約束――するふりして、どこかでカチュアだけさらって逃げるつもり満々でいた。
・最短経路で玉座に戻りたいアベルと、感情を無視した合理主義のトッドの相性は最悪の意味でよいため、グァラルの毒作戦や、カオスフレームでのタンザの殺害、その後も各地のゲリラ戦術などでえげつない被害を出し続け、成果を出す。なお、グァラルに派遣されたアラキアを捕獲したあと、彼女を上手く使うと進言して仲間に加えており、本編と同様に、アラキア的には居心地の悪くない一方的な協力関係が成立していた。
・最終的にジャマルがアベルの親衛隊に収まる未来は変わらないと思われるが、トッドは帝都決戦のどさくさでカチュアを連れて逃げている可能性が高く、八章にはもう登場しないのではないだろうか。


■ヴィンセント・ヴォラキア【アベル】
・本編とは違い、ナツキ・スバルとの協力なく、『血命の儀』も城郭都市グァラルも魔都カオスフレームもたくましく生き抜く、不落かつ不沈のご存知『賢帝』。
・スバルがいないため、本編以上に血も涙もない手段を取らざるを得なかったので、玉座に戻るための道のりは大量の血に塗れており、本人の心的負担の増大がすごい。なお、帝国民的にはそれでこそ帝国流なので、むしろ皇帝ブラボーと拍手万雷の状況。帝国って本当にひどい。
・シュドラクを始めとして多くの犠牲を出しながら、何とか辿り着いた玉座でチシャに本懐を果たされ、大打撃。しかも知らない婚約者が「チシャのために立て!」みたいなことを言ってくるので、「貴様がチシャの何を知っている!」と激おこしながら唾を飛ばし合う展開が予想される。
・帝都からの一時撤退後、本編同様にスバルとは共闘関係が結ばれるはずだが、二人を結ぶ縁はチシャ以外にないため、間にいた大事な友達がいなくなったあとの友達の友達みたいな関係。それなりにちゃんとした絆は結べそうだと思う一方、本編ほどのちゃんとした関係性になるには時間がかかりそうで、八章のごたごた具合ではかなり難しい印象。
・勝手なイメージだと、戦後は復讐鬼として自分に多大な貢献をしたミディアムを本編同様に后の一人として迎えるも、どこかでグァラルの真実を彼女に知られ、刺されるディリータとオベリア展開が待ち受けている恐れが高い。王は、人の心がわからない……。


■エミリア陣営&プリシラ陣営
・本編と同様、エミリアたちもプリシラたちもヴォラキア入りを果たし、おおよそ本編と同じ動きをしている。しかし、スバル不在のため、アルがカオスフレーム組に同行せずに、グァラルでのマデリンの奇襲に対応していたり、主にプリシラ周辺の被害を減らすのに大きく貢献している。
・なお、こちらのルートではアベルの方針とエミリアの方針が決定的に噛み合わないため、なんとエミリア陣営がアベルたちに加わらず、帝都決戦に参加していない。『ナツミ・シュバルツ』の名前はエミリアたちの耳に入っているため、ちゃんとそれがスバルからのメッセージだと受け取ったラムやロズワール、オットーらの会議で、帝都決戦のどさくさに紛れ、帝都にいるらしいスバルとの接触を持つことが提案される。そのため、本編でのプレアデス戦団の参戦と同じような流れで、エミリアたちがようやく帝都決戦に加わると考えられる。ちなみに、こちらの八章ではスバルはちゃんとラムとレムの姉妹の再会の場面に立ち会えると思われ、感涙の大滝が流されるイメージ。
・また、八章の最後に訪れる彼女の結末については、強い信念と動機のある行動は運命を覆す力を以てしても変えることは許されない、というアザムクルートの本質と同様の形になると思われる。


■チシャ・ゴールド
・黄金の魂を持った、運命さえ欺く大嘘つき。アザムクルートの主人公にしてシナリオヒロインである。
・白状させてもらうと、今回のお話、作者はチシャ生存の、アベル死亡ルートのつもりで書き始めた。しかし、どう頑張ってもチシャは自分の計画を曲げさせてくれなかった。作者すら欺いてとは言わないが、作者すら欺くのに協力させて、このお話を作り上げたと言わざるを得ない人物。
・その想いや行動は本編と今回のIFでほとんど語り尽くしてしまったため、ここではあまり言うことがない。強いて言うなら、決戦前夜にチシャが言いかけた言葉は、本編で彼がフロップに託していたアベルへのメッセージ。しかし、あの場でスバルにそれを伝えた場合、自分の企みがスバルにバレる恐れがあったのと、あの時点でチシャはスバルを帝都決戦前に王国へ逃がそうと決めているため、伝える意味がなくなってしまった。なお、スバルとの間にあった絆は、最初は『星詠み』としての力を利用する&アベルが『大災』を退けるのに必要な力になると見越してのものでしたが、決戦前夜の時点では大きく変化。主を一人、友を一人しか持たないと決めているチシャのその枠には入れませんでしたが、それに近い何かみたいな特有のポジションには置かれていたと考えられる。
・セシルスの項目でもちらっと話した『能』は、『面』として写し取った相手の性能を八割ぐらい再現するコピー能力。IFルートで見せた通りの実力を発揮する壊れ技能で、「当方、戦う力はそれほどでもですなぁ」とか言いながら、切り札を発揮する現場では容赦なくセシルス化してくる。なお、切り札のわりにはセシルスは言えば顔を触らせてくれるので、実質的にほぼ無限に使える切り札でもあった。実はこっそり、セシルスの武勇のいくつかはセシルス化したチシャの仕業である可能性があるのだが、セシルスに聞いても「やりましたっけ? やった気がしますね! やりました!」とコメントするので誰も変に思っていない。そもそものセシルスの武勇の功績がバグなので、それが加わっても小数点くらいの話ですが。
・ともあれ、ノベルゲー大好き作家としては、これまでのIFルートとも異なる、シンプルなルート違いのようなものを書くことができて大満足。作者的にもスバルとどんな関係性が築けたのか考えるのも楽しかったのでそこにも大満足。
・結局のところ、本編でもIFでも、自分のやろうと決めたことをやり通したチシャ・ゴールドは、間違いなく帝国の剣狼に相応しい男であった――。



と、アザムクルートの言いたいことはこんなところかな!
本編とアザムクで違いは色々ありますが、ネームドキャラの減少率から八章の被害はより大きくなることが予想され、どっちが楽とかはあんまりないと思います!
それじゃあ、今年のエイプリルフールもありがとう!
今後ともリゼロをよろしく! また!
コメント全11件
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無極退蜕
2025年05月08日 07:00
達平さんへ、

もしかするとこのコメントを見逃しているかもしれませんが、たくさんの作品がある中で、ぜひ「EX」 volumesをもっと頻繁にリリースしてほしいと思っています。1巻あたりに2年、3年と時間がかかるのは少し寂しいです。これらの作品はキャラクターたちの背景を詳しく掘り下げていて、とても興味深いですし、多くのキャラクターにとって役立つ内容だと感じています。
例えば、ヴォラキア帝国のキャラクターたちの背景、ヨルナやタンザ、そしてもちろんミディアム・オコーネルのことなどです。また、オットーの家族についてももっと深く掘り下げてほしいですし、他の主要な人物たちの背景も知りたいです。私はこれらの「gaiden」を、背景を詳しく描いた特別版のようなものだと考えています。それがとても素晴らしいと感じています。
例えば、ヴィルヘルムとテレシアの愛情の物語も、「EX」 volumesを通じて初めて理解できましたし、王国の状況や過去の世界についてももっと知りたいです。リゼロの世界観の魅力の一つは、過去や古の時代まで詳細に描かれていることだと思います。
ヤエの忍者の物語や、トッドやフレデリカのことも、「EX」 volumeにしていただけたら嬉しいです。また、シャウラや魔女たちのこと、賢者たちのこともぜひ掘り下げてほしいです。どうか、このメッセージが達平さんに届きますように。
リゼロをいつも楽しみにしています。アル、ベアトリス、エキドナ、カペラ、オットーも大好きです。ラインハルトも、その本当の素顔はさておき、尊敬しています。
とにかく、「EX」 volumesをもっと書いてください。Re:ゼロから始める異世界生活Exは、本当に素晴らしいです!もっと歴史や過去の帝国について知りたいです。
よろしくお願いします。

(ここにコメントすべき場所ではなかったことは承知していますが、どうかご容赦ください。)
質疑応答を逃しました。



閲覧注意からのシュドラクの民でヒュッってなりましたね……
青き雷光と雷光の面の共闘が実現?してうれしい
mana3._.madness
2025年04月03日 18:58
ifルートってスバルの動き自体でこんなに変わるのか...
チシャの信念最高過ぎる。。。
べるふぇる
2025年04月03日 16:48
IFの方が全体的にまだマシだったんかなと思ったらスバル不在で大きく変化が酷かった。うん、そんなうまいこといかないて知ってた()
緋宮 櫻
2025年04月03日 16:21
期待以上に興奮をありがとうございましたァァァーーーーー!!!!!!!

総評としてはスバルが概ね楽出来る代わり弱肉強食の国是らしく弱者が生存できないという結果になるという……。
スパルカにトッドとオル翁によるキルスコアが加算されないからスバルのメンタルも本編より余裕あるからそこら辺は安心。
それ以外が地獄を見てるのはレムifに通じるとこあるけどこっちはスバルに関わり無いから合掌。

チシャの最期に関しては、プリシラが最期に言ったスバルに自分の命運を変えられる事を望まぬ人物として正に当てはまる存在として納得出来ました!!

トッドは、ブレない、侮らない、スバルに集中してないから被害拡大してて草。
今回一才出番のないアルの戦いの新章お待ちしております!!
シーナ
2025年04月03日 16:11
最高だ、最高なんだが、アベル陣営のぎ性がつらすぎる
石ヶ原流音
2025年04月03日 09:51
今年も最高のIFをありがとうございました。
こうして見てみると、本編って一番犠牲が少なくなってるんだなぁ。それでも、このIFは好きですけど!
やっぱりIFは最高です!
ありがとうございます!

あんちゃんはこの√では死んでしまうんですか……悲しすぎる
多久廃
2025年04月02日 22:56
本編の死に様があまりにかっこよかったチシャの深掘り、スバルやセシルスとの絡み、大満足のifでした!
今年は虚飾てことになるのかな?
来年もif楽しみです
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